(1) | 平成12年度における実施状況をみると、平成9年4月から施行された対象品目に関しては、容器包装リサイクル法に基づくリサイクルは、次のとおり確実に浸透しつつある。 |
○ | 5年を1期として3年ごとに見直すこととされている市町村の分別収集計画が、平成12年度から新たなものとなったこともあり、分別収集に取り組む市町村は大幅に増加しており、ガラスびんで約8割、スチール缶・アルミ缶で9割以上、ペットボトルで7割を超える市町村が取り組んでいる。 |
○ | ペットボトルの生産量は、平成9年が219千トン、平成10年が282千トン、平成11年が332千トン、平成12年が362千トン(PETボトルリサイクル推進協議会調べ)であり、この生産量に対する分別収集量の比率(回収率)は、平成9年が9.8%、平成10年が16.9%、平成11年が22.8%、平成12年が34.5%と確実に増加している。厳密には生産量から分別収集量を差し引いた数量が即廃棄量を表すものではないが、両者の差をもって廃棄量の動向を推し測るならば、ペットボトルの生産量の伸びが鈍化傾向にある中、市町村における分別収集体制の整備が着実に進んだことにより、容器包装リサイクル法の施行後、初めて両者の差が前年度比で減少に転じた。(参考図参照) |
○ | 飲料用紙パックの分別収集量についても、平成12年度において前年度比で3割増と顕著な伸びがみられ、分別収集対象人口もほぼ7割に達している。 |
(2) | 平成12年4月から対象品目となった紙製容器包装及びプラスチック製容器包装については、制度施行初年度であることもあり、市町村における分別収集計画量に対して分別収集の実績量は、分別収集計画の約4割にとどまっている。その理由としては、事業開始に当たって、市民への分別収集方法の周知や施設の整備に時間を要する等の事情により、本格的な取組みが年度途中からとなった自治体も少なくなかったことなどが考えられる。
|