1の表カルシウム 3―オキシド―5―オキソ―4―プロピオニル―3―シクロヘキセンカルボキシラート(別名プロヘキサジオンカルシウム塩)の項の次に次のように加える。
S―4―クロロ―N―イソプロピルカルバニロイルメチル O,O―ジメチル ホスホロジチオアート(別名アニロホス) | 0.03mg/L |
1の表(RS)―5―クロロ―N―(1、3―ジヒドロ―1、1、3―トリメチルイソベンゾフラン―4―イル)―1、3―ジメチルピラゾール―4―カルボキサミド(別名フラメトピル)の項の次に次のように加える。
3―(2―クロロ―1,3―チアゾール―5―イルメチル)―5―メチル―1,3,5―オキサジアジナン―4―イリデン(ニトロ)アミン(別名チアメトキサム) | 0.5mg/L |
1の表2′―tert―ブチル―5―メチル―2′―(3、5―キシロイル)クロマン―6―カルボヒドラジド(別名クロマフェノジド)の項の次に次のように加える。
N―tert―ブチル―N′―(3―メトキシ―o―トルオイル)―3,5―キシロヒドラジド(別名メトキシフェノジド) | 3mg/L |
2(105)から2(124)までを2(108)から2(127)までとし、2(104)を2(106)とし、2(106)の次に次のように加える。
(107) メトキシフェノジド試験法
ア 装置 紫外分光光度型検出器付き高速液体クロマトグラフを用いる。
イ 試薬試液
アセトニトリル アセトニトリル(特級)
アセトン アセトン(特級)
塩化ナトリウム 塩化ナトリウム(特級)
酢酸エチル 酢酸エチル(特級)
ヘキサン ヘキサン(特級)
無水硫酸ナトリウム 無水硫酸ナトリウム(特級)
メタノール メタノール(特級)
ケイ酸マグネシウムミニカラム 内径10mm、長さ25mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用合成ケイ酸マグネシウム910mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
固相抽出カラム 内径9mm、長さ60mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用C18シリカゲル(シリカゲルにオクタデシルシランを化学的に結合させたもの)500mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
メトキシフェノジド標準品 本品は、メトキシフェノジド99.8%以上を含み、融点は204〜206℃である。
ウ 試験溶液の調製
A法 溶媒抽出法
1) 試料200mlを500mlの分液漏斗に量り取り、アセトン5ml、飽和塩化ナトリウム溶液80ml及び酢酸エチル100mlを加え、振とう機を用いて5分間激しく振とうし、暫時放置した後、酢酸エチル層を分取する。残った水層についても、酢酸エチル100mlを加え、同様の振とう及び分取の操作を繰り返す。全酢酸エチル層を500mlの三角フラスコに合わせ、無水硫酸ナトリウム20gを加え、時々振り混ぜながら30分間放置した後、500mlのナス型フラスコ中にろ過する。使用した三角フラスコを酢酸エチル20mlで洗い、その洗液でろ紙上の残留物を洗い、その洗液をナス型フラスコに合わせ、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。この残留物にヘキサン及びアセトンの混液(19:1)5mlを加えて溶かす。
2) あらかじめ、ケイ酸マグネシウムミニカラムにヘキサン5mlを流し入れ、洗浄しておく。これにナス型フラスコ中の溶液を流し入れ、ヘキサン及びアセトンの混液(19:1)15mlで展開し、流出液を捨てる。次いでヘキサン及びアセトンの混液(17:3)20mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。この残留物にアセトニトリル及び蒸留水の混液(1:1)を加えて溶かし、2mlとして試験溶液とする。
B法 固相抽出法
試料200mlを、あらかじめメタノール5ml、次いで蒸留水5mlを順に流し入れ洗浄した固相抽出カラムに毎分10〜20mlの流速で流し入れ、次いで蒸留水10mlを流し、流出液を捨てた後、約1分間吸引を続け水分を除去する。メタノール10mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。この残留物にヘキサン及びアセトンの混液(19:1)5mlを加えて溶かす。以下、A法の2)と同様の操作を行う。
エ 高速液体クロマトグラフの操作条件
充てん剤 シリカゲルにオクタデシルシランを化学的に結合させたものを用いる。
分離管 内径2〜6mm、長さ15〜30cmのステンレス管を用いる。
分離管槽温度 40℃
溶離液 アセトニトリル及び蒸留水の混液(1:1)を用い、メトキシフェノジドが15〜20分で流出するように流速を調整する。
