〔平成一二・四・二八 環告三三〕
農薬取締法第三条第二項の規定により定められた同条第一項第四号から第七号までに掲げる場合に該当するかどうかの基準を定める等の件第四号の環境庁長官の定める基準を定める件(平成五年四月環境庁告示第三十五号)の一部を次のように改正し、公布の日から適用する。
1の表エチル 4―クロロ―o―トリルオキシアセタート(別名MCPAエチル)、S―エチル 4―クロロ―o―トリルオキシチオアセタート(別名フェノチオール又はMCPAチオエチル)又はナトリウム 4―クロロ―o―トリルオキシアセタート(別名MCPAナトリウム塩)の項の次に次のように加える。
エチル 4―(シクロプロピル―α―ヒドロキシメチレン)―3,5―ジオキソシクロヘキサンカルボキシラート(別名トリネキサパックエチル) | 0.2mg/L |
1の表2―クロロ―N―(3―メトキシ―2―テニル)―2´、6´―ジメチルアセトアニリド(別名テニルクロール)の項の次に次のように加える。
(RS)―2―シアノ―N―[(R)―1―(2,4―ジクロロフェニル)エチル]―3,3―ジメチルブチラミド(別名ジクロシメット) | 0.1mg/L |
1の表6―(3、5―ジクロロ―p―トリル)ピリダジン―3(2H)―オン(別名ジクロメジン)の項の次に次のように加える。
2―[4―(2,4―ジクロロ―m―トルオイル)―1,3―ジメチルピラゾール―5―イルオキシ]―4´―メチルアセトフェノン(別名ベンゾフェナップ) | 0.04mg/L |
1の表2、4―ジクロロフェノキシ酢酸エチル(別名2、4―PAエチル又は2、4―Dエチル)、2、4―ジクロロフェノキシ酢酸ジメチルアミン(別名2、4―PAジメチルアミン又は2、4―Dジメチルアミン)及び2、4―ジクロロフェノキシ酢酸ナトリウム(別名2、4―PAナトリウム又は2、4―Dナトリウム)の項の次に次のように加える。
3,4―ジクロロプロピオンアニリド(別名DCPA又はプロパニル) | 0.4mg/L |
1の表ジメチル 2、2、2―トリクロロ―1―ヒドロキシエチルホスホナート(別名トリクロルホン又はDEP)の項の次に次のように加える。
O,O―ジメチル O―3,5,6―トリクロロ―2―ピリジル ホスホロチオアート(別名クロルピリホスメチル) | 0.008mg/L |
1の表α、α、α―トリフルオロ―3´―イソプロポキシ―o―トルアニリド(別名フルトラニル)の項の次に次のように加える。
α―(2―ナフトキシ)プロピオンアニリド(別名ナプロアニリド) | 0.2mg/L |
2,4―ビス(イソプロピルアミノ)―6―メチルチオ―1,3,5―トリアジン(別名プロメトリン) | 0.7mg/L |
1の表メチル α―(4、6―ジメトキシピリミジン―2―イルカルバモイルスルファモイル)―o―トルアート(別名ベンスルフロンメチル)の項の次に次のように加える。
4―メチルチオフェニル ジプロピル ホスファート(別名プロパホス) | 0.01mg/L |
2(103)を2(111)とし、2(98)から2(102)までを2(106)から2(110)までとし、2(97)を2(104)とし、2(104)の次に次のように加える。
(105) プロパホス試験法
ア 装置 ガスクロマトグラフ質量分析計又はアルカリ熱イオン型検出器、高感度窒素・リン検出器若しくは炎光光度型検出器付きガスクロマトグラフを用いる。
イ 試薬試液
アセトニトリル アセトニトリル(特級)
アセトン アセトン(特級)
塩化ナトリウム 塩化ナトリウム(特級)
過マンガン酸カリウム 過マンガン酸カリウム(特級)
酢酸エチル 酢酸エチル(特級)
ヘキサン ヘキサン(特級)
無水硫酸ナトリウム 無水硫酸ナトリウム(特級)
硫酸マグネシウム 硫酸マグネシウム(特級)
ケイ酸マグネシウムミニカラム 内径10mm、長さ25mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用合成ケイ酸マグネシウム910mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
固相抽出カラム 内径15mm、長さ65mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用C18シリカゲル(シリカゲルにオクタデシルシランを化学的に結合させたもの)1000mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
プロパホス標準品 本品は、プロパホス99%以上を含み、融点は176℃(0.85mmHg)である。
ウ 試験溶液の調製
A法 溶媒抽出法
1) 試料400mlを1000mlの分液漏斗に量り取り、塩化ナトリウム20g並びに酢酸エチル及びヘキサンの混液(1:1)100mlを加え、振とう機を用いて5分間激しく振とうし、暫時放置した後、有機溶媒層を分取する。残った水層についても、酢酸エチル及びヘキサンの混液(1:1)100mlを加え、同様の振とう及び分取の操作を繰り返す。全有機溶媒層を500mlの三角フラスコに合わせ、無水硫酸ナトリウム30gを加え、時々振り混ぜながら30分間放置した後、500mlのナス型フラスコ中にろ過する。使用した三角フラスコを酢酸エチル及びヘキサンの混液(1:1)30mlで洗い、その洗液でろ紙上の残留物を洗い、その洗液をナス型フラスコに合わせ、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。
