環境省お知らせ記者会見大臣発言要旨


記者会見大臣発言要旨(平成15年8月29日)

(大臣)本日は、閣議後に地球温暖化対策推進本部がございまして、その後の記者会見がありましたので遅くなりました。本日の閣議では、一般案件が3件、国会提出案件が13件、政令が4件、人事案件が5件ありました。
 平成15年度一般会計予備費使用について、「茨城県神栖町における有機ヒ素化合物汚染等への緊急対応策」に基づく健康被害に係る緊急措置事業や飲用井戸汚染源調査など、必要な経費に充てるものとして、約5億5千万円の予備費使用が決定されました。
 廃棄物・リサイクル対策について、この間の国会で産廃特掃法が成立いたしました。それから廃掃法の改正案も成立いたしました。これにより過去の負の遺産については、10年間で計画的に、着実に処理していきます。それから、廃掃法の改正により新たに未然防止をやっていきますが、しかし、その間の、例えば廃掃法の改正で、必要に応じて国の立入権限も認めるということも決めたのですが、いろいろと国会での質疑、答弁等を通じまして、私としても、廃棄物の問題に対して国がもう一歩前面に出るような対応をしていくことが大切ではないかと感じておりました。もちろん産業廃棄物、一般廃棄物について、それぞれを都道府県や市町村がやる、という主体はあるのですが、国が、環境省がそうだからと言って、後ろに一歩控えているのではなしに、これからできる限り現場に赴くとか、国がもう一歩踏み込んだ対応をとる必要があるのではないかということで、事務方にいろいろと検討を指示し、「『環境立国』実現のための廃棄物・リサイクル対策〜不法投棄の撲滅と安全な受け皿の確保〜」をまとめたところです。
 一つ目の柱ですが、広域的な廃棄物処理に係る紛争へ国自らが乗り出すということです。今までは、廃棄物に係る事務を、基本的には地方自治体に実施していただいていたということで、国は一歩引き下がっていたのですが、これからは、環境省による環境パトロール活動として、地方環境対策調査官の環境Gメンが力を発揮します。そして必要な事案、これは例えば最終処分場の設置、広域的な事案では地方自治体間でいろいろと話がつかない問題が現実にございますので、そういった必要な事案については、環境省の手によって調整の場を設定し、早期解決を図り、国民の皆様方の廃棄物・リサイクル問題に対する不安の解消に全力を挙げたいと思います。
 二つ目の柱ですが、廃棄物処理業者の近代化を図っていきます。悪質業者を徹底的に排除したいと思います。そして、積極的な処理業界対策を講じ、いわば廃棄物処理業界というのは日本の産業活動の静脈を支える担い手ですので、健全な発展を図ってまいりたいと考えております。それに付随いたしまして、電子マニフェストの普及・促進、それから廃棄物等を運ぶトラック等のステッカー表示の義務づけなどの環境整備も同時に図り、不法投棄の撲滅を推進したいと考えています。最近、各地で硫酸ピッチの問題が指摘されていますが、この対策につきましても、関係省庁と連携して対策を強化していきたいと思います。
 三つ目の柱ですが、受け皿対策ということで、廃棄物処理施設は我々の国民生活、産業活動にとっても不可欠なインフラなわけですが、例えば最終処分場を作るにしても、なかなかこれが難しい、しかし一方においてこれがひっ迫しているというようなことを踏まえまして、この基盤整備を強化するとともに、今、課題になっております温暖化対策や循環型社会構築への政策的誘導と位置づける施設については、特に整備の促進を図っていきたいと思っております。それから、ずっとダイオキシン対策をやってまいりましたが、廃止されました焼却炉の解体促進、最終処分場についても、今どのようなものが埋められているのかというものを台帳にして保存しておくということはやっていますが、それ以上のものがないわけですから、最終処分場として終わった後の長期間に渡る環境リスク管理のあり方についても検討をしてまいりたいと思っております。
 不法投棄を初めとする諸問題を早期解決するために、国が一層役割を発揮し、そして担い手対策、受け皿対策を包括的に講じまして、国民に安心していただけるような環境立国をつくってまいりたいと思います。
 こういう対策を立てて、一つの目標を立てたいと思いますが、毎年毎年、新たな不法投棄をそれぞれの市町村等でパトロールして、新たな不法投棄の報告が上がってくるわけです。具体的には不法投棄の撲滅そのものを目指すわけですが、当面は、5年以内に、早期対応で、今申し上げてまいりました対応により、大規模事案をゼロにしたいと考えております。
 前回の国会で、法律的には一つの成果が出たわけですが、今後を踏まえた取組として、更にもう一歩前に踏み出した対応を今後実施してまいりたいと思っています。

(質問)対策を具体化する中で法制化も出てくるのでしょうか。
(大臣)出てくると思います。その辺はこれから精査してやりたいと思います。

(質問)廃掃法でということですか。
(廃棄物・リサイクル対策部)基本的には廃掃法中心になると思います。
(大臣)この国会で改正したばかりですが、その辺も法体制で対応できるもの、それからトラックのステッカーなんかは政令対応でできるものもございます。電子マニフェストの普及・促進は来年度予算にも盛り込んでいます。

(質問)今のプランを決めた背景は。
(大臣)先程申し上げましたが、前国会でいわば産業廃棄物の青森・岩手県境の不法投棄に対応をする法律改正がなされました。法律改正としては、かなり進んだと思いますが、その中の審議で、いろいろと、やはり国がもう少し前面に出る必要があるのではないかということも指摘されました。それから地方分権推進本部の中の御指摘にも、法律上、市町村が責任の主体になるということとは異なっているけれども、最終処分場の問題や広域的な事案については、地方分権の時代であるけれども、そういうものについては国が積極的に関与すべきであるというご指摘もいただいておりますので、そうした一連のものを踏まえて取りまとめをお願いしたということです。

(質問)5年以内に大規模事案を議論したいということですが、大規模事案というのはどれくらいの規模なのでしょうか。
(廃棄物・リサイクル対策部)一カ所あたり5千トンを越えるものを大規模という形で把握しております。そういったものについては、早期対応ということで抑えることは可能だと思いますので、まずはそういうことをやっていくということです。

(質問)国の環境Gメンの規模は。
(大臣)環境Gメンと名付けさせていただきましたが、地方環境対策調査官の皆様に力を発揮していただきたいと思います。Gメンというと麻薬取締りのように、警察権を持った警察官というイメージがあるかもしれませんが、いきなり警察権を持ってもらうこともできませんが、役割としてそういう意識を持っていただいて、積極的に地方におられる環境省職員に頑張ってもらいたいと思います。

(質問)最終処分場の確保政策とは、具体的にどのようなことですか。
(大臣)これは地域地域でそれぞれ違うと思います。最終処分場をやりたいということで、県と市町村との間でなかなか議論がまとまらないということもございますが、その辺の調整を国としてどのようなことができるのか、それから公的関与の処分場、廃棄物処理センターというものを今後どう整備していくのかということもあると思います。

(質問)総裁選の関係ですが、小泉首相が総裁選の推薦議員について、閣僚、副大臣からも集めるということですが、これについて大臣はどうお考えですか。
(大臣)今初めて聞いた話です。特に具体的な働きかけもありませんので、何か具体的な働きかけがありましたら、そのとき考えたいと思います。

(了)