環境省お知らせ記者会見大臣発言要旨


記者会見大臣発言要旨(平成16年2月27日)

(大臣)閣議の案件ですが、一般案件が10件、国会提出案件が6件、法律案が4件、政令が1件、人事案件が1件でした。以上です。


(質問)鳥インフルエンザの関係で、京都で鶏の1万羽という大量死が確認されましたが、その辺の事実関係はいかがでしょうか。
(大臣)今のところ、情報は入っておりません。

(質問)この問題については、先だって大分県での調査方針等をお聞きしましたが、その後、新たなことがありましたら、教えて下さい。
(大臣)大分県については、環境省の職員を派遣して、昨日、その状況についてはお知らせしたところです。3月上旬を目標にして、追加の研究調査の準備を進めており、調査内容については山口県と同じものです。京都府については、まだ情報は入っておりません。長野県でも疑われているということですが、これから関係省庁と連携しながら、対応を進めていきます。山口県の現地調査については、今日、終了しますので、報告は来週いたします。

(質問)イラクの復興支援の一環として、環境分野でどのような支援が可能かを検討する検討会は、第一回目は開催されたのでしょうか。
(大臣)第一回を開催いたしました。環境のご専門の方々にお集まりいただき、それぞれのポイント等をお話しいただいたのと同時に、気候や環境の面だけでなく現場を知っている方、社会的、政治的、宗教的な専門家の方々も入れてほしいという要望もありましたので、現在、そういった方々にお願いをしているところです。

(質問)今日の一般の話題といいますと、オウム真理教の麻原被告の判決公判が10時から始まりますが、それについてご感想がありましたら、お聞かせ下さい。
(大臣)随分長い時間がかかったと思うのと、当時、事件が相次いで起こり、不可解だったことの、今日は一つの区切りだろうと思います。裁判のことですから、これからの流れを見ていきたいと思っております。環境大臣としてどうかということはありませんが、厳罰を家族の方々も望まれているのではないかと思います。

(質問)鳥インフルエンザの件で、長野と京都は情報を分析中とのことですが、仮に鳥インフルエンザだった場合、いろいろな場所で野鳥を調べるのはなかなか難しいのではないかと思いますが、どういったことを想定されるでしょうか。
(大臣)まさにその辺りは、これから専門的に調査をしてもらいたいと思っております。(自然環境局)これは、国全体の取組でもございますので、全体の協力の中で、どのようにするべきか、考えていきたいと思っております。
(大臣)よくわかりませんが、あちこちで発生しているということは、移動して媒介をするものがいるのかなと思います。何が原因なのか、それを我々が協力して調査をしていますが、活動範囲が広いと想定されます。あちこちで起こり、それが不安に繋がらないように、かといって、性急に違った結論を出すのも困りますので、その辺りは、スピード感をもって対応していきたいと思っております。

(質問)地球温暖化対策推進大綱の見直しが始まり、先日の地球環境部会の中で、原発のあり方について各委員からいろいろ意見が出ました。更に、自民党の河野環境部会長が、原発偏向の政策によって、自然エネルギーの促進が妨げられているのではないかという発言がありました。温暖化対策について、原発の位置づけをどのようにお考えでしょうか。
(大臣)エネルギーの長期需給の見通しの見直しが始まったので、それをまず注目しています。また、需給見直しですから、需要と供給と、それぞれの今後の状況がどうなるのか、そこの部分で、まだ需要の部分でしか検討がされていません。供給の部分で、それに見合った形がどうなるのか、よく見ていきたいと思っています。やはり原発というのは、地球温暖化の観点からすれば、効率はいいということですから、私は進めるべきだと思いますし、ベストミックスという考え方がありますから、環境省として、いわゆる新エネ等の様々な策もこれから取り込んでいこうとしています。急に切り替えることとなると、かえって混乱して、更に足下の需給が崩れるということは、経済にとってもよくないと思います。

(質問)現在の大綱では、原発を3割増やすような前提になっていて、そういう数字を目標に進めてきたわけですが。
(大臣)長期需給の見直しと大綱の見直しが、ある意味では同時並行的に進んでいるわけですから、そこの結論をよく見定めてということになると思います。ただ、今おっしゃったように、原発の部分の数字が変わってくると、他のところの見直しの数字も自ずと変わってくるということになろうかと思います。まずは、両方の見直しを睨みながら、進めていく作業になろうかと思います。

(質問)原発から切り離して、新エネルギーのことですが、先日、国立公園での風力発電の設置を打ち出しました。資源エネルギー庁の話になりますが、電力会社から、あるいは風力事業者からは、系統連携線等を強化するとか、RPSのやり方を見直すとか、つまり入札をやっても、枠に対してたくさんの応募が殺到して受け入れられない状況と聞いております。その辺りについて、何か経済産業省側に要望するとか等のお考えはあるのでしょうか。
(大臣)国立公園に風力発電を設置するということを検討してきましたが、風力にしても国立公園でなくてももっと進むべきだと思います。今おっしゃった、いくつかの条件整備等も含めて、総合的に考えていくべきだと思います。ですから、電力そのものの全体の需給にも、結局、関わってくるのであろうと思います。


(了)