2) この残留物にアセトン2mlを加えて溶かす。この溶液に20%硫酸マグネシウム溶液5ml及び1.6%過マンガン酸カリウム溶液20mlを加え、時々振り混ぜながら30分間放置した後、蒸留水20mlで100mlの分液漏斗に洗い入れ、酢酸エチル及びヘキサンの混液(1:1)30mlを加え、振とう機を用いて5分間激しく振とうし、暫時放置した後、有機溶媒層を分取する。残った水層についても、酢酸エチル及びヘキサンの混液(1:1)30mlを加え、同様の振とう及び分取の操作を繰り返す。全有機溶媒層を200mlの三角フラスコに合わせ、無水硫酸ナトリウム15gを加え、時々振り混ぜながら30分間放置した後、200mlのナス型フラスコ中にろ過する。使用した三角フラスコを酢酸エチル及びヘキサンの混液(1:1)10mlで洗い、その洗液でろ紙上の残留物を洗い、その洗液をナス型フラスコに合わせ、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。
3) この残留物にヘキサン5mlを加えて溶かす。あらかじめ、ケイ酸マグネシウムミニカラムにヘキサン5mlを流し入れ、洗浄しておく。これにナス型フラスコ中の溶液を流し入れ、ヘキサン及びアセトンの混液(9:1)10mlで展開し、流出液を捨てる。次いで、アセトン及びヘキサンの混液(1:1)20mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。
この残留物にアセトンを加えて溶かし、1mlとして試験溶液とする。
B法 固相抽出法
エ 測定機器の操作条件
ガスクロマトグラフ部
分離管 内径0.2〜約0.7mm、長さ10〜30mの溶融シリカ製の管の内面に50%フェニルメチルポリシロキサンを0.1〜1.5μmの厚さで被覆したもの又はこれと同等の分離性能を有するものを用いる。
キャリヤーガス 高純度窒素ガス又はヘリウムガスを用い、内径0.2〜約0.7mmの分離管に対して線速度を毎秒20〜40cmとする。
試料導入部温度 スプリットレス方式の場合は200〜270℃、コールドオンカラム方式の場合は50〜100℃
分離管槽昇温プログラム 50℃で2分保ち、50〜約280℃の範囲で毎分2〜20℃の昇温を行う。
検出部
1) 質量分析計
インターフェース部温度 200〜270℃
イオン源温度 150℃以上
測定質量数 336、294、253
感度 プロパホスの0.08ngから誘導されるプロパホススルホンの相当量が十分確認できるように感度を調整する。
2) アルカリ熱イオン型検出器、高感度窒素・リン検出器又は炎光光度型検出器
検出器温度 260〜300℃
ガス流量 水素ガス、空気及び追加ガス(高純度窒素ガス又はヘリウムガス)の流量を至適条件になるように調整する。
炎光光度型検出器のフィルター リン用干渉フィルター(波長526nm)を用いる。
感度 プロパホスの0.08ngから誘導されるプロパホススルホンの相当量が十分確認できるように感度を調整する。
オ 検量線の作成
プロパホス標準品の50mg/Lアセトン溶液を調製し、この1mlを100mlのナス型フラスコに取り、室温で窒素ガスを通じて溶媒を除去する。以下、この残留物についてウのA法の2)と同様の操作を行い、その残留物にアセトンを加えて溶かし10mlとする。この溶液をアセトンで希釈してプロパホス0.04〜0.8mg/L相当の溶液を数点調製し、それぞれを2μlずつガスクロマトグラフに注入し、縦軸にピーク高、横軸に重量を取ってプロパホスの検量線を作成する。
カ 定量試験
試験溶液から2μlを取り、ガスクロマトグラフに注入し、オの検量線によりプロパホスの重量を求め、これに基づき、試料中のプロパホスの濃度を算出する。
2(77)から2(96)までを2(84)から2(103)までとし、2(76)を2(81)とし、2(81)の次に次のように加える。
(82) ナプロアニリド試験法
ア 装置 けい光光度型検出器付き高速液体クロマトグラフを用いる。
イ 試薬試液
アセトニトリル アセトニトリル(特級)
塩化ナトリウム 塩化ナトリウム(特級)
塩酸 塩酸(特級)
ギ酸 ギ酸(特級)
酢酸 酢酸(特級)
酢酸エチル 酢酸エチル(特級)
ジエチルエーテル ジエチルエーテル(特級)
ヘキサン ヘキサン(特級)
無水硫酸ナトリウム 無水硫酸ナトリウム(特級)
メタノール メタノール(特級)
固相抽出カラム 内径15mm、長さ65mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用C18シリカゲル(シリカゲルにオクタデシルシランを化学的に結合させたもの)1000mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
シリカゲルミニカラム 内径10mm、長さ25mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用シリカゲル690mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
ナプロアニリド標準品 本品は、ナプロアニリド99%以上を含み、融点は129℃である。
α―(2―ナフトキシ)プロピオン酸(以下、「プロピオン酸体」という。)標準品 本品は、プロピオン酸体99.0%以上を含み、融点は108〜109℃である。
ウ 試験溶液の調製
A法 溶媒抽出法
1) 試料200mlを500mlの分液漏斗に量り取り、1mol/L塩酸5ml並びに酢酸エチル及びヘキサンの混液(1:1)50mlを加え、振とう機を用いて5分間激しく振とうし、暫時放置した後、有機溶媒層を分取する。残った水層についても、酢酸エチル及びヘキサンの混液(1:1)50mlを加え、同様の振とう及び分取の操作を繰り返す。全有機溶媒層を300mlの三角フラスコに合わせ、無水硫酸ナトリウム20gを加え、時々振り混ぜながら30分間放置した後、300mlのナス型フラスコ中にろ過する。使用した三角フラスコを酢酸エチル及びヘキサンの混液(1:1)20mlで洗い、その洗液でろ紙上の残留物を洗い、その洗液をナス型フラスコに合わせ、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。
