〔平成一六・四・三○ 環告三五〕
平成五年四月環境庁告示第三十五号(農薬取締法第三条第二項の規定により定められた同条第一項第四号から第七号までに掲げる場合に該当するかどうかの基準を定める等の件第四号の環境大臣の定める基準を定める件)の一部を次のように改正し、公布の日から適用する。
1の表O―エチル O―p―ニトロフェニル フェニルホスホノチオアート(別名EPN)の項を次のように改める。
O―エチル O―p―ニトロフェニル フェニルホスホノチオアート(別名EPN) | 0.04mg/L |
1の表(Z)―2―クロロ―1―(2、4、5―トリクロロフェニル)ビニル ジメチル ホスファート(別名CVMP又はテトラクロルビンホス)の項を削る。
1の表ジメチルジチオカルバミン酸ニッケル(別名有機ニッケル)の項を削る。
1の表O、O―ジメチル S―2―(1―メチルカルバモイルエチルチオ)エチルホスホロチオアート(別名バミドチオン)の項を削る。
1の表ジメチル 1―メチル―2―(メチルカルバモイル)ビニル ホスファート(E)(別名モノクロトホス)の項を削る。
1の表α―(2―ナフトキシ)プロピオンアニリド(別名ナプロアニリド)の項を削る。
1の表S―2―メチルピペリジノカルボニルメチル O、O―ジプロピルホスホロジチオアート(別名ピペロホス)の項を削る。
1の表5―tert―ブチル―3―(2、4―ジクロロ―5―イソプロポキシフェニル)―1、3、4―オキサジアゾール―2(3H)―オン(別名オキサジアゾン)の項の次に次のように加える。
O,O―ジエチル O―2,3―ジヒドロ―3―オキソ―2―フェニル―6―ピリダジニル ホスホロチオアート(別名ピリダフェンチオン) | 0.02mg/L |
N―(トリクロルメチルチオ)―4―シクロヘキセン―1,2―ジカルボキシミド(別名キャプタン) | 3mg/L |
O,O―ジエチル O―(2―イソプロピル―6―メチルピリミジン―4―イル) ホスホロチオアート(別名ダイアジノン) | 0.05mg/L |
3,5―ジメチルフェニル N―メチルカルバマート(別名XMC) | 0.09mg/L |
2(18)を次のように改める。
(18) EPN試験法
ア 装置 ガスクロマトグラフ質量分析計又はアルカリ熱イオン型検出器、高感度窒素・リン検出器若しくは炎光光度型検出器付きガスクロマトグラフを用いる。
イ 試薬試液
アセトン アセトン(特級)
塩化ナトリウム 塩化ナトリウム(特級)
へキサン ヘキサン(特級)
無水硫酸ナトリウム 無水硫酸ナトリウム(特級)
ケイ酸マグネシウムミニカラム 内径10mm、長さ25mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用合成ケイ酸マグネシウム910mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
固相抽出カラム 内径10mm、長さ25mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用スチレンジビニルベンゼン共重合体(ポリスチレン系ゲル、粒径50μm)500mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
EPN標準品 本品は、EPN98%以上を含み、融点は36℃である。
ウ 試験溶液の調製
A法 溶媒抽出法
1) 試料200mlを500mlの分液漏斗に量り取り、塩化ナトリウム10g及びヘキサン50mlを加え、振とう機を用いて5分間激しく振とうし、暫時放置した後、ヘキサン層を分取する。残った水層についても、ヘキサン50mlを加え、同様の振とう及び分取の操作を繰り返す。全ヘキサン層を300mlの三角フラスコに合わせ、無水硫酸ナトリウム20gを加え、時々振り混ぜながら30分間放置した後、300mlのナス型フラスコ中にろ過する。使用した三角フラスコをヘキサン20mlで洗い、その洗液でろ紙上の残留物を洗い、その洗液をナス型フラスコに合わせ、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で5mlに濃縮する。
2) あらかじめ、ケイ酸マグネシウムミニカラムにヘキサン5mlを流し入れ、洗浄しておく。これにナス型フラスコ中の溶液を流し入れ、ヘキサン5mlで展開し、流出液を捨てる。次いでヘキサン及びアセトンの混液(19:1)10mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。この残留物にアセトンを加えて溶かし、2mlとして試験溶液とする。
