記者会見大臣発言要旨 (平成13年5月22日)

(大臣)閣議案件は環境省関連は1件ありました。民主党の佐藤謙一郎衆議院議員提出のゴミ処理広域化計画についての質問に関する答弁書の件です。それから経済財政政策担当の竹中大臣からパリでのOECD閣僚理事会についてのお話がありました。温暖化問題についてはおふれになりませんでした。平沼経済産業大臣が同じご出張の報告をなさった中で「気候変動問題の対応については、OECD各国が気候変動問題の重要性を認識し、OECD全体として気候変動問題に協力して取り組む決意について確認ができました。」とおっしゃいました。

(質問)20日のプロンク議長との会談の件で、「プロンク議長との約束があるので内容は言えない」と大臣がおっしゃいましたが、もう少し深い説明、理由が欲しいのですが。約束があったから言えないという理由では国民に対する説明にならないのではないでしょうか。
(大臣)交渉中の案件であり、先方から「自分も自分の言ったことは言わないので、言ってもらっては困る」というお話がありました。今後、プロンク議長と一緒に仕事をしていくことを考えれば、信頼関係が非常に大事ですから、私から申し上げることは信義上できませんということです。
(質問)100%言えないということですか。
(大臣)それは、そういうお約束ですから。私としては今までできるだけ皆さんにお話するという姿勢で来たつもりです。その上で、お約束をした以上お話できないということです。私がする必要があるとか決められることではなく、プロンク議長も自分も話さないとおっしゃっています。
(質問)約束したから言えないということではなく、交渉上、差し支えがあるからという理解でよろしいのでしょうか。外国の大臣と約束をすれば、どんなに国民に対して重要な利害関係があっても言えないということなんでしょうか。
(大臣)当然、お話しできる段階になればお話するということです。今までもそうしてきました。私が皆さんに理解をしていただきたいのは、できることはお話するという姿勢は始めから貫いてきたつもりですし、その姿勢に変わりはないということです。
(質問)約束があるから言えないという理由ですが、国民に対しての説明としては、国民に対してこういう不利益があるから言えないとか、交渉上デメリットがあるから言えないという理由ではないのですか。
(大臣)プロンク議長との信義がこれからの交渉上非常に重要だから、言わないとお約束した以上は言えないということです。その時点でお約束をした以上は、約束を破ったら今後彼との信頼関係は崩れるでしょう。それが、国際交渉上、日本に不利益だという理由はつきます。しかし、私はそういう話ではないと思います。
(質問)記者は国民にとって重要な話であればあるほど、国民に伝えなければいけない立場です。
(大臣)皆さんの立場はわかります。でも、言わないとお約束をして、皆さんにも会見の際に言わないことを了承していただいたわけですから。
(質問)今後もこいうことが度々あるのでしょうか。
(大臣)それはわかりません。
(質問)会談の場で、2人きりで、話さないことにしようと約束をしたという点についてはいいのでしょうか。
(大臣)いいか悪いかではなく、プロンク議長が言わないでくれと言ったのです。彼がそう望むことについて、どういう理由で話をしないのかと議論することではないし、その時間もありませんでした。
(質問)要するに今まで表に出てきている以外の内容が会談にあったということですか。
(大臣)そのような内容があったか無かったかも含めて言わないとお約束をしたので申し上げられないということです。基本的に、皆さんに話すという姿勢は持っているつもりなので、その点は理解して下さい。今までの私のやってきたことでその点をわかっていただけないようであれば残念です。
(質問)内容は大したことではないのだけれど、言わないと約束したので言えないということですか。
(大臣)そういうこともすべて含めてお話ししないと約束しましたから。

(了)