2) この残留物にヘキサン5mlを加えて溶かす。
あらかじめ、シリカゲルミニカラムにヘキサン5mlを流し入れ、洗浄しておく。これにナス型フラスコ中の溶液を流し入れ、ヘキサン、ジエチルエーテル及び酢酸の混液(95:5:1)5mlで展開し、流出液を捨てる。次いでヘキサン、ジエチルエーテル及び酢酸の混液(85:15:1)10mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。
この残留物にメタノールを加えて溶かし、2mlとして試験溶液とする。
B法 固相抽出法
試料200mlを500mlの三角フラスコに量り取り、1mol/L塩酸5mlを加える。これを、あらかじめアセトニトリル5ml、次いで蒸留水5mlを流し入れ洗浄した固相抽出カラムに毎分10〜20mlの流速で流し入れ、次いで蒸留水10mlを流し、流出液を捨てた後、約1分間吸引を続け水分を除去する。アセトニトリル10mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。以下、この残留物についてA法の2)と同様の操作を行う。
エ 高速液体クロマトグラフの操作条件
充てん剤 シリカゲルにオクタデシルシランを化学的に結合させたものを用いる。
分離管 内径2〜6mm、長さ15〜30cmのステンレス管を用いる。
分離管槽温度 40℃
溶離液 メタノール、蒸留水及びギ酸の混液(65:35:0.5)を用い、ナプロアニリド及びプロピオン酸体がそれぞれ10〜20分で流出するように流速を調整する。
検出器 励起波長280nm、けい光波長340nmで測定する。
感度 ナプロアニリド及びプロピオン酸体のそれぞれ1ngが十分確認できるように感度を調整する。
オ 検量線の作成
ナプロアニリド標準品及びプロピオン酸体標準品をそれぞれメタノールに溶解し、各溶液を等量ずつ合わせ取ったものをメタノールで希釈し、ナプロアニリド及びプロピオン酸体0.05〜1mg/Lメタノール溶液を数点調製し、それぞれを20μlずつ高速液体クロマトグラフに注入し、縦軸にピーク高、横軸に重量を取ってナプロアニリド及びプロピオン酸体の検量線を作成する。
カ 定量試験
試験溶液から20μlを取り、高速液体クロマトグラフに注入し、オの検量線によりナプロアニリド及びプロピオン酸体のそれぞれの重量を求める。このナプロアニリドの重量の値と、プロピオン酸体の重量の値に係数1.35を乗じてナプロアニリドの重量に換算したものとを合計し、これに基づき、試料中のナプロアニリドの濃度を算出する。
(83) プロメトリン試験法
ア 装置 ガスクロマトグラフ質量分析計又はアルカリ熱イオン型検出器若しくは高感度窒素・リン検出器付きガスクロマトグラフを用いる。
イ 試薬試液
アセトニトリル アセトニトリル(特級)
アセトン アセトン(特級)
塩化ナトリウム 塩化ナトリウム(特級)
ジエチルエーテル ジエチルエーテル(特級)
ヘキサン ヘキサン(特級)
無水硫酸ナトリウム 無水硫酸ナトリウム(特級)
ケイ酸マグネシウムミニカラム 内径10mm、長さ25mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用合成ケイ酸マグネシウム910mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
固相抽出カラム 内径9mm、長さ60mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用C18シリカゲル(シリカゲルにオクタデシルシランを化学的に結合させたもの)500mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
プロメトリン標準品 本品は、プロメトリン99%以上を含み、融点は118〜120℃である。
ウ 試験溶液の調製
A法 溶媒抽出法
1) 試料100mlを300mlの分液漏斗に量り取り、塩化ナトリウム5g及びヘキサン50mlを加え、振とう機を用いて5分間激しく振とうし、暫時放置した後、ヘキサン層を分取する。残った水層についても、ヘキサン50mlを加え、同様の振とう及び分取の操作を繰り返す。全ヘキサン層を300mlの三角フラスコに合わせ、無水硫酸ナトリウム20gを加え、時々振り混ぜながら30分間放置した後、300mlのナス型フラスコ中にろ過する。使用した三角フラスコをヘキサン20mlで洗い、その洗液でろ紙上の残留物を洗い、その洗液をナス型フラスコに合わせ、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。
2) この残留物にヘキサン及びジエチルエーテルの混液(19:1)5mlを加えて溶かす。あらかじめ、ケイ酸マグネシウムミニカラムにヘキサン5mlを流し入れ、洗浄しておく。これにナス型フラスコ中の溶液を流し入れ、ヘキサン及びジエチルエーテルの混液(19:1)15mlで展開し、流出液を捨てる。次いでヘキサン及びアセトンの混液(19:1)25mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。
この残留物にアセトンを加えて溶かし、5mlとして試験溶液とする。
B法 固相抽出法
試料100mlを、あらかじめアセトニトリル5ml、次いで蒸留水5mlを流し入れ洗浄した固相抽出カラムに毎分10〜20mlの流速で流し入れ、次いで蒸留水10mlを流し、流出液を捨てた後、約1分間吸引を続け水分を除去する。アセトニトリル10mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。以下、この残留物についてA法の2)と同様の操作を行う。
