環境省お知らせ記者会見大臣発言要旨


記者会見大臣発言要旨(平成15年10月3日)

(大臣)閣議の案件ですが、一般案件が1件、国会提出案件が3件、政令が1件、人事案件が2件でした。環境省関連は、ございません。
 私からは、北海道の十勝沖地震に関連して、苫小牧で火災が起こり、現地で大気の調査を行いました。その結果のご報告をさせていただきたいと思います。幸い、既に鎮火しているということですが、自動測定している浮遊粒子状物質、二酸化硫黄などは低いレベルで推移しています。自動測定していないベンゼンなどについては、現地で空気を採取し、分析した結果、一時、環境基準を超える値がありましたが、火災の鎮圧に伴って濃度は低下し、その後、問題のないレベルになっています。火災は鎮火ということでありますが、今後とも起こらないことを期待しております。


(質問)東京都等のディーゼル車の排ガス規制がスタートしましたが、初日にも石原都知事が、小池大臣にも見に来てほしいと言われています。また、昨日の会見では、国が乗り出してくれないと困るというように言っていますが。
(大臣)慎太郎君からも、見に来いというお誘いを受けており、興味もそそられるところなんですが、私の地元に近い43号線も日常的にどういう状況かわかっておりますし、また、やはり何よりもこの首都圏に車が溜まって、地形的にも厳しいところというのも、私自身ドライバーとしてもよくわかっておりますが、いずれにしても今回の首都圏の対応と、国がこれまで進めてきている対応と、この相乗効果が出るように、よく見守って、やるべきことはやってきたいと思っております。また、国とすれば、事業者の方々の対応もしっかり支援もしていきたいと思っておりますので、そこは石原都知事とよく協力しあって、やっていこうという気持ちを持っております。

(質問)ただ、東京都の規制は、乗り入れ規制があって、更に厳しくなっていくかと思いますが、実際、今回、一都三県で、東京都のそういった乗り入れ規制というのは、なかなか効力がないのではないかという中で実際やって、来年は、大臣の地元である兵庫県でもやるという話があるわけで、そういった場合、規制の所管の環境省として、どうなるんだということがあろうかと思いますが、その辺りはどのようにお考えでしょうか。
(大臣)環境をよくするという意味でのいい競争はしていきたいと思うし、ある意味、お互い刺激することがあって、国民生活にプラスの方向であればいいと思いますが、国としては総合的に対応していかなければならないこともたくさんありますので、今回、積極的に取り組んでおられる東京都等のこれからの効果なども見守っていきたいと思っております。よく見守るというのは、役所言葉で使いますが、ディーゼルの排ガス規制は、小泉総理からもこの問題を特にしっかりやってくれと言われておりますので、これからしっかり対応できるように、積み重ねていきたいと思っております。

(質問)特に国として、乗り入れ規制を考えているとか、検討しているとかという予定などはありますか。
(大臣)乗り入れ規制というのは、いろいろ難しい点もあるかと思います。いずれにしても、何が最も効果があって、またいろいろな活動を妨げないかということを、一部分をとってやることのプラスとマイナスもありますので、そこは総合的に進めたいと思っております。

(質問)今回の東京都の規制は、国の法律では向こうが守れないと、国の怠慢のせいであるということも言っているようですが、その辺り、実際遅れているという認識はございますか。
(大臣)遅れてはいないと思いますが、特に首都圏での緊急的なその辺のニュアンスと、全国を見ている環境省とのラグがあるのかなと思いますが、いずれにせよ、日本の国土で暮らす国民にとっては、どこの地域であれ、健康を守るというのは、国としても重要な責務だと思っておりますので、先ほどから繰り返して申し上げているように、総合的に取り組んでいきたいと、これについては、それ以上でもそれ以下でもないと思っております。

