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環境省大臣記者会見・談話等>大臣記者会見要旨

大臣記者会見・談話等

斉藤大臣記者会見録(平成20年10月17日(金))


1.発言要旨

 私の方から最初に3点お話をさせていただきたいと思います。今日の閣議ですが特に環境省関連のものはございませんでした。閣議ではありませんが、昨夜、政府与党会議がございまして、所謂新しい経済対策に関する政府与党会議が開かれまして、総理から指示がございました。その指示とは安心実現のための緊急総合対策、これは8月29日に行ったものですが、以後の新たな事態に対応するため新しい経済対策、生活対策を早急に策定するという指示で、重点分野として国民生活と日本経済を守るため次の分野を重点とする、
 1.生活者
 2.金融対策、中小零細企業等企業活力向上
 3.地方
と言うことでこの3つを柱に経済対策を策定せよと。27日の週には政府与党でとりまとめて発表したいと言うことでございまして、環境省としても今、作業をスタートさせたところです。生活、そして地方と言うことでございますので、我々としては、ひとつは森林対策、浄化槽の普及、また海岸の漂着ゴミの問題等中心に考えてゆきたいと思っております。そして同時に今回の問題が世界的な経済不安から来ている、これは、これまでの資本主義のあり方のひとつの限界が見えてきたと思っておりまして、新たなパラダイム転換、ライフスタイル、ワークスタイルの転換に結びつけるということが、この危機を乗り越えるための根本的思想であり、新たに作る経済対策も生活者の視点に立脚しながら低炭素社会作りという構造改革に資するものでなくてはいけない、基本的な構造を変える経済対策でなくてはならないと思っております。先ほど具体的に森林とか、水処理の話をさせていただきましたけれども、その根底に流れる思想としては構造改革をめざすものと言う考え方でこの経済対策をとりまとめてゆきたいと思っておりまして、事務方にも指示をし、私も一緒にその案を作ってゆきたいと思っております。
 2点目ですがCOP14の準備会合が終わりました。参加した竹本審議官からこの後、報告を受けることになっております。会合ではCOP14での政治的メッセージ、来年COP15でポスト京都の枠組みを決めますが、それに向けてCOP14はどうしてもCOP15での合意をめざすために世界各国がその方向性に向けてこの1年間の議論をきちっと行うと言うことを合意しなくてはいけない、そのための政治的なメッセージを発することが重要であるとか、また金融危機、このことが温暖化対策を遅らせる口実になってはならない等の合意が得られたということで、大きな進歩だったと評価をしています。また日本としてもこれまで主張してきた世界全体で2050年までに二酸化炭素排出量半減という目標を持つことの重要さ、セクター別アプローチそれから途上国の差異ある責任と言う考え方についても主張してきて、途上国の問題については多少の意見が色々あったようですが、基本的に我が国の主張をしっかり各国に理解をさせることができたと概略の報告を受けておりますので、大きな成果だったのではないかと思っております。準備会合に参加できるように最後まで努力したところですが、参加できなかったのは本当に残念ですけれども、12月のCOP14の本番には必ず参加をしたいと思っております。
 それから3点目です。白神山地のブナが傷つけられた問題でございますが、今日、地域連絡会議幹事会を開きます。この地域連絡会議幹事会というのは環境省、林野庁、青森県、秋田県の4者でございますが、再発防止に向けた今後の取り組みや、関係機関のより効果的な連携方法について協議をする予定でございます。そして環境省といたしましても積雪までの間の監視の強化ということを図ってゆきたいと考えておりまして、その具体策、たとえば通常のパトロールでは把握できない奥地、摩須賀岳、ブナ林の中心の山ですけれども、その周辺ルートの緊急調査などを実施する予定でございます。この監視の強化と、いかにこのブナ林を守ることが大切なことなのかというPRを現地にあります環境省のセンター・事務所でも行ってゆきたいと思っております。いずれにしましても今後法的な措置も含めて規制の強化についてどういう事ができるか検討を進めてゆきたいと思っております。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)これから詳しい報告を受けるとはおっしゃっていましたが、改めてCOP14の準備会合で特に日本政府案についての反応というか反響について、ここまでの段階でどのような報告を受けているのでしょうか。

(答)先ほども申し上げましたが、途上国の差異ある責任分担と言うところについて、途上国側から懸念の声が上がったという報告までは受けております。それがどういう内容だったかという事についてはこれから詳しく聞きたいと思っております。

(問)マルチ商法と政治家との関係について2点だけお尋ねしますが、まず1点目はご自身で過去に業界から献金や、パーティー券を購入してもらったことがあるかと言う点と、もう一つは国会で関連質問をしたことがあるかどうかについてお聞かせください。

(答)1点目ですがパーティー券購入、政治献金等一切ございません。マルチ商法業界と接触を持ったこともございません。2点目につきまして国会で質問したこともございません。

(問)環境税を含むグリーン税制についてお聞きしたいのですが、12月中旬の与党税制改正大綱策定が予定されていると思いますが、今政府与党内で11月末に選挙があるのではないかという見方が浮上しておりまして、確かにそうなると環境税を含むグリーン税制を議論する時間が大変少なくなってしまうと予想されます。そこで環境省としてどういった作戦で環境税について訴えてゆくかについてお伺いします。

(答)環境税につきましては道路特定財源の一般財源化の議論の中で、環境税も含めて議論をすると、税制のグリーン化を図るという政府与党の決定になっております。閣議決定にもなっております。これまでも申し上げてきましたけれども、今、新たに新税として、又、増税になる形で環境税を認めて頂くというのはなかなか厳しい状況ですので、道路特定財源の一般財源化の中で、基本的に税率を引き下げると言う状況にはありませんから、環境税をその議論の中で是非実現をしたいとこのように申しあげてきました訳ですけれども、選挙があってもなくても今年の税制改正は必ずやらなくてはなりません。選挙がいつになるのかわかりませんけれども、選挙の前になるのか、選挙の後になるのか、今新聞等で言われているような日程であっても11月、12月には税制改正きちんとやらなくてはいけないわけで、一般財源化というのは閣議決定された事ですので、その中でしっかり実現してゆきたいと思っています。

(問)追加でお伺いしますが、新税としての環境税というのは、今年は厳しいという認識でよろしいでしょうか。

(答)私が言う新税と言うのは、名前としては新しい税になると思います。一般財源化の中で生み出してゆくものです。ただ新たな増税になる形での税は、今、国民の皆様にご納得いただける状況ではないのではないかと思っています。

(問)道路特定財源の話ですが、増税になる新税は難しいと、案としては道路特定財源の一部を環境税に衣替えすると言う案が有力ではないかと思われていると言うことでしょうか。

(答)それも一つの有力な環境税実現のための一つの道筋と言うふうに考えています。

(問)株安とか金融危機が続いている中で解散総選挙をすべきではないのではないかという意見もありますけれども、閣僚の一員としてはその辺どうお考えでしょうか。

(答)そういう意見、非常に良く重要な意見、耳を傾けるべき意見だと思います。そういうことも全て含んで解散の時期については総理が決断をされると思っております。

(以上)

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