エ 測定機器の操作条件
ガスクロマトグラフ部
分離管 内径0.2〜約0.7mm、長さ10〜30mの溶融シリカ製の管の内面に5%フェニルメチルポリシロキサンを0.1〜1.5μmの厚さで被覆したもの又はこれと同等の分離性能を有するものを用いる。
キャリヤーガス 高純度窒素ガス又はヘリウムガスを用い、内径0.2〜約0.7mmの分離管に対して線速度を毎秒20〜40cmとする。
試料導入部温度 スプリットレス方式の場合は200〜270℃、コールドオンカラム方式の場合は50〜100℃
分離管槽昇温プログラム 50℃で2分保ち、50〜約280℃の範囲で毎分2〜20℃の昇温を行う。
検出部
1) 質量分析計
インターフェース部温度 200〜270℃
イオン源温度 150℃以上
測定質量数 241、226、184
感度 プロメトリンの0.04ngが十分確認できるように感度を調整する。
2) アルカリ熱イオン型検出器又は高感度窒素・リン検出器
検出器温度 280〜300℃
ガス流量 水素ガス、空気及び追加ガス(高純度窒素ガス又はヘリウムガス)の流量を至適条件になるように調整する。
感度 プロメトリンの0.04ngが十分確認できるように感度を調整する。
オ 検量線の作成
プロメトリン標準品の0.02〜0.4mg/Lアセトン溶液を数点調製し、それぞれを2μlずつガスクロマトグラフに注入し、縦軸にピーク高、横軸に重量を取ってプロメトリンの検量線を作成する。
カ 定量試験
試験溶液から2μlを取り、ガスクロマトグラフに注入し、オの検量線によりプロメトリンの重量を求め、これに基づき、試料中のプロメトリンの濃度を算出する。
2(65)から2(75)までを2(70)から2(80)までとし、2(64)を2(68)とし、2(68)の次に次のように加える。
(69) クロルピリホスメチル試験法
ア 装置 ガスクロマトグラフ質量分析計又はアルカリ熱イオン型検出器、高感度窒素・リン検出器若しくは炎光光度型検出器付きガスクロマトグラフを用いる。
イ 試薬試液
アセトニトリル アセトニトリル(特級)
アセトン アセトン(特級)
塩化ナトリウム 塩化ナトリウム(特級)
ヘキサン ヘキサン(特級)
無水硫酸ナトリウム 無水硫酸ナトリウム(特級)
固相抽出カラム 内径15mm、長さ65mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用C18シリカゲル(シリカゲルにオクタデシルシランを化学的に結合させたもの)1000mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
シリカゲルミニカラム 内径10mm、長さ25mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用シリカゲル690mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
クロルピリホスメチル標準品 本品は、クロルピリホスメチル99%以上を含み、融点は46℃である。
ウ 試験溶液の調製
A法 溶媒抽出法
1) 試料400mlを1000mlの分液漏斗に量り取り、塩化ナトリウム20g及びヘキサン100mlを加え、振とう機を用いて5分間激しく振とうし、暫時放置した後、ヘキサン層を分取する。残った水層についても、ヘキサン100mlを加え、同様の振とう及び分取の操作を繰り返す。全ヘキサン層を300mlの三角フラスコに合わせ、無水硫酸ナトリウム30gを加え、時々振り混ぜながら30分間放置した後、500mlのナス型フラスコ中にろ過する。使用した三角フラスコをヘキサン30mlで洗い、その洗液でろ紙上の残留物を洗い、その洗液をナス型フラスコに合わせ、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。
2) この残留物にヘキサン10mlを加えて溶かす。
あらかじめ、シリカゲルミニカラムにヘキサン5mlを流し入れ、洗浄しておく。これにナス型フラスコ中の溶液を流し入れ、ヘキサン10mlで展開し、流出液を捨てる。次いでヘキサン及びアセトンの混液(9:1)10mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。
この残留物にアセトンを加えて溶かし、1mlとして試験溶液とする。
B法 固相抽出法
試料400mlを、あらかじめアセトニトリル5ml、次いで蒸留水5mlを流し入れ洗浄した固相抽出カラムに毎分10〜20mlの流速で流し入れ、次いで蒸留水10mlを流し、流出液を捨てた後、約1分間吸引を続け水分を除去する。アセトニトリル10mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。以下、この残留物についてA法の2)と同様の操作を行う。
エ 測定機器の操作条件
ガスクロマトグラフ部
分離管 内径0.2〜約0.7mm、長さ10〜30mの溶融シリカ製の管の内面に5%フェニルメチルポリシロキサンを0.1〜1.5μmの厚さで被覆したもの又はこれと同等の分離性能を有するものを用いる。
キャリヤーガス 高純度窒素ガス又はヘリウムガスを用い、内径0.2〜約0.7mmの分離管に対して線速度を毎秒20〜40cmとする。
試料導入部温度 スプリットレス方式の場合は200〜270℃、コールドオンカラム方式の場合は50〜100℃
分離管槽昇温プログラム 50℃で2分保ち、50〜約280℃の範囲で毎分2〜20℃の昇温を行う。
検出部
1) 質量分析計
インターフェース部温度 200〜270℃
イオン源温度 150℃以上
測定質量数 288、286、125
