環境省お知らせ記者会見大臣発言要旨


記者会見大臣発言要旨(平成15年10月17日)

(大臣)まず、閣議の案件ですが、一般案件4、国会提出案件2、政令4、人事4となっております。
 私の方からは、12日、13日で出席しましたイタリアのレッチェというところで開かれたASEM環境大臣会議についての報告を閣議で行わせていただきました。総理の執務室の方に伺いまして、改めて小泉総理に、今回の大臣会合についてのご報告をさせていただきました。閣議の懇談会の方では、三宅島の報告が井上担当大臣の方からありました。
 総理との話をご報告させていただきます。今回、第2回の環境大臣会議でありまして、私自身にとりましては、大臣として初めての国際デビューをさせていただいたわけですが、地球環境問題の取組を、アジアと欧州との間での対話と協力を通じて促進していく上で、大変重要な機会であったと思います。
私自身は、アジア諸国との調整役ということで、アジア側の意見集約、そして、欧州側との調整を行い、議長がイタリア・マッテオーリ環境大臣でございましたけれども、実質、副議長役の椅子に座りまして、サポートさせていただきました。
その中身としまして、最終的に議長サマリーが取りまとめられましたが、持続可能な開発のための教育の十年、そして、気候変動問題への日本の取組を紹介するということと、アジア・欧州間の協力の重要性をしっかり訴えたつもりです。その結果が、今も申し上げましたように、各国の国内における温暖化対策の強化、京都議定書の早期発効の重要性等ということを盛り込んだ議長サマリーとして取りまとめられたところです。その他各国の大臣とバイの会談もさせていただいて、イタリアの議長は当然ですけれども、フランス、イギリス、オランダ、それから他のアジアの諸国の担当者、大臣担当者の方々と直接お話をする機会ができまして、非常に私自身満足して帰ってきたところであります。こちらからの御報告は以上ですが、もう一つ付け加えると、先程の小泉総理とお会いした時の話といたしまして、ASEM会議でも、やはりロシアの今後の動きというのが大きな要だということで、共通認識を持ち、そして、各国それぞれが、ロシアに対しての働きかけを継続していこうということを確認し合ってきたわけですけれども、総理にもこれからプーチン大統領とお会いになる機会もいくつかありますので、是非ともトップ同士の働きかけということでお願いをしてきたところであります。総理の方からも、環境外交というのは、極めてこれからも重要になってくるから、よろしく頼むというお話をいただきました。
 別件ですが、今日の閣議において、イラクへの復興支援の一貫として、イラクのカーズミーヤという病院があるのですが、私が6月に自分自身が訪れてまして、日本の協力で支援でできた病院で、かなり荒廃していましたが、機能は十分するであろうと、そこに日本がまたサポートするというのは非常に意味があるということで、新聞などにいろいろ私、投稿もして訴えてきて、それに今回予算を付けることになりました。私の方からイラク国民に代わって、総理にお礼を申し上げてきたということがあります。私の方から以上ご報告させていただきました。

(質問)今の総理とのお話のなかで、ロシアへの批准の働きかけについて、総理はどういう言葉でお話があったのでしょうか。
(大臣)そうですね、うなずいておられて言葉ではありませんでしたが、よくこの問題についてはご理解をしていただいてるという感じを受けました。


(質問)バンコクでAPECが今日、明日開かれますけれども、そこで総理の方から、プーチン大統領に直接批准問題について話をするらしいのですが、その辺については、どういう風に総理の方から働きかけをされる予定なのか、その辺について教えていただきたいのですが。
(大臣)今回、APECは、環境のみならず世界のなかでのいろんな重要項目を話し合うということですので、今、お会いした中で先ほどお伝えしましたように、APECの場でプーチン大統領と京都議定書という風に明確なお言葉ではなく、「その辺はよく分かっているよ」といういうような表情で返されたので、そこで必ずここで取り上げるというようなことではありませんでしたが、それを期待いたしております。


(質問)会われた時に、小池大臣の方から総理にこういう風に、こういうことは一つとかそういうやり取りは、特になされてないのでしょうか。
(大臣)総理はやはり、この京都議定書の問題、そして、環境の問題については、よくよく承知をされておられますので、今回は、首脳レベルの働きかけをとにかくよくお願いしたいと言ったら、深くうなずかれたというのが全て総理の環境に対するご認識を表しているのではないかと思います。分かっていらっしゃると思います。


(質問)直接は、関係ありませんが、今日、道路公団の藤井総裁の問題をやっていると思いますが、個人的にどういう風に興味をもっていますか。
(大臣)誰が任命権者であるのかっていうのが複雑になってきてるなって思いますけど、
指揮命令系統っていうのは、やっぱり明確にすべきではないかと思います。よく分かりませんが、それ以上言えることはありません。


(記者)大臣の立場といいますか、国会議員の立場で、北朝鮮から帰ってきた5人の方々が、ちょうど一年になりますが、ご感想を。
(大臣)これまでの四半世紀にわたって、拉致されてこられた方々の長さとこの一年間は、環境の変化を考えれば、大変な一年間で、すごく長い一年間だったんでないかと思います。
また、北朝鮮がそもそも犯罪だと、拉致はテロだと思っておりますので、そもそもの問題は、北朝鮮にあるわけで、犯罪のなかでこの北朝鮮が明確な態度で示さない、またそれがいろいろなネックになっているというのは、そもそも北朝鮮の問題であるという風に思います。閣僚として、今、環境を担当させていただいてますけど、総合的に国民の安全と生命を守るというのは、これは、大臣であれ、国会議員であれ、やっぱり私たちに責任があると思いますので、引き続き私自身のなかで、今のキャパシティのなかで、何ができるのかっていうことを常に探っていきたいし、実行できることは実行していきたいと思っています。
家族に当てはめれば、どんな気持ちなのかということを常に胸において、ある意味拉致された方々は、本当に普通の方々で、とんでもない災難に遭われてるわけで、他の方向から考えれば、いつ誰にだって起こったかも知れないということですので、その辺の気持ちはいつも心に誰にでも起こったかも知れない、あなたかもしれない、わたしだったかもしれない、そういう気持ちでずっと取り組んでいきたいと思います。


(了)