B法 固相抽出法
エ 測定機器の操作条件
ガスクロマトグラフ部
分離管 内径0.2〜約0.7mm、長さ10〜30mの溶融シリカ製の管の内面にメチルポリシロキサンを0.1〜1.5μmの厚さで被覆したもの又はこれと同等の分離性能を有するものを用いる。
キャリヤーガス 高純度窒素ガス又はヘリウムガスを用い、内径0.2〜約0.7mmの分離管に対して線速度を毎秒20〜40cmとする。
試料導入部温度 スプリットレス方式の場合は200〜270℃、コールドオンカラム方式の場合は100〜150℃
分離管槽昇温プログラム 100℃で2分保ち、100〜約260℃の範囲で毎分2〜20℃の昇温を行う。
検出部
1) 質量分析計
インターフェース部温度 200〜270℃
イオン源温度 150℃以上
測定質量数 323、157、169
感度 EPNの0.08ngが十分確認できるように感度を調整する。
2) アルカリ熱イオン型検出器、高感度窒素・リン検出器又は炎光光度型検出器
検出器温度 260〜280℃
ガス流量 水素ガス、空気及び追加ガス(高純度窒素ガス又はヘリウムガス)の流量を至適条件になるように調整する。
炎光光度型検出器のフィルター リン用干渉フィルター(波長526nm)を用いる。
感度 EPNの0.08ngが十分確認できるように感度を調整する。
オ 検量線の作成
EPN標準品の0.04〜0.8mg/Lアセトン溶液を数点調製し、それぞれを2μlずつガスクロマトグラフに注入し、縦軸にピーク高、横軸に重量を取ってEPNの検量線を作成する。
カ 定量試験
試験溶液から2μlを取り、ガスクロマトグラフに注入し、オの検量線によりEPNの重量を求め、これに基づき、試料中のEPNの濃度を算出する。
2(34)を次のように改める。
(34) 削除
2(77)を次のように改める。
(77) 削除
2(84)を次のように改める。
(84) 削除
2(85)を次のように改める。
(85) 削除
2(94)を次のように改める。
(94) 削除
2(125)を次のように改める。
(125) 削除
2(134)の次に次のように加える。
(135) ピリダフェンチオン試験法
ア 装置 ガスクロマトグラフ質量分析計又はアルカリ熱イオン型検出器、高感度窒素・リン検出器若しくは炎光光度型検出器付きガスクロマトグラフを用いる。
イ 試薬試液
アセトニトリル アセトニトリル(特級)
アセトン アセトン(特級)
ヘキサン ヘキサン(特級)
塩化ナトリウム 塩化ナトリウム(特級)
無水硫酸ナトリウム 無水硫酸ナトリウム(特級)
ケイ酸マグネシウムミニカラム 内径10mm、長さ25mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用合成ケイ酸マグネシウム910mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
固相抽出カラム 内径15mm、長さ65mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用C18シリカゲル(シリカゲルにオクタデシルシランを化学的に結合させたもの)1000mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
ピリダフェンチオン標準品 本品はピリダフェンチオン99%以上を含み、融点は56℃である。
ウ 試験溶液の調製
A法 溶媒抽出法
1) 試料200mlを500mlの分液漏斗に量り取り、塩化ナトリウム10g及びへキサン50mlを加え、振とう機を用いて5分間激しく振とうし、暫時放置した後、ヘキサン層を分取する。残った水層についても、へキサン50mlを加え、同様の振とう及び分取の操作を繰り返す。全ヘキサン層を300mlの三角フラスコに合わせ、無水硫酸ナトリウム20gを加え、時々振り混ぜながら30分間放置した後、300mlのナス型フラスコ中にろ過する。使用した三角フラスコをへキサン20mlで洗い、その洗液でろ紙上の残留物を洗い、その洗液をナス型フラスコに合わせ、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で5mlに濃縮する。