感度 クロルピリホスメチルの0.08ngが十分確認できるように感度を調整する。
2) アルカリ熱イオン型検出器、高感度窒素・リン検出器又は炎光光度型検出器
検出器温度 260〜300℃
ガス流量 水素ガス、空気及び追加ガス(高純度窒素ガス又はヘリウムガス)の流量を至適条件になるように調整する。
炎光光度型検出器のフィルター リン用干渉フィルター(波長526nm)を用いる。
感度 クロルピリホスメチルの0.08ngが十分確認できるように感度を調整する。
オ 検量線の作成
クロルピリホスメチル標準品の0.04〜0.8mg/Lアセトン溶液を数点調製し、それぞれを2μlずつガスクロマトグラフに注入し、縦軸にピーク高、横軸に重量を取ってクロルピリホスメチルの検量線を作成する。
カ 定量試験
試験溶液から2μlを取り、ガスクロマトグラフに注入し、オの検量線によりクロルピリホスメチルの重量を求め、これに基づき、試料中のクロルピリホスメチルの濃度を算出する。
2(53)から2(63)までを2(57)から2(67)までとし、2(52)を2(55)とし、2(55)の次に次のように加える。
(56) プロパニル試験法
ア 装置 ガスクロマトグラフ質量分析計若しくは電子捕獲型検出器付きガスクロマトグラフ又は紫外分光光度型検出器付き高速液体クロマトグラフを用いる。
イ 試薬試液
アセトニトリル、ジエチルエーテル及びヘキサン それぞれ、300mlをすり合わせ減圧濃縮器を用いて2mlに濃縮し、その2μlをガスクロマトグラフに注入したとき、ガスクロマトグラフ上の当該物質が示すピーク以外のピークの高さが2×10−11gのγ―BHCが示すピークの高さ以下であるもの。ただし、ガスクロマトグラフ質量分析計又は紫外分光光度型検出器付き高速液体クロマトグラフを用いる場合は、それぞれ試薬特級を用いてもよい。
塩化ナトリウム 塩化ナトリウム(特級)
無水硫酸ナトリウム 無水硫酸ナトリウム(特級)
ケイ酸マグネシウムミニカラム 内径10mm、長さ25mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用合成ケイ酸マグネシウム910mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
固相抽出カラム 内径9mm、長さ60mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用C18シリカゲル(シリカゲルにオクタデシルシランを化学的に結合させたもの)500mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
プロパニル標準品 本品は、プロパニル99%以上を含み、融点は91〜92℃である。
ウ 試験溶液の調製
A法 溶媒抽出法
1) 試料100mlを300mlの分液漏斗に量り取り、塩化ナトリウム5g及びヘキサン100mlを加え、振とう機を用いて5分間激しく振とうし、暫時放置した後、ヘキサン層を分取する。残った水層についても、ヘキサン50mlを加え、同様の振とう及び分取の操作を繰り返す。全ヘキサン層を300mlの三角フラスコに合わせ、無水硫酸ナトリウム20gを加え、時々振り混ぜながら30分間放置した後、300mlのナス型フラスコ中にろ過する。使用した三角フラスコをヘキサン20mlで洗い、その洗液でろ紙上の残留物を洗い、その洗液をナス型フラスコに合わせ、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。
2) ガスクロマトグラフ質量分析計を用いる場合は、この残留物にヘキサンを加えて溶かし、2mlとして試験溶液とする。
高速液体クロマトグラフを用いる場合は、アセトニトリル及び蒸留水の混液(3:2)を加えて溶かし、4mlとして試験溶液とする。
3) 電子捕獲型検出器付きガスクロマトグラフを用いる場合は、1)の残留物にヘキサン及びジエチルエーテルの混液(17:3)5mlを加えて溶かす。あらかじめ、ケイ酸マグネシウムミニカラムにヘキサン5mlを流し入れ、洗浄しておく。これにナス型フラスコ中の溶液を流し入れ、ヘキサン及びジエチルエーテルの混液(17:3)15mlで展開し、流出液を捨てる。次いでヘキサン及びジエチルエーテルの混液(7:3)35mlで展開し、溶出液を100mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。この残留物にヘキサンを加えて溶かし、10mlとして試験溶液とする。
B法 固相抽出法
試料100mlを、あらかじめアセトニトリル5ml、次いで蒸留水5mlを流し入れ洗浄した固相抽出カラムに毎分10〜20mlの流速で流し入れ、次いで蒸留水10mlを流し、流出液を捨てた後、約1分間吸引を続け水分を除去する。アセトニトリル5mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。以下、この残留物についてA法の2)又は3)と同様の操作を行う。
エ 測定機器の操作条件
1) ガスクロマトグラフ
ガスクロマトグラフ部
分離管 内径0.2〜約0.7mm、長さ10〜30mの溶融シリカ製の管の内面にジメチルポリシロキサンを0.1〜1.5μmの厚さで被覆したもの又はこれと同等の分離性能を有するものを用いる。
キャリヤーガス 高純度窒素ガス又はヘリウムガスを用い、内径0.2〜約0.7mmの分離管に対して線速度を毎秒20〜40cmとする。
試料導入部温度 スプリットレス方式の場合は200〜270℃、コールドオンカラム方式の場合は50〜100℃
分離管槽昇温プログラム 60℃で2分保ち、60〜約200℃の範囲で毎分2〜20℃の昇温を行う。
検出部
質量分析計
インターフェース部温度 200〜270℃
イオン源温度 150℃以上
