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海外の廃棄物排出状況と処理処分の特徴

 海外の廃棄物排出量、処理処分量に関するデータは多数あるが、廃棄物の分類や基準等が国によって異なり、経年変化をみたり国別の排出量を比較することは容易ではない。ここでは、最近の各国の廃棄物排出状況、処理処分状況を概観するにとどめ、詳細については参照URLを紹介する。

●米国

都市廃棄物(MSW:Municipal Solid Waste)は、近年焼却および回収リサイクル率が向上しているものの、半数以上は埋立処分されている。都市廃棄物の埋立処分施設は全米に約2000あり、環境や安全に配慮した「衛生埋立法」がとられているが廃棄物が腐食するまでに時間がかかる。施設のコスト的な問題とともに、施設の残余年数への懸念の声もでている。

固形廃棄物

米国の固形廃棄物のうち、都市廃棄物の排出量は、2000年2.3億トン、前年比0.3%増であり、これはアメリカ人一人当たり一日2Kgの排出をしていることになる。

都市廃棄物(MSW)の年間排出・処理・処分量 (1960-2000) (単位:百万トン)

 19601970198019901995 199819992000
排出量88.1121151.6205.2211.4223.4231231.9
(a)リサイクル量5.6814.52945.34850.153.4
(b)コンポスト量N/AN/AN/A4.29.613.114.716.5
(a)+(b) Total material Recovery5.6814.533.254.961.164.869.9
(c)焼却
Combustion
2725.113.731.935.534.434.133.7
(d)埋立他
Discards to landfill/ Other disposal
55.587.9123.4140.1120.9127.9132.1128.3
(c)+(d) 廃棄量Discards after Recovery82.5113137.1172156.5162.3166.2162

注:コンポストには庭ごみ(yard trimmings、刈った芝、枯葉など)と家庭厨芥廃棄物を含む。MSW混合コンポスト(MSW mixed composting)と自家コンポスト(backyard compost)は含めない。出典:Franklin Associates, Ltd.

種類別では、紙・段ボールがもっとも多く、8670万トンで全体の37%を占め、ついで庭ごみが2770万トンで12%にあたる。品目別では、容器・包装材がもっとも多く32.5%、次いで非耐久消費財が27.5%、耐久消費財が15%と続く。
リサイクルの状況を種類別に見ると、廃電池はもっともリサイクル率が高く96.9%、ついで紙・段ボールの41.9%、庭ごみの45.3%となっている。
詳細は http://www.epa.gov/epaoswer/non-hw/muncpl/longdesc/facts-text.htm を参照。

有害廃棄物(RCRA)

EPA2001年発表のRCRAレポートによると、1999年有害廃棄物の排出量は4000万トン、1997年に比べ1.5%減となっている。
地域別に見ると、第一位がテキサス州(1490万トン)、ルイジアナ州(440万トン)、続いてイリノイ州(290万トン)、テネシー州(220万トン)、そしてオハイオ州(160万トン)の順になり、この5州で全体の65%の排出量になる。 
多量排出者(LQGs)が最も多いのは、ニューヨーク州(2,647トン)、続いてカリフォルニア州(1,850トン)、オハイオ州(1,181トン)、ニュージャージー州(1,071トン)、イリノイ州(1,006トン)、ペンシルベニア州(965トン)、テキサス州(907トン)、そしてミシガン州(823トン)となり、この8州で全体の52%を所有することとなる。
詳細は http://www.epa.gov/epaoswer/hazwaste/data/brs99/99_exsum.pdf を参照。

●EU

廃棄物全般

1995年、EU全体の廃棄物排出量は20億トンで、これは一人当たり年間420kgの廃棄物を排出したことになるうち2%に当たる4000万トンは有害廃棄物である。廃棄物の排出量は増加し続けており、OECDによれば、EUの廃棄物の総量は2020年までに1995年レベルの1.5倍になると試算されている。
詳細は http://europa.eu.int/comm/environment/waste/ を参照。

固形廃棄物の約7割がもっとも安価な方法である埋立てによって対処されている。しかし、埋立処分場の残余問題および環境面での問題から、英国やデンマークにおける埋立税の導入や、安全性の高い焼却法の開発など、廃棄物排出抑制のための様々な取り組みがなされている。