検出器 波長210nmで測定する。
感度 メトキシフェノジドの2ngが十分確認できるように感度を調整する。
オ 検量線の作成
メトキシフェノジド標準品の500mg/Lアセトニトリル溶液を調製し、この溶液をアセトニトリル及び蒸留水の混液(1:1)で希釈して0.1〜2mg/L溶液を数点調製し、それぞれを20μlずつ高速液体クロマトグラフに注入し、縦軸にピーク高、横軸に重量を取ってメトキシフェノジドの検量線を作成する。
カ 定量試験
試験溶液から20μlを取り、高速液体クロマトグラフに注入し、オの検量線によりメトキシフェノジドの重量を求め、これに基づき、試料中のメトキシフェノジドの濃度を算出する。
2(31)から2(103)までを2(33)から2(105)までとし、2(30)を2(31)とし、2(31)の次に次のように加える。
(32) チアメトキサム試験法
ア 装置 紫外分光光度型検出器付き高速液体クロマトグラフを用いる。
イ 試薬試液
アセトニトリル アセトニトリル(特級)
アセトン アセトン(特級)
塩化ナトリウム 塩化ナトリウム(特級)
酢酸エチル 酢酸エチル(特級)
メタノール メタノール(特級)
無水硫酸ナトリウム 無水硫酸ナトリウム(特級)
固相抽出カラム 内径15mm、長さ65mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用C18シリカゲル(シリカゲルにオクタデシルシランを化学的に結合させたもの)1000mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
SCXシリカゲルミニカラム 内径15mm、長さ65mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用SCXシリカゲル(シリカゲルにスルホフェニルプロピル基を化学的に結合させたもの)1000mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
チアメトキサム標準品 本品は、チアメトキサム99.3%以上を含み、融点は139.1℃である。
ウ 試験溶液の調製
A法 溶媒抽出法
1) 試料100mlを300mlの分液漏斗に量り取り、塩化ナトリウム10g及び酢酸エチル50mlを加え、振とう機を用いて5分間激しく振とうし、暫時放置した後、酢酸エチル層を分取する。残った水層についても、酢酸エチル50mlを加え、同様の振とう及び分取の操作を繰り返す。全酢酸エチル層を300mlの三角フラスコに合わせ、無水硫酸ナトリウム20gを加え、時々振り混ぜながら30分間放置した後、300mlのナス型フラスコ中にろ過する。使用した三角フラスコを酢酸エチル20mlで洗い、その洗液でろ紙上の残留物を洗い、その洗液をナス型フラスコに合わせ、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。
2) この残留物に酢酸エチル5mlを加えて溶かす。あらかじめ、SCXシリカゲルミニカラムにメタノール5ml及び酢酸エチル5mlを流し入れ、洗浄しておく。これにナス型フラスコ中の溶液を流し入れ、アセトン5mlで展開し、流出液を捨てる。次いでメタノール10mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。この残留物に蒸留水及びアセトニトリルの混液(4:1)を加えて溶かし、2mlとして試験溶液とする。
B法 固相抽出法
試料100mlを、あらかじめアセトニトリル5ml、次いで蒸留水5mlを順に流し入れ洗浄した固相抽出カラムに毎分10〜20mlの流速で流し入れ、次いで蒸留水10mlを流し、流出液を捨てる。次いでアセトニトリル10mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。以下、この残留物についてA法の2)と同様の操作を行う。
エ 高速液体クロマトグラフの操作条件
充てん剤 シリカゲルにオクタデシルシランを化学的に結合させたものを用いる。
分離管 内径2〜6mm、長さ15〜30cmのステンレス管を用いる。
分離管槽温度 40℃
溶離液 蒸留水及びアセトニトリルの混液(17:3)を用い、チアメトキサムが10〜15分で流出するように流速を調整する。
検出器 波長258nmで測定する。
感度 チアメトキサムの1ngが十分確認できるように感度を調整する。
オ 検量線の作成
チアメトキサム標準品の500mg/Lアセトニトリル溶液を調製し、この溶液を蒸留水及びアセトニトリルの混液(4:1)で希釈して0.05〜1mg/L溶液を数点調製し、それぞれを20μlずつ高速液体クロマトグラフに注入し、縦軸にピーク高、横軸に重量を取ってチアメトキサムの検量線を作成する。
カ 定量試験