測定質量数 217、163、161
感度 プロパニルの0.1ngが十分確認できるように感度を調整する。
電子捕獲型検出器
検出器温度 260〜300℃
ガス流量 追加ガスとして高純度窒素ガスを用い、流量を至適条件になるように調整する。
感度 プロパニルの0.02ngが十分確認できるように感度を調整する。
2) 高速液体クロマトグラフ
充てん剤 シリカゲルにオクタデシルシランを化学的に結合させたものを用いる。
分離管 内径2〜6mm、長さ15〜30cmのステンレス管を用いる。
分離管槽温度 40℃
溶離液 アセトニトリル及び蒸留水の混液(3:2)を用い、プロパニルが5〜10分で流出するように流速を調整する。
検出器 波長250nmで測定する。
感度 プロパニルの0.5ngが十分確認できるように感度を調整する。
オ 検量線の作成
1) ガスクロマトグラフを用いる場合
プロパニル標準品の0.05〜1mg/L(電子捕獲型検出器付きガスクロマトグラフを用いる場合は0.01〜0.2mg/L)ヘキサン溶液を数点調製し、それぞれを2μlずつガスクロマトグラフに注入し、縦軸にピーク高、横軸に重量を取ってプロパニルの検量線を作成する。
2) 高速液体クロマトグラフを用いる場合
プロパニル標準品の0.025〜0.5mg/Lアセトニトリル及び蒸留水の混液(3:2)溶液を数点調製し、それぞれを20μlずつ高速液体クロマトグラフに注入し、縦軸にピーク高、横軸に重量を取ってプロパニルの検量線を作成する。
カ 定量試験
試験溶液からガスクロマトグラフを用いる場合は2μl、高速液体クロマトグラフを用いる場合は20μlを取り、ガスクロマトグラフ又は高速液体クロマトグラフに注入し、オの検量線によりプロパニルの重量を求め、これに基づき、試料中のプロパニルの濃度を算出する。
2(49)から2(51)までを2(52)から2(54)までとし、2(48)を2(50)とし、2(50)の次に次のように加える。
(51) ベンゾフェナップ試験法
ア 装置 紫外分光光度型検出器付き高速液体クロマトグラフを用いる。
イ 試薬試液
アセトニトリル アセトニトリル(特級)
アセトン アセトン(特級)
塩化ナトリウム 塩化ナトリウム(特級)
塩酸 塩酸(特級)
ヘキサン ヘキサン(特級)
無水硫酸ナトリウム 無水硫酸ナトリウム(特級)
メタノール メタノール(特級)
リン酸 リン酸(特級)
ケイ酸マグネシウムミニカラム 内径10mm、長さ25mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用合成ケイ酸マグネシウム910mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
ベンゾフェナップ標準品 本品は、ベンゾフェナップ99%以上を含み、融点は133℃である。
4―(2,4―ジクロロ―3―メチルベンゾイル)―1,3―ジメチル―5―[2―ヒドロキシ―2―(4―メチルフェニル)エトキシ]ピラゾール(以下、「還元体」という。)標準品 本品は、還元体99.0%以上を含み、融点は136.7〜137.5℃である。
4―(2,4―ジクロロ―3―メチルベンゾイル)―1,3―ジメチル―5―ヒドロキシピラゾール(以下、「水酸化体」という。)標準品 本品は、水酸化体99.0%以上を含み、融点は149.2〜149.8℃である。
ウ 試験溶液の調製
1) 試料400mlを1000mlの分液漏斗に量り取り、1mol/L塩酸5ml、塩化ナトリウム20g並びに酢酸エチル及びヘキサンの混液(1:1)100mlを加え、振とう機を用いて5分間激しく振とうし、暫時放置した後、有機溶媒層を分取する。残った水層についても、酢酸エチル及びヘキサンの混液(1:1)100mlを加え、同様の振とう及び分取の操作を繰り返す。全有機溶媒層を500mlの三角フラスコに合わせ、無水硫酸ナトリウム30gを加え、時々振り混ぜながら30分間放置した後、500mlのナス型フラスコ中にろ過する。使用した三角フラスコを酢酸エチル及びヘキサンの混液(1:1)30mlで洗い、その洗液でろ紙上の残留物を洗い、その洗液をナス型フラスコに合わせ、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。
2) この残留物にヘキサン5mlを加えて溶かす。
あらかじめ、ケイ酸マグネシウムミニカラムにヘキサン5mlを流し入れ、洗浄しておく。これにナス型フラスコ中の溶液を流し入れ、ヘキサン及びアセトンの混液(19:1)10mlで展開し、流出液を捨てる。次いでメタノール及びアセトンの混液(4:1)20mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。
この残留物にメタノールを加えて溶かし、1mlとして試験溶液とする。
エ 高速液体クロマトグラフの操作条件
充てん剤 シリカゲルにオクタデシルシランを化学的に結合させたものを用いる。
分離管 内径2〜6mm、長さ15〜30cmのステンレス管を用いる。
分離管槽温度 40℃
溶離液 アセトニトリル、蒸留水及びリン酸の混液(65:35:0.4)を用い、ベンゾフェナップ、還元体及び水酸化体が5〜15分で流出するように流速を調整する。
検出器 波長255nmで測定する。
感度 ベンゾフェナップ、還元体及び水酸化体のそれぞれ0.8ngが十分確認できるように感度を調整する。
オ 検量線の作成
ベンゾフェナップ、還元体及び水酸化体標準品のそれぞれ0.05〜1mg/Lメタノール溶液を数点調製し、それぞれを20μlずつ高速液体クロマトグラフに注入し、縦軸にピーク高、横軸に重量を取ってベンゾフェナップ、還元体及び水酸化体の検量線を作成する。
カ 定量試験