焼却に関しては、2000年「廃棄物の焼却に関する指令」が、焼却施設、廃棄物の焼却によるエネルギーリサイクルやマテリアルリサイクルを行う施設を対象に策定された。
この指令は、焼却過程での排出物質のモニタリング、焼却によって発生する有害物質(ダイオキシン類、水銀等)の排出上限値や、焼却方法について規定しており、2005年12月28日からはすべての施設に対して適用されることとなる。

埋立処分に関しては、1999年「廃棄物の埋立に関する理事会指令」が策定されている。
この指令は、生分解性廃棄物の埋立の削減、埋立量の削減や有害性を低減させる処理の実施、使用済みタイヤの埋立処分禁止、埋立費用の適正化、有害廃棄物・非有害廃棄物・不活性廃棄物の混合処分の禁止、埋立処分場を許可制度とし、管理規定を置くこと、既存の処分場に対する規制を強化することを盛り込んでおり、加盟国は2001年までに国内法を整備しなければならないとされている。

一般廃棄物

物質別では、紙・段ボール(容器包装)が全体の35%と最も多く、次いで有機性廃棄物(25%)、プラスチック(11%)となり、近年はプラスチックの排出量の増加が指摘されている。
詳細は http://waste.eionet.eu.int/waste/1 を参照。

産業廃棄物

1998年、産業廃棄物は3300万トン排出され、業種別では、鉱工業と製造業、次いで建築業の順になっている。発生源はその国の経済状態に左右される。例えば西ヨーロッパの諸国では、鉱工業が盛んである為、東・中央ヨーロッパ諸国に比べて産業廃棄物やMSW(Municipal Solid Waste 都市廃棄物)の量が多い。
詳細は http://themes.eea.eu.int/all_factsheets_box を参照。

●ドイツ

ドイツでは廃棄物の排出抑制が第一義であり、技術開発もその方向で発展してきた。または雇用の創出や経済の活性化にも貢献している。例えば、廃棄物処理事業に関する総売上高は410億ユーロで、240,000人が従事している。生産・製品統合型の環境保全(PIUS)の考えに基づき、最小エネルギー、最小量投入原料による生産によって、できるだけ廃棄物や環境中への放出を抑制し、環境負荷を減らすための技術開発が進められている。

「都市廃棄物処理のための技術規則(TASi)」が1993年に制定され、2005年以降は最終埋立処分前に、すべての廃棄物は熱処理を経て減容化、無害化されなければならず、未処理の都市廃棄物は埋立処分ができなくなる。
また、2003年からワンウェイ飲料容器にデポジット制度が導入され、飲料容器1.5リットル未満の容器に25¢、1.5リットル以上は50¢が課せられており、排出抑制・リサイクルにますますシフトしていくものと思われる。

一般廃棄物排出量(1996年・1997年)

1996年及び1997年における一般廃棄物の量(単位:1000トン 仮集計結果)

 19961997
家庭廃棄物、公的に収集される事業系廃棄物19,95318,004
公的に収集されない事業系廃棄物(家庭系廃棄物、粗大ごみを除く)5,2385,225
粗大ごみ3,0033,169
道路清掃廃棄物(紙かごからのくずを含む)811770
市場からの廃棄物6581
庭及び公園からの廃棄物(墓地からの廃棄物を含む)3,0693,216
Bio-binに収集されたコンポスト可能な廃棄物2,4132,935
分別収集されたその他の廃棄物(ガラス、紙、プラスチック、電化部品)9,83811,596
合計44,39044,996

(出典:ドイツ連邦統計局)

包装廃棄物の品目別リサイクルの状況

包装廃棄物リサイクル量及びリサイクル率(1993−1999年)
(家庭及び小規模事業所)
上段:リサイクル量(単位:千トン)、下段:リサイクル率

 1993年1995年1997年1999年
ガラス2372.22571.12721.32756.5
66.30%76.40%83.50%82.50%
紙・ダンボール880.41057.41313.91501.4
82.80%61.10%76.30%76.90%
プラスチック280506.4596.3651.2
30.80%52.40%63.60%64.90%
ブリキ板352.6445.3531.7525.8
54.60%66.80%82.80%82.30%
飲料用紙箱55.792.7129.2138.7
27.40%46.70%81.80%61.70%
アルミニウム14.334.953.955.5
20.70%51.00%78.40%78.70%
合計3955.24963.85346.25630.2
58.00%67.40%78.10%78.60%

原典のグラフには、それぞれリサイクル量及びリサイクル率が記載されているが、ここでは、リサイクル量及びリサイクル率を表とし、リサイクル量についてのみグラフとした。



環境再生・資源循環局 廃棄物適正処理推進課

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