試験溶液から20μlを取り、高速液体クロマトグラフに注入し、オの検量線によりチアメトキサムの重量を求め、これに基づき、試料中のチアメトキサムの濃度を算出する。
2(26)から2(29)までを2(27)から2(30)までとし、2(25)の次に次のように加える。
(26) アニロホス試験法
ア 装置 ガスクロマトグラフ質量分析計又はアルカリ熱イオン型検出器若しくは高感度窒素・リン検出器付きガスクロマトグラフを用いる。
イ 試薬試液
アセトニトリル アセトニトリル(特級)
酢酸エチル 酢酸エチル(特級)
トルエン トルエン(特級)
ヘキサン ヘキサン(特級)
無水硫酸ナトリウム 無水硫酸ナトリウム(特級)
固相抽出カラム 内径15mm、長さ65mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用C18シリカゲル(シリカゲルにオクタデシルシランを化学的に結合させたもの)1000mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
シリカゲルミニカラム 内径10mm、長さ25mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用シリカゲル690mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
アニロホス標準品 本品は、アニロホス99.5%以上を含み、融点は50.5〜52.5℃である。
ウ 試験溶液の調製
A法 溶媒抽出法
1) 試料200mlを500mlの分液漏斗に量り取り、酢酸エチル100mlを加え、振とう機を用いて5分間激しく振とうし、暫時放置した後、酢酸エチル層を分取する。残った水層についても、酢酸エチル100mlを加え、同様の振とう及び分取の操作を繰り返す。全酢酸エチル層を500mlの三角フラスコに合わせ、無水硫酸ナトリウム20gを加え、時々振り混ぜながら30分間放置した後、500mlのナス型フラスコ中にろ過する。使用した三角フラスコを酢酸エチル20mlで洗い、その洗液でろ紙上の残留物を洗い、その洗液をナス型フラスコに合わせ、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。
2) この残留物にヘキサン及び酢酸エチルの混液(19:1)5mlを加えて溶かす。あらかじめ、シリカゲルミニカラムにヘキサン5mlを流し入れ、洗浄しておく。これにナス型フラスコ中の溶液を流し入れ、ヘキサン及び酢酸エチルの混液(19:1)10mlで展開し、流出液を捨てる。次いでヘキサン及び酢酸エチルの混液(4:1)20mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。この残留物にトルエンを加えて溶かし、1mlとして試験溶液とする。
B法 固相抽出法
試料200mlを、あらかじめアセトニトリル5ml、次いで蒸留水5mlを順に流し入れ洗浄した固相抽出カラムに毎分10〜20mlの流速で流し入れ、次いで蒸留水10mlを流し、流出液を捨てた後、約1分間吸引を続け水分を除去する。アセトニトリル10mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。以下、この残留物についてA法の2)と同じ操作を行う。
エ 測定機器の操作条件
ガスクロマトグラフ部
分離管 内径0.2〜約0.7mm、長さ15〜30mの溶融シリカ製の管の内面に50%フェニルメチルポリシロキサンを0.1〜1.5μmの厚さで被覆したもの又はこれと同等の分離性能を有するものを用いる。
キャリヤーガス 高純度窒素ガス又はヘリウムガスを用い、内径0.2〜約0.7mmの分離管に対して線速度を毎秒20〜40cmとする。
試料導入部温度 スプリットレス方式の場合は200〜270℃、コールドオンカラム方式の場合は100〜約150℃
分離管槽昇温プログラム 100℃で2分保ち、100〜約280℃の範囲で毎分2〜20℃の昇温を行う。
検出部
1) 質量分析計
インターフェース部温度 200〜270℃
イオン源温度 150℃以上
測定質量数 334、226、125
感度 アニロホスの0.1ngが十分確認できるように感度を調整する。
2) アルカリ熱イオン型検出器又は高感度窒素・リン検出器
検出器温度 280〜300℃
ガス流量 水素ガス、空気及び追加ガス(高純度窒素ガス又はヘリウムガス)の流量を至適条件になるように調整する。
感度 アニロホスの0.1ngが十分確認できるように感度を調整する。
オ 検量線の作成
アニロホス標準品の0.05〜1mg/Lトルエン溶液を数点調製し、それぞれを2μlずつガスクロマトグラフに注入し、縦軸にピーク高、横軸に重量を取ってアニロホスの検量線を作成する。
カ 定量試験
試験溶液から2μlを取り、ガスクロマトグラフに注入し、オの検量線によりアニロホスの重量を求め、これに基づき、試料中のアニロホスの濃度を算出する。