2) あらかじめ、ケイ酸マグネシウムミニカラムにヘキサン5mlを流し入れ、洗浄しておく。これにナス型フラスコ中の溶液を流し入れ、ヘキサン及びアセトンの混液(19:1)20mlで展開し、流出液を捨てる。次いでヘキサン及びアセトンの混液(17:3)20mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。この残留物にアセトンを加えて溶かし、1mlとして試験溶液とする。
B法 固相抽出法
試料200mlを、あらかじめアセトニトリル5ml及び蒸留水5mlを順に流し入れ洗浄した固相抽出カラムに毎分10〜20mlの流速で流し入れ、次いで蒸留水10mlを流し、流出液を捨てた後、約1分間吸引を続け水分を除去する。アセトニトリル10mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。この残留物にヘキサン5mlを加えて溶かす。以下、この溶液についてA法の2)と同様の操作を行う。
エ 測定機器の操作条件
ガスクロマトグラフ部
分離管 内径0.2〜約0.7mm、長さ10〜30mの溶融シリカ製の管の内面に5%フェニルメチルポリシロキサンを0.1〜1.5μmの厚さで被覆したもの又はこれと同等の分離性能を有するものを用いる。
キャリヤーガス 高純度窒素ガス又はヘリウムガスを用い、内径0.2〜約0.7mmの分離管に対して線速度を毎秒20〜40cmとする。
試料導入部温度 スプリットレス方式の場合は200〜270℃、コールドオンカラム方式の場合は50〜100℃。
分離管槽昇温プログラム 50℃で2分保ち、50〜約280℃の範囲で毎分2〜20℃の昇温を行う。
検出部
1) 質量分析計
インターフェース部温度 200〜270℃
イオン源温度 150℃以上
測定質量数 340、199、97
感度 ピリダフェンチオンの0.08ngが十分確認できるように感度を調整する。
2) アルカリ熱イオン型検出器、高感度窒素・リン検出器又は炎光光度型検出器
検出器温度 260〜300℃
ガス流量 水素ガス、空気及び追加ガス(高純度窒素ガス又はヘリウムガス)の流量を至適条件になるように調整する。
炎光光度型検出器のフィルター リン用干渉フィルター(波長526nm)を用いる。
感度 ピリダフェンチオンの0.08ngが十分確認できるように感度を調整する。
オ 検量線の作成
ピリダフェンチオン標準品の0.04〜0.8mg/Lアセトン溶液を数点調製し、それぞれを2μlずつガスクロマトグラフに注入し、縦軸にピーク高、横軸に重量を取ってピリダフェンチオンの検量線を作成する。
カ 定量試験
試験溶液から2μlを取り、ガスクロマトグラフに注入し、オの検量線によりピリダフェンチオンの重量を求め、これに基づき、試料中のピリダフェンチオンの濃度を算出する。
(136) キャプタン試験法
ア 装置 ガスクロマトグラフ質量分析計又は電子捕獲型検出器付きガスクロマトグラフを用いる。
イ 試薬試液
アセトン及びヘキサン それぞれ300mlをすり合わせ減圧濃縮器を用いて2mlに濃縮し、その2μlをガスクロマトグラフに注入したとき、ガスクロマトグラム上の当該物質が示すピーク以外のピークの高さが2×10−11gのγ―BHCが示すピークの高さ以下であるもの。ただし、ガスクロマトグラフ質量分析計を用いる場合は、それぞれ試薬特級を用いてもよい。
塩化ナトリウム 塩化ナトリウム(特級)
無水硫酸ナトリウム 無水硫酸ナトリウム(特級)
リン酸 リン酸(特級)
ケイ酸マグネシウムミニカラム 内径10mm、長さ25mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用合成ケイ酸マグネシウム910mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
固相抽出カラム 内径10mm、長さ25mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用スチレンジビニルベンゼン共重合体(ポリスチレン系ゲル、粒径50μm)500mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
キャプタン標準品 本品は、キャプタン98.6%以上を含み、融点は172〜173℃である。
ウ 試験溶液の調製
A法 溶媒抽出法
