環境省お知らせ記者会見大臣発言要旨


記者会見大臣発言要旨(平成14年7月2日)

(大臣) 本日の閣議では特に環境省関連はありませんでした。
 外務大臣から、カナダのカナナスキスで行われたG8主要国首脳会議の結果について報告がありました。ロシアがG8の正式メンバーとなり、2006年にG8議長国としてサミットを開催することが合意されたということです。ロシアが入ることにより、いろいろな意味合いが出てくると思います。大きな歴史の流れを感じます。

(質問)今日、モンゴルのバースボルド自然環境大臣と会談されますが、モンゴルは既に温暖化の被害が出ていると言われています。日本から具体的な提案や支援などの話をされるご予定はございますか。
(大臣)向こうからどういう話をされるかにもよりますが、4月に韓国で開催された日中韓三カ国環境大臣会合で、黄砂問題を話しあった際に、地理的にモンゴルも関係国ではないかという話も出ました。モンゴルとしての環境問題もあると思います。私は、以前から、日本は環境問題についてアジアと協力していくのが大事だと申しております。ちょうどいい機会ですから、どういうご要望があるのか、どんなことにご関心があるのか良く聞いた上で、今後のモンゴルとのお付き合いについて考えていきたいと思っております。

(質問)モンゴルの環境大臣とは初めてお会いになるのでしょうか。また、何か要望があれば、協力されるということでしょうか。
(大臣)直接、2人で会談するのは初めてです。要望については、内容によります。すぐにできることとできないことがありますから。近い国でもありますし、黄砂の問題もあり、それも含めてモンゴルとの協力関係について具体的に話し合いたいと思います。

(質問)先週、奥谷政務官が泡瀬干潟を視察されました。その際、藻場の移植について今までと違う見解を示されたと報道されています。7月に環境監視検討委員会が調査結果について報告することになっていますが、内閣府は既に着工を決めています。環境監視検討委員会の報告をうけて、環境省として、内閣府に対して何か対応を求めていかれますか。
(大臣)奥谷政務官の発言については、以前と違うことを言われたやに報道されていますが、そうではありません。
 7月中・下旬に、環境監視検討委員会が開催され、藻場の移植実験の現状について評価することになっています。それをうけ、内閣府が今後の段取りを決定することになると理解しています。環境省はそれを見守っているという状況です。法律的には、今、環境省が意見を言う立場にはありません。奥谷政務官の発言も同じ趣旨だと思います。

(質問)今年の4月に、ラムサール条約事務局長が、工事が行われると泡瀬干潟の生態系に重大な影響を及ぼすという書簡を大木大臣あてに送られていると聞いています。環境省としては、既に重要湿地指定をされていますが、泡瀬干潟は保全すべきものという認識はお持ちでしょうか。
(大臣)大事な場所だということは理解しております。沖縄の現地においても、そういうことも含めてきちっと判断をするということなので、環境省は見守っていくということです。ラムサール条約ともぶつかっているとは思っておりません。

(質問)内閣府の判断によっては、環境省から意見を言うこともあり得ますか。
(大臣)内閣府が、いろいろ調査をして判断されると思います。それに対し、こちらから何か申し上げることがあれば言いますが、環境省が意見を言わなければ動かないという仕組みにはなっていません。内閣府が決定されたことに対しコメントをすることはあり得るかもしれませんが、こちらの意見に基づいて行動してくれということにはなっていません。

(質問)杉並病の件で、先週の金曜日の閣議後会見では、東京都や杉並区の対応を見守るとおっしゃいました。その後、東京都が一定の人数に対し、健康被害の賠償をする準備を始めると発表しましたが、今日の段階でも、東京都や杉並区の対応を見守るというご見解に変わりはございませんか。
(大臣)先日の公害等調整委員会の判断は、疫学的・専門的に判断をされたということです。それ以上でも以下でもありません。東京都は当事者としていろいろ考えておられますし、前向きな姿勢を示されました。環境省としては、東京都のご判断を尊重するということです。

(質問)昨日、大木大臣が会社役員を兼務しているのは、大臣規範に抵触するのではないかという報道がありました。この件についてのご見解をお聞かせ下さい。
(大臣)その件については、福田官房長官も昨日の会見でおっしゃいましたとおり、内閣の判断を仰いで行っていることです。大臣規範に抵触するかどうか、ちゃんと内閣に聞きましたが、抵触しないということです。
 役員と言いましても、合資会社ですから、家族だけでやっているものです。不動産業をしているものでもありませんし、家の共有財産の管理をしているもので、内閣の基準には抵触しないということです。
              (了)