試験溶液から20μlを取り、高速液体クロマトグラフに注入し、オの検量線によりベンゾフェナップ、還元体及び水酸化体の重量を求める。このベンゾフェナップ及び還元体の各重量と、水酸化体の重量の値に係数1.44を乗じてベンゾフェナップの重量に換算したものとを合計し、これに基づき、試料中のベンゾフェナップの濃度を算出する。
2(39)から2(47)までを2(41)から2(49)までとし、2(38)を2(39)とし、2(39)の次に次のように加える。
(40) ジクロシメット試験法
ア 装置 ガスクロマトグラフ質量分析計又はアルカリ熱イオン型検出器若しくは高感度窒素・リン検出器付きガスクロマトグラフを用いる。
イ 試薬試液
アセトニトリル アセトニトリル(特級)
アセトン アセトン(特級)
塩化ナトリウム 塩化ナトリウム(特級)
ヘキサン ヘキサン(特級)
無水硫酸ナトリウム 無水硫酸ナトリウム(特級)
固相抽出カラム 内径15mm、長さ65mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用C18シリカゲル(シリカゲルにオクタデシルシランを化学的に結合させたもの)1000mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
シリカゲルミニカラム 内径10mm、長さ25mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用シリカゲル690mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
(R)―2―シアノ―N―[(R)―1―(2,4―ジクロロフェニル)エチル]―3,3―ジメチルブチラミド(以下、「RR体」という。)及び(S)―2―シアノ―N―[(R)―1―(2,4―ジクロロフェニル)エチル]―3,3―ジメチルブチラミド(以下、「SR体」という。)の混合物(以下、「ジクロシメット」という。)標準品 本品は、ジクロシメット99.0%以上を含み、融点は161℃である。
ウ 試験溶液の調製
A法 溶媒抽出法
1) 試料100mlを300mlの分液漏斗に量り取り、塩化ナトリウム5g及びヘキサン50mlを加え、振とう機を用いて5分間激しく振とうし、暫時放置した後、ヘキサン層を分取する。残った水層についても、ヘキサン50mlを加え、同様の振とう及び分取の操作を繰り返す。全ヘキサン層を300mlの三角フラスコに合わせ、無水硫酸ナトリウム20gを加え、時々振り混ぜながら30分間放置した後、300mlのナス型フラスコ中にろ過する。使用した三角フラスコをヘキサン20mlで洗い、その洗液でろ紙上の残留物を洗い、その洗液をナス型フラスコに合わせ、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。
2) この残留物にヘキサン5mlを加えて溶かす。
あらかじめ、シリカゲルミニカラムにヘキサン5mlを流し入れ、洗浄しておく。これにナス型フラスコ中の溶液を流し入れ、ヘキサン10mlで展開し、流出液を捨てる。次いでヘキサン及びアセトンの混液(17:3)10mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。
この残留物にアセトンを加えて溶かし、2mlとして試験溶液とする。
B法 固相抽出法
試料100mlを、あらかじめアセトニトリル5ml、次いで蒸留水5mlを流し入れ洗浄した固相抽出カラムに毎分10〜20mlの流速で流し入れ、次いで蒸留水及びアセトニトリルの混液(4:1)10mlを流し、流出液を捨てた後、約1分間吸引を続け水分を除去する。アセトニトリル10mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。以下、この残留物についてA法の2)と同様の操作を行う。
エ 測定機器の操作条件
ガスクロマトグラフ部
分離管 内径0.2〜約0.7mm、長さ10〜30mの溶融シリカ製の管の内面に50%フェニルメチルポリシロキサンを0.1〜1.5μmの厚さで被覆したもの又はこれと同等の分離性能を有するものを用いる。
キャリヤーガス 高純度窒素ガス又はヘリウムガスを用い、内径0.2〜約0.7mmの分離管に対して線速度を毎秒20〜40cmとする。
試料導入部温度 スプリットレス方式の場合は200〜270℃、コールドオンカラム方式の場合は50〜100℃
分離管槽昇温プログラム 50℃で2分保ち、50〜約280℃の範囲で毎分2〜20℃の昇温を行う。
検出部
1) 質量分析計
インターフェース部温度 200〜270℃
イオン源温度 150℃以上
測定質量数 277、221、173
感度 ジクロシメットの0.1ngが十分確認できるように感度を調整する。
2) アルカリ熱イオン型検出器又は高感度窒素・リン検出器
検出器温度 260〜300℃
ガス流量 水素ガス、空気及び追加ガス(高純度窒素ガス又はヘリウムガス)の流量を至適条件になるように調整する。
感度 ジクロシメットの0.1ngが十分確認できるように感度を調整する。
オ 検量線の作成
ジクロシメットの0.05〜1mg/Lアセトン溶液を数点調製し、それぞれを2μlずつガスクロマトグラフに注入し、縦軸にRR体のピーク高及びSR体のピーク高の和、横軸に重量を取ってジクロシメットの検量線を作成する。
カ 定量試験
試験溶液から2μlを取り、ガスクロマトグラフに注入し、オの検量線によりジクロシメットの重量を求め、これに基づき、試料中のジクロシメットの濃度を算出する。
2(12)から2(37)までを2(13)から2(38)までとし、2(11)の次に次のように加える。
(12) トリネキサパックエチル試験法
ア 装置 紫外分光光度型検出器付き高速液体クロマトグラフを用いる。
イ 試薬試液