1) 試料100mlを500mlの分液漏斗に量り取り、リン酸1ml、塩化ナトリウム10g及びヘキサン50mlを加え、振とう機を用いて5分間激しく振とうし、暫時放置した後、ヘキサン層を分取する。残った水層についても、ヘキサン50mlを加え、同様の振とう及び分取の操作を繰り返す。全ヘキサン層を300mlの三角フラスコに合わせ、無水硫酸ナトリウム20gを加え、時々振り混ぜながら30分間放置した後、300mlのナス型フラスコ中にろ過する。使用した三角フラスコをヘキサン20mlで洗い、その洗液でろ紙上の残留物を洗い、その洗液をナス型フラスコに合わせ、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で5mlに濃縮する。
2) あらかじめ、ケイ酸マグネシウムミニカラムにヘキサン5mlを流し入れ、洗浄しておく。これにナス型フラスコ中の溶液を流し入れ、ヘキサン及びアセトンの混液(49:1)5mlで展開し、流出液を捨てる。次いでヘキサン及びアセトンの混液(9:1)10mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。この残留物にヘキサンを加えて溶かし、10mlとして試験溶液とする。
B法 固相抽出法
試料100mlを200mlの三角フラスコに量り取り、リン酸1mlを加える。これをあらかじめアセトン5ml、次いで蒸留水5mlを流し入れ洗浄した固相抽出カラムに毎分10〜20mlの流速で流し入れ、次いで蒸留水5mlを流し、流出液を捨てた後、約1分間吸引を続け水分を除去する。アセトン10mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。この残留物にヘキサン5mlを加えて溶かす。以下、この溶液についてA法の2)と同様の操作を行う。
エ 測定機器の操作条件
ガスクロマトグラフ部
分離管 内径0.2〜約0.7mm、長さ10〜30mの溶融シリカ製の管の内面に5%フェニルメチルポリシロキサンを0.1〜1.5μmの厚さで被覆したもの又はこれと同等の分離性能を有するものを用いる。
試料導入部温度 スプリットレス方式の場合は200〜270℃、コールドオンカラム方式の場合は100〜150℃
分離管槽昇温プログラム 100℃で2分保ち、100〜約280℃の範囲で毎分2〜20℃の昇温を行う。
キャリヤーガス 高純度窒素ガス又はヘリウムガスを用い、内径0.2〜約0.7mmの分離管に対して線速度を毎秒20〜40cmとする。
検出部
1) 質量分析計
インターフェイス部温度 200〜270℃
イオン源温度 150℃以上
測定質量数 149、264、117
感度 キャプタンの0.02ngが十分確認できるように感度を調整する。
2) 電子捕獲型検出器
検出器温度 260〜300℃
ガス流量 追加ガスとして高純度窒素ガスを用い、流量を至適条件になるように調整する。
感度 キャプタンの0.02ngが十分確認できるように感度を調整する。
オ 検量線の作成
キャプタン標準品の0.01〜0.2mg/Lヘキサン溶液を数点調製し、それぞれを2μlずつガスクロマトグラフに注入し、縦軸にピーク高、横軸に重量を取ってキャプタンの検量線を作成する。
カ 定量試験
試験溶液から2μlを取り、ガスクロマトグラフに注入し、オの検量線によりキャプタンの重量を求め、これに基づき、試料中のキャプタンの濃度を算出する。
(137) ダイアジノン試験法
ア 装置 ガスクロマトグラフ質量分析計又はアルカリ熱イオン型検出器、高感度窒素・リン検出器若しくは炎光光度型検出器付きガスクロマトグラフを用いる。
イ 試薬試液
アセトニトリル アセトニトリル(特級)
アセトン アセトン(特級)
ヘキサン ヘキサン(特級)
塩化ナトリウム 塩化ナトリウム(特級)
無水硫酸ナトリウム 無水硫酸ナトリウム(特級)
シリカゲルミニカラム 内径10mm、長さ25mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用シリカゲル690mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
固相抽出カラム 内径15mm、長さ65mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用C18シリカゲル(シリカゲルにオクタデシルシランを化学的に結合させたもの)1000mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
