環境省お知らせ記者会見大臣発言要旨


記者会見大臣発言要旨(平成14年11月22日)

(大臣)昨晩、高円宮殿下が急逝されました。高円宮殿下には、スポーツ、福祉などのいろいろな分野にあたって御活躍いただいたわけでありますけれども、環境問題につきましても、大変御熱心に御関心をお持ちになり、活動をしていただいたと思っています。10月12日に、鹿児島県輝北町で、星空の街・青空の街全国大会が開催されましたが、高円宮殿下はそこにお見えになられていました。最近のこの大会にはずっと御出席いただいていたということです。関係者にもいろいろなお言葉をおかけになっていたようで、関係者も喜んでいました。お聞きするところによりますと、数日前も、長野県の環境関係の大会に御出席されたということです。環境問題に大変御関心をお寄せいただき、また、実際に活動もされていただいていたわけでありまして、心からお悔やみを申し上げたいと思っています。
 本日の閣議では、一般案件が4件、公布が7件、政令が9件、人事案件が4件ありました。環境省関係の案件はありませんでした。
 補正予算について、総理から御発言がありました。補正予算を組んでいくということですが、経済・社会構造の変革に備えたセーフティネットの構築に1.5兆円、構造改革推進型の公共投資の促進に1.5兆円を目途に予算措置を講ずるということです。    特に、「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2002」に掲げられた新重点4分野に該当する施策を中心として、民間需要誘発効果や雇用創出効果が特に高く、事業の早期執行が可能で、経済への即効性が高い施策で、緊急に実施する必要があるものについての補正予算を組むということですが、「基本方針2002」に掲げられた新重点4分野の中には、循環型社会の構築、地球環境問題への対応が含まれています。特に私の方からは発言しませんでした。
 環境大臣に就任した時、総理より、「環境と経済というものは両立する、両立することを前提として、いろいろな政策を考えてほしい」という御指示がありました。実際、経済と環境保全の両立という問題については、国会でもいろいろな御質問があります。私としても、基本理念をもう少ししっかりと構築する必要があるのではないか、また、そういった基本的考えがきちっと定められたら、具体的に環境省として、どういうことができるのか、やるべきなのか、ということを今一度きちっと整理する必要があるのではないかと思っていました。事務方ともいろいろな相談をしましたが、今度は、環境大臣の私的な懇談会ということで、「環境と経済活動に関する懇談会」の設置をさせていただき、実際に、経済界でいろいろな環境問題を意識しながら活動されている方々や環境関連ベンチャー企業などで新たに環境ビジネスを取り組まれている方々、学識者の先生方などにお集まりいただいて、先程申し上げましたような、環境と経済の統合のための、しっかりとした基本理念を構築したいと思います。懇談会の成果にもよりますが、一定の成果が上がれば、それを政策として、環境省の政策に反映させたいと思います。具体的には、来年度は無理ですから、平成16年度の予算要求等にも反映させていきたいと思っています。この懇談会は、原則として、突発的なことがない限り私も毎回出席させていただき、議論に加わらさせていただきたいと思います。第1回は、12月11日に行うということですので、今準備を進めているところです。


(質問)補正予算の話ですが、新重点4分野に該当する施策について、環境省としては、主にどのようなことを補正予算編成に対して取り組んでいくのでしょうか。
(大臣)今日、総理から編成方針においての指示がなされたので、省内で検討し、具体的に詰めたいと思っています。

(質問)今日、中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会が開かれますが、今日、最終的にとりまとめをされると聞いています。今後、法改正も見据えているということですが、その点について大臣の考えはどうでしょうか。
(大臣)今日、意見具申をいただけるということを聞いています。廃棄物・リサイクル問題の基本問題を御検討いただいたということでして、例えば、製品生産者の役割の強化や効率的な廃棄物・リサイクル推進による不適正処理の防止、適正処理の確保など、極めて重要な問題が含まれていると思います。昨日、大体の説明を聞きましたが、従来から法改正も視野に入れてということでやってまいりましたし、必要に応じて法改正するべきであるという考えであります。法改正に向けて、検討を具体化させるように、昨日指示をしたところです。手順としては、意見具申をいただいてからということになります。

(質問)不法投棄問題は非常に大きな問題になっていますので、意見具申に含まれていると思うのですが、これについてはどうでしょうか。
(大臣)どういう形で不法投棄の問題に対応していくのか、今、最終的に詰めています。例えば、今回の法律の中でやるのか、それとは別に考えなければならないのか、或いは法的な推進がいらないのかなどがあります。一応概算要求では、青森・岩手県境の不法投棄問題を念頭に、概算要求していますが、法的な裏付けをどうするのかなど、必要の部分も含めて、最終的に考えていきたいと思います。


(了)