環境省お知らせ記者会見大臣発言要旨


記者会見大臣発言要旨(平成14年7月23日)

(大臣)本日の閣議では特に環境省関連はありませんでした。
 閣議後の閣僚懇談会で、小泉総理から国家公務員の早期退職慣行の是正についてご発言がありました。国家公務員の早期退職慣行を見直すようにというのが総理のお考えとしてあります。いろいろな考え方がありますが、一つにはいわゆる天下りがいけないということであれば、ある程度までは落ち着いて働けるようにということです。正式には60才定年となっていますが、実際には、その前に順番にやめてもらい、事務次官を頂点としたピラミッド型の人事構成になっております。それがいいのかという議論があります。ただ、いろいろ意見もありますので、なかなか難しいですが、一度どういうことができるのか考えてみろということです。
 今のところは具体的に何をするという訳ではありませんが、国家公務員もあまり早く退職して、次のことを心配しなければいけないということではなく、ある時期までは安心して国民のために一所懸命やってもらうという体制を考えるということです。
 先日、ニューヨークで、ヨハネスブルグ・サミットの準備の会合としてフレンズ・オブ・ザ・チェアの会議があり、その結果について外務省の朝海大使から報告を受けました。
ヨハネスブルグ・サミットにすべてを持ち込んで、閣僚ないしは首脳レベルでまとめるというのではなく、必要であれば、正規の会議の前に事務のハイレベルででも集まって話し合おうかということのようですが、最終的なことは決まっていません。
 ニューヨークでのフレンズ・オブ・ザ・チェアでも、バリの準備会合でまとまらなかったことについて、できるだけ早くまとめようという気持ちはあるようでした。例えば、貿易と資金の問題については、ドーハやモンテレーで合意したことをこれからきちんとやっていこうということで大体合意できた感じであります。ですから、その問題について、またハイレベルで時間をかけて議論をするということは、私は予定しておりません。貿易と資金の問題は概ね決着済みと考えていいと思っています。
 環境開発サミットは10年に1回の会議ですから、この10年にどこまで前進したかということ、あるいはこれからどういうふうに前進するのかということを、政治宣言で、できるだけ打ち出したいという気持ちはあると思います。その辺のことは議長国である南アフリカが中心となって議論していくと思います。
 また、バリの準備会合の議長をされたインドネシアの元環境大臣のサリム氏が7月25日に来日しますので、私も話をしたいと思います。正式には南アフリカが議長として中心になってやるということですが、サリム氏にもバリの議長であった訳ですから、いろんな意味で働いてもらおうということになっています。私個人としては、サリム氏は何と言ってもアジアの方ですから、会議はアフリカで行われますが日本としてはアジアのことは十分考えておくべきだと思います。アジアの個々の国との協力については具体的な話が進んでいますし、日本として、アジアについてどういうことをやるのかが、ヨハネスブルグ・サミットに向けての1つの課題だと思っています。

(質問)先週の金曜日に、外務省主催の地球温暖化に関するシンポジウムがありました。その中で川口外務大臣が、一つの提案として、GDP当たりの排出量の将来目標設定も考えられると発言されました。大木大臣が京都会議でまとめられたのは総量削減という考え方で、根本的な違いがあると思いますが、川口外務大臣の発言についてどうお考えでしょうか。
(大臣)京都会議の前からいろんな議論がありました。GDP当たりとか、一人当たりなど、いろいろ議論がありましたが、京都会議ではどれを取ったということではなく、いろんな要素を考慮して、あのようになった訳です。最近、温室効果ガスの削減を努力した国もありますし、国によっていろいろ状況が違います。川口大臣は、いろいろな要素を考えることの一つとしておっしゃったんだと思います。日本としてどうするかということは国としてまだ言っておりませんので、川口大臣の個人的な、これまでの経験も含めて一つの考え方を示されたのだと思います。

(質問)ヨハネスブルグ・サミットにブッシュ米国大統領が来ないという報道がありましたが、何か情報は入っておりますでしょうか。
(大臣)新聞報道で知っていますが、正式に米国から連絡は来ていません。ただ、ブッシュ大統領は来年、アフリカに行く予定があるので、2年続けて行くのはどうかという議論は、米国内部にあるようですが、正式には聞いていません。

(質問)大木大臣として、ブッシュ大統領の参加を促すおつもりでしょうか。
(大臣)もちろん、来て下さいということは前々から言っています。カナダのG8の時も皆で行きましょうと言っていますが、ブッシュ大統領が必ず行くとおっしゃったわけではありません。ブッシュ大統領ははっきりしていませんが、フランス大統領などは細かい日程を出して参加するとおっしゃってます。総じてヨーロッパは、首脳クラスが参加するという国が多いようです。私個人の見解ですが、米国がどうであろうと日本としては総理が行くべきだと思っております。10年前のリオサミットには日本の総理が参加しませんでした。後から考えると参加しなかったことによるマイナスもあったと思いますので、今度は是非、総理に行って欲しいので、ことあるごとに参加して下さいと言っております。私としては、総理が行かれるという前提で理解しております。
     (了)