ダイアジノン標準品 本品はダイアジノン99%以上を含み、沸点は83〜84℃(0.0267Pa)である。
ウ 試験溶液の調製
A法 溶媒抽出法
1) 試料200mlを500mlの分液漏斗に量り取り、塩化ナトリウム10g及びへキサン50mlを加え、振とう機を用いて5分間激しく振とうし、暫時放置した後、ヘキサン層を分取する。残った水層についても、へキサン50mlを加え、同様の振とう及び分取の操作を繰り返す。全ヘキサン層を300mlの三角フラスコに合わせ、無水硫酸ナトリウム20gを加え、時々振り混ぜながら30分間放置した後、300mlのナス型フラスコ中にろ過する。使用した三角フラスコをヘキサン20mlで洗い、その洗液でろ紙上の残留物を洗い、その洗液をナス型フラスコに合わせ、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で5mlに濃縮する。
2) あらかじめ、シリカゲルミニカラムにヘキサン5mlを流し入れ、洗浄しておく。これにナス型フラスコ中の溶液を流し入れ、ヘキサン5mlで展開し、流出液を捨てる。次いでヘキサン及びアセトンの混液(19:1)10mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。この残留物にアセトンを加えて溶かし、1mlとして試験溶液とする。
B法 固相抽出法
試料200mlを、あらかじめアセトニトリル5ml及び蒸留水5mlを順に流し入れ洗浄した固相抽出カラムに毎分10〜20mlの流速で流し入れ、次いで蒸留水10mlを流し、流出液を捨てた後、約1分間吸引を続け水分を除去する。アセトニトリル10mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。この残留物にヘキサン5mlを加えて溶かす。以下、この溶液についてA法の2)と同様の操作を行う。
エ 測定機器の操作条件
ガスクロマトグラフ部
分離管 内径0.2〜約0.7mm、長さ10〜30mの溶融シリカ製の管の内面に5%フェニルメチルポリシロキサンを0.1〜1.5μmの厚さで被覆したもの又はこれと同等の分離性能を有するものを用いる。
キャリヤーガス 高純度窒素ガス又はヘリウムガスを用い、内径0.2〜約0.7mmの分離管に対して線速度を毎秒20〜40cmとする。
試料導入部温度 スプリットレス方式の場合は200〜270℃、コールドオンカラム方式の場合は50〜100℃。
分離管槽昇温プログラム 50℃で2分保ち、50〜約280℃の範囲で毎分2〜20℃の昇温を行う。
検出部
1) 質量分析計
インターフェース部温度 200〜270℃
イオン源温度 150℃以上
測定質量数 304、179、137
感度 ダイアジノンの0.2ngが十分確認できるように感度を調整する。
2) アルカリ熱イオン型検出器、高感度窒素・リン検出器又は炎光光度型検出器
検出器温度 260〜300℃
ガス流量 水素ガス、空気及び追加ガス(高純度窒素ガス又はヘリウムガス)の流量を至適条件になるように調整する。
炎光光度型検出器のフィルター リン用干渉フィルター(波長526nm)を用いる。
感度 ダイアジノンの0.2ngが十分確認できるように感度を調整する。
オ 検量線の作成
ダイアジノン標準品の0.1〜2mg/Lアセトン溶液を数点調製し、それぞれを2μlずつガスクロマトグラフに注入し、縦軸にピーク高、横軸に重量を取ってダイアジノンの検量線を作成する。
カ 定量試験
試験溶液から2μlを取り、ガスクロマトグラフに注入し、オの検量線によりダイアジノンの重量を求め、これに基づき、試料中のダイアジノンの濃度を算出する。
(138) XMC試験法
ア 装置 ガスクロマトグラフ質量分析計、アルカリ熱イオン型検出器若しくは高感度窒素・リン検出器付きガスクロマトグラフ又は紫外分光光度型検出器付き高速液体クロマトグラフを用いる。
イ 試薬試液
アセトニトリル アセトニトリル(特級)
アセトン アセトン(特級)
塩化ナトリウム 塩化ナトリウム(特級)
酢酸エチル 酢酸エチル(特級)
ヘキサン ヘキサン(特級)
無水硫酸ナトリウム 無水硫酸ナトリウム(特級)
固相抽出カラム 内径15mm、長さ65mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用C18シリカゲル(シリカゲルにオクタデシルシランを化学的に結合させたもの)1000mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
