水・土壌・地盤・海洋環境の保全

海外での取り組み

世界における地中熱ヒートポンプシステムの導入状況

海外では、日本に比べて地中熱利用ヒートポンプシステムの普及が進んでいます。欧米では1980年代から普及し始め、アメリカでは既に100万台以上が利用されています。
欧米諸国や中国では、国のエネルギー政策で地中熱が取り上げられ、助成制度があります。
日本と同程度の面積のドイツや面積の小さいオランダ、スイスでは日本の10倍以上の設備容量が導入されており、日本でもさらなる普及の余地は大きいといえます。
世界における地中熱ヒートポンプシステムの導入状況

帯水層蓄熱システムの普及が進むオランダ

海外では既に帯水層蓄熱システムの導入が進んでいます。
帯水層蓄熱システムは地中熱利用の一つです。帯水層蓄熱では排熱を帯水層に蓄え、熱エネルギーとして活用することで省エネ・省CO2・ヒートアイランド現象の緩和を図るシステムです。
帯水層蓄熱システムの普及が特に進んでいるのがオランダです。
オランダでは1990年代から国策として普及促進が進められ、2013年時点で約3000件を超えるシステムが稼働しています。
オランダにおける帯水層蓄熱システムの普及状況

北京大興国際空港における世界最大規模の地中熱利用

中国にある北京大興国際空港では、中国最大級の地中熱ヒートポンプシステムを導入しています。
試算によると、このシステムは浅層地熱エネルギーを毎年56万3000GJ取り込み、空港の250万平方メートルの事務エリアの天然ガス使用量を年間1735.89立方メートル削減できます。
二酸化炭素の排出量を1万5800トン削減できるグリーン・省エネ空調システムです。
北京大興国際空港における世界最大規模の地中熱利用