(質問)テレビのニュースとすれば、大臣と石原都知事がツーショットで現場に行ったりすると、大変効果があると思いますが、その辺については、選択肢としてなかったのでしょうか。
(大臣)テレビに映れば何でもいいというわけでもないし、その辺のところは、私は熟知しているつもりであって、何をそこでメッセージとして出すかの方が、重要だと思います。私も新米環境大臣として、慎太郎兄にいろいろと実際のことを学んでいきたいと思っておりますが、むしろテレビカメラなく、しっかりとその辺は、打ち合わせる機会があれば、全然知らないわけでないし、むしろ存じ上げていて、だから慎太郎君と呼ばせていただいておりますが、結果重視でいきたいと思っておりますので、そういうお誘いをせっかく頂いたところですが、それも含めて考えていきたいと思っております。

(質問)国として、どうして乗り入れ規制は難しいと考えているのでしょうか。
(大臣)各国で乗り入れ規制をやって、効果を上げているところがあると聞いていますが、その辺りのノウハウを、やはり首都圏というのは、他の国一国くらいの規模ですから、何が可能なのかという、現実も考えてやらないといけないのではないかと思います。あれできない、これできないよりは、私の基本的な考えは、どうすればできるかという、そういうアプローチで、職員の皆さんには投げかけていきたいと思っております。

(質問)乗り入れ規制でないにしても、今後、全国の規制の対策、効果がある対策をするというようなことは、考えているのでしょうか。
(大臣)それぞれの法律の効果、今後、どういう規制を取り入れることによって、どういう新たな効果が考えられて、そして、またそれが問題が出てくるならば、どういうことが出てくるのか、やはり、新しい規制を導入する際には、大胆な部分と、きめの細かな部分と両方相まって、最も実現可能だと思いますので、何度も言うようですが、やはり総合的に取り組んでいかなければならないと思います。

(質問)青森、岩手の産廃のことですが、基本方針が今日、策定され、これから実施計画を作っていくということで、両県に国としてこのようにすればということがあれば教えて下さい。
(大臣)特に、青森・岩手の方で、これから速やかに実施計画ができるわけですけど、どういうものができあがってくるのか。それから、それをどのようにして実施していくのか。また、その計画そのもので十分なのかどうか。そこはしっかりとみていきたいと思っています。これから出てくるものですので、どういうものが出てくるのか見守っていきたいと思います。

(質問)田中真紀子さんが出馬するのではないかという報道について、何かコメントはありますか。
(大臣)それは、ご本人のご判断だし、結果は有権者の判断だし、もうそれ以上申し上げることはないかと思います。

(質問)移入種対策についてですが、昨日、中央環境審議会の小委員会が中間報告を出して、まだ、中間報告ですけど、御覧になってるかと思いますが、何かご感想をお持ちですか。
(大臣)昨日も夜のニュースで、随分この問題を取り上げてましたし、結構、国民の皆様も、例えば釣りが大好き人間の人たちも、非常に注目しているということだけに、この後、中間報告をまとめていただいた後に、パブリックコメントを求めるわけですが、これからの流れとしては、11月末ぐらいに最終報告を出すという流れになっているわけですけれども、パブリックコメントのところで幅広くご意見を伺わせていただきたい。大変注目しておられる方々は、注目するだけでなくて、是非そのあたりもお寄せいただきたいというように思っております。また、役所とすれば、これから法制化ということで、これをたたき台にして作っていきたいと思っておりますので、色々な生態系なども含めてわたしたちも勉強したいと思っております。

(質問)繰り返しのような質問かもしれませんが、大臣が、何処かいらっしゃる時にアピールが大事だと先ほどおっしゃいましたが、現場に出て行くということは、具体的に何か考えていますか。
(大臣)行ってみたいところは、沢山あるのですが、ありすぎて順番をどうしようかと思っているところですから、もう少し待って下さい。やはり、最初にどこに行くかっていうのは、それはそれで重要なメッセージだと思いますので。また、環境問題というのは、学べば学ぶほど守備範囲がいかに広いかっていうのを痛切に感じていますし、身ひとつですので、それぞれの重要性を鑑みて考えていきたいと思っていますので、その時はしっかり取材の方よろしくお願いします。


(了)