XMC標準品 本品は、XMC98%以上を含み、融点は99〜100℃である。
ウ 試験溶液の調製
A法 溶媒抽出法
1) 試料200mlを500mlの分液漏斗に量り取り、塩化ナトリウム10g及び酢酸エチル及びヘキサンの混液(1:1)50mlを加え、振とう機を用いて5分間激しく振とうし、暫時放置した後、有機溶媒層を分取する。残った水層についても、酢酸エチル及びヘキサンの混液(1:1)50mlを加え、同様の振とう及び分取の操作を繰り返す。全有機溶媒層を300mlの三角フラスコに合わせ、無水硫酸ナトリウム20gを加え、時々振り混ぜながら30分間放置した後、300mlのナス型フラスコ中にろ過する。使用した三角フラスコを酢酸エチル及びヘキサンの混液(1:1)20mlで洗い、その洗液でろ紙上の残留物を洗い、その洗液をナス型フラスコに合わせ、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。
2) ガスクロマトグラフ質量分析計又はアルカリ熱イオン型検出器若しくは高感度窒素・リン検出器付きガスクロマトグラフを用いる場合は、この残留物にアセトンを加えて溶かし、2mlとして試験溶液とする。
紫外分光光度型検出器付き高速液体クロマトグラフを用いる場合は、この残留物にアセトニトリルを加えて溶かし、2mlとして試験溶液とする。
B法 固相抽出法
試料200mlを、あらかじめアセトニトリル5ml、次いで蒸留水5mlを流し入れ洗浄した固相抽出カラムに毎分10〜20mlの流速で流し入れ、流出液を捨てた後、約1分間吸引を続け水分を除去する。アセトニトリル5mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。以下、この残留物についてA法の2)と同様の操作を行う。
エ 測定機器の操作条件
1) ガスクロマトグラフ
ガスクロマトグラフ部
分離管 内径0.2〜約0.7mm、長さ10〜30mの溶融シリカ製の管の内面に5%フェニルメチルポリシロキサンを0.1〜1.5μmの厚さで被覆したもの又はこれと同等の分離性能を有するものを用いる。
キャリヤーガス 高純度窒素ガス又はヘリウムガスを用い、内径0.2〜約0.7mmの分離管に対して線速度を毎秒20〜40cmとする。
試料導入部温度 スプリットレス方式の場合は200〜270℃、コールドオンカラム方式の場合は100〜150℃。
分離管槽昇温プログラム 100℃で2分保ち、100〜約280℃の範囲で毎分2〜20℃の昇温を行う。
検出部
質量分析計
インターフェイス部温度 200〜270℃
イオン源温度 150℃以上
測定質量数 122、107、179
感度 XMCの0.1ngが十分確認できるように感度を調整する。
アルカリ熱イオン型検出器又は高感度窒素・リン検出器
検出器温度 280〜300℃
ガス流量 水素ガス、空気及び追加ガス(高純度窒素ガス又はヘリウムガス)の流量を至適条件になるように調整する。
感度 XMCの0.1ngが十分確認できるように感度を調整する。
2) 高速液体クロマトグラフ
充てん剤 シリカゲルにオクタデシルシランを化学的に結合させたものを用いる。
分離管 内径2〜6mm、長さ15〜30cmのステンレス管を用いる。
分離管槽温度 40℃
溶離液 アセトニトリル及び蒸留水の混液(1:1)を用い、XMCが5〜8分で流出するように流速を調整する。
検出器 波長210nmで測定する。
感度 XMCの1ngが十分確認できるように感度を調整する。
オ 検量線の作成
1) ガスクロマトグラフを用いる場合
XMC標準品の0.05〜1mg/Lアセトン溶液を数点調製し、それぞれを2μlずつガスクロマトグラフに注入し、縦軸にピーク高、横軸に重量を取ってXMCの検量線を作成する。
2) 高速液体クロマトグラフを用いる場合
XMC標準品の0.05〜1mg/Lアセトニトリル溶液を数点調製し、それぞれを20μlずつ高速液体クロマトグラフに注入し、縦軸にピーク高、横軸に重量を取ってXMCの検量線を作成する。
カ 定量試験
試験溶液からガスクロマトグラフを用いる場合は2μl、高速液体クロマトグラフを用いる場合は20μlを取り、ガスクロマトグラフ又は高速液体クロマトグラフに注入し、オの検量線によりXMCの重量を求め、これに基づき、試料中のXMCの濃度を算出する。