環境省お知らせ記者会見大臣発言要旨


記者会見大臣発言要旨(平成16年3月9日)

(大臣)閣議の案件ですが、一般案件が15件、国会提出案件が3件、環境省関連の4件を含む法律案が28件、政令が4件、人事案件が3件でした。今日、環境省関連で閣議決定されたのは、ご承知のとおりだと思いますが、特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律案、海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律の一部を改正する法律案、大気汚染防止法の一部を改正する法律案、環境情報の提供の促進等による特定事業者等の環境に配慮した事業活動の促進に関する法律案の4件でした。


(質問)鳥インフルエンザの関係で、カラスへの感染が確認されたことで野鳥の感染となりましたが、このことについて、どのようにお考えでしょうか。
(大臣)これまでにわかっていることは、A型のウィルスのうちH5というタイプであることが確認されたところです。カラスはどこにでもいますので、ご心配される方もいらっしゃると思いますが、環境省として、まず何をすべきかということで言うならば、鳥をペットとして飼っている方を含めて、飼っている鳥とカラス等の野鳥との接触を避けるよう呼びかけることが、私どもの役目だと思います。そして、それを関係省庁、地方公共団体と連携を強くしていきたいと思っております。感染経路についても引き続き調査を進めてまいります。京都では、3月6日土曜日から調査を進めております。調査内容については、前と同じですが、カラスの糞の採取も行い、昨日までに、約60羽の鳥類を捕獲し検体を採取しております。またね環境省では、動物愛護の分野からペットである飼養鳥と野鳥との接触防止について、3月5日金曜日に、地方公共団体、ペット業界、動物関係団体に通知したところです。通知文書は、後ほどお配りします。それから、韓国に何度もこちらから情報提供をお願いしているのですが、直接、韓国に伺うことにしました。環境省職員が3月11日から14日まで、自然環境研究センターの職員と共に、韓国の環境省、ソウル大学等を訪問し、情報交換をさせていただく予定でおります。

(質問)韓国からは、事前の情報は寄せられていないということで、現地へ行き、聞いてくるということですか。
(大臣)そうです。

(質問)現地の環境省とソウル大学に行って、情報交換をするということですね。
(大臣)はい、主な訪問先は、環境省とソウル大学です。

(質問)何人くらいで行くのでしょうか。
(自然環境局)環境省職員は1名ですが、自然環境センターの職員は数名ということで、まだ決まっておりません。

(質問)野鳥との接触を避けるように呼びかけるというのは、ペット業界のみなのでしょうか。一般の方々には、どのように呼びかけるのでしょうか。
(大臣)3月5日に出した通知は、地方公共団体にも出していますので、そこから方々に呼びかけるという形になります。

(質問)その呼びかけ方法は、各自治体におまかせするということでしょうか。
(大臣)そうですね。
(自然環境局)ペット関係の団体にもその通知を出しています。

(質問)一般の方には、どのように行き渡るのでしょうか。
(大臣)各団体等から伝わるようにしますし、それを報道して下さい。

(質問)地方公共団体に通知を出しても、その後、行き渡らないままということがあるのではないでしょうか。
(大臣)そうでしょうか。
(自然環境局)地方公共団体には、広報紙等がありますので、そういった面で呼びかけをしております。動物愛護団体でもニュースレター、機関誌等がありますので、それで広報していきます。

(質問)韓国から、これまで情報提供がなかったということで職員を派遣するということは、感染経路の一つとして、韓国からと考えられるということでしょうか。
(自然環境局)一つは、韓国で12月頃に発生したということと、発生時期が冬であり、渡り鳥は北から飛来するということで、韓国の可能性を考えております。

(質問)今後、中国への派遣はあるのでしょうか。
(大臣)状況を踏まえてということです。季節が変わったら、南から北へではないかとか、いろいろ出てくると思います。その辺は、今後の検討事項であると思います。

(質問)カラスから出たということは、より野鳥の可能性があるということですね。
(大臣)今回のカラスというのは、京都の農場からうつったと考えられるわけです。それとそれぞれの農場、山口、大分、京都の点と線をつなぐものは、まだ何もわかりません。今回のカラスは、点から出てきた可能性が出てきたのであって、どうやって鳥ウィルスが日本のかなり離れた地域で接触したのかは、まだわかっていません。そのようなことの解明のために、今回、韓国へ行くということです。

(質問)渡り鳥ではなく、国内にそもそも蔓延しているのではないかという話もありますが、国内での調査は、今後、どうなるのでしょうか。
(大臣)今は発生したところしか調査をしていないと思われるかもしれませんが、今回もあちこちから、鳥の死骸を見つけたら報告して下さいとか、今回の養鶏場のように、何か異変があったら通知をして下さいとか、強化してやっていますので、そのことでもって、情報をできるだけ集めるということであると思います。

(了)