アセトニトリル アセトニトリル(特級)
ジエチルエーテル ジエチルエーテル(特級)
ヘキサン ヘキサン(特級)
無水硫酸ナトリウム 無水硫酸ナトリウム(特級)
メタノール メタノール(特級)
リン酸 リン酸(特級)
液相分離ろ紙 液相分離ろ紙(化学分析用ろ紙をシリコン処理したもの)
固相抽出カラム 内径9mm、長さ60mmのカラムにカラムクロマトグラフィー用C18シリカゲル(シリカゲルにオクタデシルシランを化学的に結合させたもの)500mgを充てんしたもの又はこれと同等の性能を有するもの
4―(シクロプロピル―α―ヒドロキシ―メチレン)―3,5―ジオキソシクロヘキサン酢酸(以下、「トリネキサパック」という。)標準品 本品は、トリネキサパック97.0%以上を含み、融点は144.4℃である。
トリネキサパックエチル標準品 本品は、トリネキサパックエチル99.3%以上を含み、融点は36.1〜36.6℃である。
ウ 試験溶液の調製
A法 溶媒抽出法
1) 試料200mlを500mlの分液漏斗に量り取り、リン酸10ml、次いでヘキサン50mlを加え、振とう機を用いて5分間激しく振とうし、暫時放置した後、ヘキサン層を分取する。残った水層についても、ヘキサン50mlを加え、同様の振とう及び分取の操作を2回繰り返す。全ヘキサン層を300mlの三角フラスコに合わせ、無水硫酸ナトリウム20gを加え、時々振り混ぜながら30分間放置した後、300mlのナス型フラスコ中にろ過する。使用した三角フラスコをヘキサン20mlで洗い、その洗液でろ紙上の残留物を洗い、その洗液をナス型フラスコに合わせ、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。
この残留物に蒸留水及びアセトニトリルの混液(3:2)を加えて溶かし、4mlとしてトリネキサパックエチルの試験溶液とする。
2) 1)において残った水層を500mlの分液漏斗に取り、ジエチルエーテル及びヘキサンの混液(7:3)50mlを加え、振とう機を用いて5分間激しく振とうし、暫時放置した後、有機溶媒層を分取する。残った水層についても、同混液50mlを加え、同様の振とう及び分取の操作を2回繰り返す。全有機溶媒層を300mlの三角フラスコに合わせ、液相分離ろ紙を用いて、300mlのナス型フラスコ中にろ過する。使用した三角フラスコを同混液20mlで洗い、その洗液でろ紙上の残留物を洗い、その洗液をナス型フラスコに合わせ、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。
この残留物に蒸留水及びアセトニトリルの混液(4:1)を加えて溶かし、3mlとしてトリネキサパックの試験溶液とする。
B法 固相抽出法
試料200mlをあらかじめメタノール5ml、次いで蒸留水5mlを流し入れ洗浄した固相抽出カラムに毎分10〜20mlの流速で流し入れ、次いで蒸留水及びメタノールの混液(17:3)10mlを流し、流出液を捨てた後、約1分間吸引を続け水分を除去する。メタノール及び蒸留水の混液(13:7)15mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。
この残留物にアセトニトリル及び蒸留水の混液(4:1)を加えて溶かし、3mlとしてトリネキサパックの試験溶液とする。
次いで固相抽出カラムを蒸留水及びメタノールの混液(1:1)20mlで展開し、溶出液を50mlのナス型フラスコに取り、すり合わせ減圧濃縮器を用いて40℃以下で溶媒を留去する。
この残留物に蒸留水及びアセトニトリルの混液(3:2)を加えて溶かし、4mlとしてトリネキサパックエチルの試験溶液とする。
エ 高速液体クロマトグラフの操作条件
T トリネキサパックエチル
充てん剤 シリカゲルにオクタデシルシランを化学的に結合させたものを用いる。
分離管 内径2〜6mm、長さ15〜30cmのステンレス管を用いる。
分離管槽温度 40℃
溶離液 0.5%リン酸及びアセトニトリルの混液(3:2)を用い、トリネキサパックエチルが10〜15分で流出するように流速を調整する。
検出器 波長280nmで測定する。
感度 トリネキサパックエチルの1ngが十分確認できるように感度を調整する。
U トリネキサパック
充てん剤 シリカゲルにオクタデシルシランを化学的に結合させたものを用いる。
分離管 内径2〜6mm、長さ15〜30cmのステンレス管を用いる。
分離管槽温度 40℃
溶離液 0.5%リン酸及びアセトニトリルの混液(4:1)を用い、トリネキサパックが30〜35分で流出するように流速を調整する。
検出器 波長280nmで測定する。
感度 トリネキサパックの1ngが十分確認できるように感度を調整する。
オ 検量線の作成
T トリネキサパックエチル
トリネキサパックエチル標準品の0.025〜0.5mg/L蒸留水及びアセトニトリルの混液(3:2)溶液を数点調製し、それぞれを40μlずつ高速液体クロマトグラフに注入し、縦軸にピーク高、横軸に重量を取ってトリネキサパックエチルの検量線を作成する。
U トリネキサパック
トリネキサパック標準品の0.025〜0.5mg/L蒸留水及びアセトニトリルの混液(4:1)溶液を数点調製し、それぞれを40μlずつ高速液体クロマトグラフに注入し、縦軸にピーク高、横軸に重量を取ってトリネキサパックの検量線を作成する。
カ 定量試験
トリネキサパックエチル及びトリネキサパックの試験溶液からそれぞれ40μlを取り、高速液体クロマトグラフに注入し、オの検量線によりトリネキサパックエチル及びトリネキサパックの重量を求める。このトリネキサパックエチルの重量の値と、トリネキサパックの重量の値に係数1.13を乗じてトリネキサパックエチルの重量に換算したものとを合計し、これに基づき、試料中のトリネキサパックエチルの濃度を算出する。