記者会見大臣発言要旨 (平成13年3月13日)

 本日の閣議における案件は、国会提出案件が5件、法律が5件、政令が6件でございました。政令のうち2件は環境省案件でありまして、1件は、騒音規制法施行令及び大気汚染防止法施行令の一部を改正する政令で、もう1件は、いわゆるグリーン調達法の対象独立行政法人を定める政令でございます。

 引き続く閣僚懇談会では、先ず総理がご発言なさいました。3月10日に党の5役とお話をなさったそうです。予算案及び予算関連法案その他の成立を見ることが大事なので、心をひとつにして、両院における審議の努力をして欲しいとのことでした。続いて、松尾元室長の逮捕について外務大臣から、また、平成12年度特別公布税の3月公布大綱について総務大臣からご発言がございました。以上が、本日の閣議及び閣僚懇談会の模様です。

(質 問)閣僚懇談会で総理が「5役に話した」と紹介されましたが、具体的にはどんな話だったのでしょうか。
(大 臣)メモをきちんと取ったわけではありませんが、参議院予算委員会で総理が仰られていることだったと記憶しています。党改革実施の必要性と、総裁選の繰り上げ実施を認めるとの内容でした。

(質 問)総裁選の繰り上げ発言を巡っては、辞任の表明ではないかとの捉え方が専らとなっていますが、大臣はどのように受け止めておられますか。
(大 臣)私は永田町の外の住民ですから、その辺のことに関しては、一切コメントしないということでお許し頂ければと思います。

(質 問)提出している法律案の審議見通しは如何なものでしょうか。
(大 臣)提出されている法律案は環境省にとっても、日本にとっても大事なものですから、総理が仰ったように、自分に課せられた仕事を全力で取り組んでいくということに尽きると思います。

(質 問)永田町の外の人間である一般国民の立場からすれば、今の政局は非常に判りにくいものとなっています。大臣は先程、自分は永田町の外の人間であるということを仰られましたが、それは、自民党の政策は如何なものかという国民心情に近いものがあるが故だからなのでしょうか、そのためコメントは申し上げられないということなのでしょうか。
(大 臣)遠回しですが厳しい質問ですね(笑)。完全に外にいる人間であれば、多分、それなりの見方をしているでしょう。ただ、政府の中で見ていると、やっていらっしゃる方は日本の現状を見据え、それを乗り越えようと懸命に努力しておられますから、そういうところも良く判るのです。一方、良くテレビで報道されるように、普通の方々の思いも良く理解できます。私は、このように両方見えるところにおりますので、ノーコメントと申し上げている訳なのです。国会で予算と法律案を通し、日本が置かれている経済問題にも手を打って行くことが一番大事なことですから、それを一生懸命やっていこうと政府も与党も考えていると思います。

(質 問)有明海の問題で環境省は緊急調査に乗り出しました。また現地には農水関係者や政府関係者が視察にも行っています。ところが、現場主義を打ち出しているはずの環境省は、国会開催中とはいえ誰も行っていません。現場は、水門を開ける開けないで様々な情報と感情が入り乱れ混乱に陥っており、収拾が必要な状況です。地元では海域環境の悪化と影響について環境省がアクションを起こすべきとの声が高まっています。正にこの時期、緊急調査以外の何らかのアクションを起こす必要があるのではないでしょうか。
(大 臣)仰られたように、緊急調査を行っていますし、年度明けには総合調査を予定しています。現場主義については環境委員会でも答弁したように、タイミングを見て日程が許せば行きたいと思います。九州ですから行程的に1日程度の時間がかかってしまいますが、今のところは国会でままならない状況です。環境省としては、有明海という海域を豊かな海にすることが大事だと思っています。ですので、海域環境改善のため環境省として何が出来るかということを考えていく必要がありますし、新しい法律案の検討も含めて事務方に指示をおろしています。ただ、予断を持たないで徹底的に原因を究明するべく現在行っている政府調査の結果がある程度判明しないと、環境省として、有明海を豊かな海にするため何が必要なのかが出てこないのです。そのために様々なことを調査している段階です。なお、先般お会いした佐賀県知事や閣議等の度にお会いする農林水産大臣から状況は伺っておりますので、その辺はきちんと把握しているつもりです。

(質 問)今後現地に行くとするといつ頃になるのでしょうか。
(大 臣)その辺のことは判りませんが、環境省としての役割が、ある程度は議論できる段階に至った時に現場感覚が必要になると思っています。

(了)