〔平成一四・四・二四環告三六〕
農薬取締法第三条第二項の規定により定められた同条第一項第四号から第七号までに掲げる場合に該当するかどうかの基準を定める等の件第四号の環境大臣の定める基準を定める件(平成五年四月環境庁告示第三十五号)の一部を次のように改正し、公布の日から適用する。
1の表3―(2―クロロ―1、3―チアゾール―5―イルメチル)―5―メチル―1、3、5―オキサジアジナン―4―イリデン(ニトロ)アミン(別名チアメトキサム)の項の次に次のように加える。
(E)―1―(2―クロロ―1,3―チアゾール―5―イルメチル)―3―メチル―2―ニトログアニジン(別名クロチアニジン) | 2mg/L |
1の表5―メチル―1、2、4―トリアゾロ[3、4―b]ベンゾチアゾール(別名トリシクラゾール)の項の次に次のように加える。
(RS)―1―メチル―2―ニトロ―3―(テトラヒドロ―3―フリルメチル)グアニジン(別名ジノテフラン) | 6mg/L |
2(123)から2(127)までを2(125)から2(129)までとし、2(122)を2(123)とし、2(123)の次に次のように加える。
(124) ジノテフラン試験法
ア 装置 紫外分光光度型検出器付き高速液体クロマトグラフを用いる。
イ 試薬試液
アセトニトリル アセトニトリル(特級)
塩化ナトリウム 塩化ナトリウム(特級)
酢酸エチル 酢酸エチル(特級)
ジエチルエーテル ジエチルエーテル(特級)
無水硫酸ナトリウム 無水硫酸ナトリウム(特級)
メタノール メタノール(特級)
ケイ酸マグネシウムミニカラム 内径10mm、長さ25mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用合成ケイ酸マグネシウム910mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
固相抽出カラム 内径10mm、長さ25mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用スチレンジビニルベンゼン共重合体(ポリスチレン系ゲル、粒径50μm)500mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
ジノテフラン標準品 本品は、ジノテフラン99.8%以上を含み、融点は107.5℃である。
ウ 試験溶液の調製
A法 溶媒抽出法
1) 試料100mlを300mlの分液漏斗に量り取り、塩化ナトリウム10g及び酢酸エチル100mlを加え、振とう機を用いて5分間激しく振とうし、暫時放置した後、酢酸エチル層を分取する。残った水層についても、酢酸エチル100mlを加え、同様の振とう及び分取の操作を繰り返す。全酢酸エチル層を300mlの三角フラスコに合わせ、無水硫酸ナトリウム20gを加え、時々振り混ぜながら30分間放置した後、300mlのナス型フラスコ中にろ過する。使用した三角フラスコを酢酸エチル20mlで洗い、その洗液でろ紙上の残留物を洗い、その洗液をナス型フラスコに合わせ、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。この残留物に酢酸エチル及びジエチルエーテルの混液(1:1)5mlを加えて溶かす。
2) あらかじめ、ケイ酸マグネシウムミニカラムに酢酸エチル及びジエチルエーテルの混液(1:1)5mlを流し入れ、洗浄しておく。これにナス型フラスコ中の溶液を流し入れ、酢酸エチル及びジエチルエーテルの混液(1:1)15mlで展開し、流出液を捨てる。次いでメタノール15mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。この残留物に蒸留水を加えて溶かし、2mlとして試験溶液とする。
B法 固相抽出法
試料100mlを、あらかじめアセトニトリル5ml、次いで蒸留水5mlを流し入れ洗浄した固相抽出カラムに毎分10〜20mlの流速で流し入れ、次いで蒸留水10mlを流し、流出液を捨てた後、約1分間吸引を続け水分を除去する。アセトニトリル5mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。この残留物に酢酸エチル及びジエチルエーテルの混液(1:1)5mlを加えて溶かす。以下、この溶液についてA法の2)と同様の操作を行う。
エ 高速液体クロマトグラフの操作条件
充てん剤 シリカゲルにオクタデシルシランを化学的に結合させたものを用いる。
分離管 内径2〜6mm、長さ15〜30cmのステンレス管を用いる。
分離管槽温度 40℃
溶離液 蒸留水、アセトニトリル及びメタノールの混液(90:7:3)を用い、ジノテフランが9〜14分で流出するように流速を調整する。
