環境省お知らせ記者会見大臣発言要旨


記者会見大臣発言要旨(平成14年1月28日)

(大臣)本日、閣議に先立ち、普天間基地に関する代替施設建設協議会の第1回会合が開催されました。私からは、これから行われる環境影響評価に関し、事業実施大臣であります防衛庁長官等が、環境影響評価法に基づいて飛行場の設置に関する環境大臣への意見照会を行う際に、埋立についても、併せて意見照会をして欲しいとの発言をいたしました。石破防衛庁長官からは、私の発言に対し、ご了解の発言をいただきました。
 閣議では、一般案件が2件、国会提出案件が11件、法律案が3件、政令が9件、人事案件が1件ございました。環境省関連は、政令のうち、いわゆる行政手続きオンライン化法の成立に伴う手続き等に関する政令がありました。
 また、閣議で、総務大臣から政策評価についてご発言があり、容器包装のリサイクルに関する政策評価の結果が通知されました。私からは、容器包装リサイクル法の一層の円滑な施行を図り、循環型社会の構築に向け最大限の努力をしてまいりたい旨申し上げました。閣議関係は以上です。
 私から、いくつか申し上げることがございます。1つは、廃棄物・リサイクル対策部において、1月31日に「産業廃棄物行政と政策手段としての税の在り方に関する検討会」を開催する件です。今年の夏をメドに中間的な論点整理を行うことにいたします。2つ目は、2月7日に「有明海・八代海総合調査評価委員会」の第1回委員会を開催する件です。本委員会は、有明海及び八代海を再生するための特別措置に関する法律に基づき、環境省に置くこととされたものです。

(質問)代替施設に関し、埋立についても環境省への意見照会をして欲しいということは、やはり、ジュゴンの餌場としての藻場が保全されないのではないかという、日本自然保護協会などの懸念を受けての申し入れでしょうか。
(大臣)泡瀬干潟の時もそうでしたが、国が行う埋立事業に対し、環境省として直接意見をいう立場にありません。しかし、今回は、法律は法律として、埋立についても環境省からきちんと意見を言わせていただくということです。泡瀬干潟の時と比べれば、環境省として一歩踏み込んだことを申し上げ、防衛庁からもご了解をいただいたということです。

(質問)今おっしゃたのは、ジュゴンの生息保護の観点が含まれているということでしょうか。
(大臣)環境省としては、ジュゴンの生息に対する影響、餌場となる藻場への影響は、大きな関心点であるということはそのとおりです。

(質問)つまり法制度外の立場から意見を言うということですか。
(大臣)そういうことです。

(質問)環境影響評価法ができてから初めて米軍基地が対象になると聞いています。この点についてはどうでしょうか。
(大臣)今回、私が防衛庁長官に申し上げた件は、必ずしも米軍基地が対象であるからということではではございません。今後も、国が事業者となる案件が出てきた場合には、その状況に応じて意見を申し上げるかどうか検討したいと思います。

(質問)昨日、原子炉「もんじゅ」の設置許可無効の判決が名古屋高裁で出ました。原子炉の設置が後退すると、地球温暖化対策推進大綱にも影響が出てくると思われますが。
(大臣)懸念しております。理屈の上で言えば、今度の「もんじゅ」の件と原子力発電の問題とは直接は結びつきませんが、影響が出ないようにと思っております。地球温暖化対策推進大綱については、資源エネルギー庁の長期エネルギー需給見通しに基づいておりますので、もし、そちらに変更があれば、当然、大綱も変更していかなければならないと思っております。今は推移を見守りたいと思っております。

          (了)