報道発表資料

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2023年05月02日
  • 水・土壌

令和5年度「令和の里海づくり」モデル事業の実施団体の募集について

1.環境省では、瀬戸内海をはじめとした閉鎖性海域において、生物多様性や生物生産性を確保する豊かな「令和の里海づくり」活動を推進しています。
2.藻場・干潟等の保全・再生等と地域資源の利活用の好循環形成や連携体制づくり等を行うモデル事業を実施する団体を公募します。

■ 「令和の里海づくり」モデル事業の募集概要

(1)背景・目的

 生物の産卵場所、生息・生育の場、水質浄化、二酸化炭素の吸収・固定等、多面的な機能を有している藻場・干潟については、今後一層、保全・再生・創出を進めていくことが重要とされています。これらの沿岸域は、元来美しい自然と人の営みが古くから共生してきた「里海」でもあり、瀬戸内海環境保全基本計画(令和4年2月変更)においても、「瀬戸内海の水質改善」から、沿岸域のきめ細やかな栄養塩類管理や藻場・干潟等の保全・再生・創出といった「地域の実情に応じた里海づくり」への転換を図るとの考え方が示されています。
 また最近では、2030年までに陸と海の30%以上を健全な生態系として効果的に保全することを目指す「30by30目標」に向けたOECM(保護地域以外で生物多様性保全に資する地域)設定にむけた取組が進められており、令和5年度からは「自然共生サイト」の制度が開始されています。さらに、藻場・干潟における炭素固定機能(ブルーカーボン)への期待の高まりも見られ、令和4年4月に施行された改正瀬戸内海環境保全特別措置法においては、再生・創出された藻場・干潟等も自然海浜保全地区に指定可能とされました。
 こうした背景から、瀬戸内海をはじめとした閉鎖性海域で行われる里海づくりが、様々な地域課題の同時解決を図りかつ持続可能なものとなるように、これらの里海の多面的機能を生かして地域資源の保全と利活用(ヒト・モノ・資金など)の好循環を生み出すことを目指す「令和の里海づくり」モデル事業を実施します。

(2)事業概要

 本事業は、環境省事業「令和5年度藻場・干潟の保全・再生等と地域資源の利活用による好循環モデルの構築等業務」の一環で実施します。地域の多様な主体が参加・連携する藻場・干潟等の保全・再生等と地域資源の利活用による好循環形成や連携体制づくり等を行う取組について、以下に記載する地域の優れた取組の経費を負担するモデル事業を行うことで推進いたします。

(3)対象等

① 事業対象地域
   瀬戸内海その他の全国の閉鎖性海域等の沿岸地域
② 応募主体
  地方公共団体、協議会、NPO法人・企業・漁業協同組合・学校法人・観光協会等の民間団体
③ 選定数(予定)
  10件程度
④ 事業規模
 以下1及び2を事業メニューとして選定します。
 なお、環境省が進める「自然共生サイト」への認定によるOECMへの貢献を目指す事業及び瀬戸内海環境保全特別措置法に基づく自然海浜保全地区の新規指定または自然海浜保全地区の活性化を目指す事業といった、他海域へ展開可能な優良事業を優先的に選定予定です。なお、各モデル事業の応募内容を踏まえた審査の結果、応募時の要望額からの減額調整をする場合があります。
 1. スタートアップ事業:上限200万円(税込)
  ・ 保全・再生と利活用の好循環の構築に向けた取組に着手し、あるいは今後立ち上げる、方針検討や体制構築など準備・立ち上げに関する事業
 2. 案件形成事業:上限500万円(税込)
  ・ 保全・再生と利活用の好循環を構築する取組の具体化及び実施・展開に関わる事業
⑤ 提出期限
 令和5年5月26日(金)17時必着

(4)応募方法

 本事業へ応募される際には、公募要領に従って、mizu-hesasei@env.go.jpまで申請書類をご提出ください。

連絡先

環境省水・大気環境局水環境課閉鎖性海域対策室
代表
03-3581-3351
直通
03-5521-8319
室長
木村 正伸
室長補佐
速水 香奈
係長
福井 一彬