検出器 波長270nmで測定する。
感度 ジノテフランの1ngが十分確認できるように感度を調整する。
オ 検量線の作成
ジノテフラン標準品の500mg/Lメタノール溶液を調製し、この溶液を蒸留水で希釈して0.05〜1mg/L溶液を数点調製し、それぞれを20μlずつ高速液体クロマトグラフに注入し、縦軸にピーク高、横軸に重量を取ってジノテフランの検量線を作成する。
カ 定量試験
試験溶液から20μlを取り、高速液体クロマトグラフに注入し、オの検量線によりジノテフランの重量を求め、これに基づき、試料中のジノテフランの濃度を算出する。
2(33)から2(121)までを2(34)から2(122)までとし、2(32)の次に次のように加える。
(33) クロチアニジン試験法
ア 装置 紫外分光光度型検出器付き高速液体クロマトグラフを用いる。
イ 試薬試液
アセトニトリル アセトニトリル(特級)
酢酸エチル 酢酸エチル(特級)
無水硫酸ナトリウム 無水硫酸ナトリウム(特級)
メタノール メタノール(特級)
アルミナミニカラム 内径10mm、長さ25mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用中性アルミナ1710mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
固相抽出カラム 内径15mm、長さ25mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用スチレンジビニルベンゼン共重合体(ポリスチレン系ゲル、粒径80〜160μm)500mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
クロチアニジン標準品 本品は、クロチアニジン98%以上を含み、融点は176.8℃である。
ウ 試験溶液の調製
A法 溶媒抽出法
1) 試料100mlを500mlの分液漏斗に量り取り、酢酸エチル50mlを加え、振とう機を用いて5分間激しく振とうし、暫時放置した後、酢酸エチル層を分取する。残った水層についても、酢酸エチル50mlを加え、同様の振とう及び分取の操作を繰り返す。全酢酸エチル層を300mlの三角フラスコに合わせ、無水硫酸ナトリウム20gを加え、時々振り混ぜながら30分間放置した後、300mlのナス型フラスコ中にろ過する。使用した三角フラスコを酢酸エチル20mlで洗い、その洗液でろ紙上の残留物を洗い、その洗液をナス型フラスコに合わせ、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。この残留物に酢酸エチル5mlを加えて溶かす。
2) あらかじめ、アルミナミニカラムに酢酸エチル5mlを流し入れ、洗浄しておく。これにナス型フラスコ中の溶液を流し入れ、酢酸エチル10mlで展開し、流出液を捨てる。次いでアセトニトリル20mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。この残留物に蒸留水及びメタノールの混液(3:1)を加えて溶かし、2mlとして試験溶液とする。
B法 固相抽出法
試料100mlを、あらかじめアセトニトリル5ml、次いで蒸留水5mlを流し入れ洗浄した固相抽出カラムに毎分10〜20mlの流速で流し入れ、次いで蒸留水10mlを流し、流出液を捨てた後、約1分間吸引を続け水分を除去する。アセトニトリル10mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。この残留物に酢酸エチル5mlを加えて溶かす。以下、この溶液についてA法の2)と同様の操作を行う。
エ 高速液体クロマトグラフの操作条件
充てん剤 シリカゲルにオクタデシルシランを化学的に結合させたものを用いる。
分離管 内径2〜6mm、長さ15〜30cmのステンレス管を用いる。
分離管槽温度 40℃
溶離液 蒸留水及びメタノールの混液(3:1)を用い、クロチアニジンが15〜20分で流出するように流速を調整する。
検出器 波長265nmで測定する。
感度 クロチアニジンの1ngが十分確認できるように感度を調整する。
オ 検量線の作成
クロチアニジン標準品の500mg/Lメタノール溶液を調製し、この溶液を蒸留水及びメタノールの混液(3:1)で希釈して0.05〜1mg/L溶液を数点調製し、それぞれを20μlずつ高速液体クロマトグラフに注入し、縦軸にピーク高、横軸に重量を取ってクロチアニジンの検量線を作成する。
カ 定量試験
試験溶液から20μlを取り、高速液体クロマトグラフに注入し、オの検量線によりクロチアニジンの重量を求め、これに基づき、試料中のクロチアニジンの濃度を算出する。