報道発表資料

平成19年12月25日
地球環境
この記事を印刷

木材調達のグリーン化に関する普及啓発とアンケート調査結果の概要について

 世界の森林は減少を続けており、地球規模の環境問題となっています。森林減少を抑制するためには、持続可能な森林経営を実現する必要がありますが、その阻害要因の一つとして、当該国の法令等に違反して森林伐採が行われる「違法伐採」が指摘されています。 違法伐採は、二酸化炭素の放出による地球温暖化の促進、生物多様性・森林生態系の損失といった直接の問題のみならず、適切な生産コストが支払われていない木材の流通により木材の市場価格が下がり、第三国における持続可能な森林経営も脅かすなど、地球環境に深刻な影響を及ぼしています。
 2005年のG8グレンイーグルス・サミットで発表した「日本政府の気候変動イニシアティブ」において、我が国は違法伐採対策に取り組むことを表明しましたが、その取組の一つとして、2006年4月1日からグリーン購入法に基づき、政府調達の対象を「森林関係法令上合法的に伐採された木材」または「持続可能な経営を認証された森林から生産された木材」とする措置を開始しました(注)。
 違法伐採対策を推進するためには、このグリーン購入法に基づく調達方針を、法律の対象である国等に留まらず、広く地方公共団体や民間調達にも普及させていくことが重要です。このため今般、環境省では、地方公共団体等、住宅・建築事業者を対象に、木材調達のグリーン化について幅広く普及啓発を行うとともに、現状把握の目的でアンケート調査票に回答して頂きました。 調査結果によれば、木材のグリーン調達の阻害要因として、「合法木材・木材製品」についての情報の不足、団体・企業としての認識の低さが明らかになり、情報提供・広報活動の拡充、グリーン購入に係る経済的負担の軽減などの必要性が指摘されました。

(注)「環境省 グリーン購入法.net」をご参照下さい。http://www.env.go.jp/policy/hozen/green/g-law/index.html

1.普及啓発の実施状況

(1)対象

全国1,868地方公共団体(平成19年12月1日現在、47都道府県、17政令指定都市、789市区、1,015町村)及びそれらの関連公的機関(図書館・公民館等文化施設、学校等教育施設、病院等保健福祉施設、消防・ゴミ処理等事業施設、公営企業・公社等)の調達担当部局

全国住宅・建築事業者 約77万8千
内訳 (社)プレハブ建築協会加盟企業 約200社、(社)日本住宅建設産業協会加盟企業 約650社、(社)全国中小建築工事業団体連合会加盟企業 約7万3千社、(社)日本ツーバイフォー建築協会加盟企業 約550社、(社)日本木造住宅産業協会加盟企業 約330社、(社)全国住宅建築産業協会連合会加盟企業 約1,000社、(社)新都市ハウジング協会加盟企業 約50社、輸入住宅産業協議会加盟企業 約50社、全国建設労働組合総連合加盟組合員 約70万2千人

(2)時期:

平成19年10月〜平成19年12月

(3)方法:

 違法伐採対策や木材のグリーン購入の意義等を調査票の形でまとめた資料を、各都道府県に郵送配布し、熟読理解の上でアンケート調査票についての回答を依頼した。さらに、都道府県関連団体、管内の市町村及び市町村関連団体に調査票の配布を依頼した。
 (社)住宅生産団体連合会加盟の8つの住宅生産団体及び全国建設労働組合総連合に普及啓発と調査協力を要請し、加盟企業等へE-mail 若しくは印刷物で同様の調査票を配布し、熟読理解の上、アンケート調査票への回答を依頼した。(社)全国中小建築工事業団体連合会及び全国建設労働組合総連合加盟の企業等に対しては、同2団体のwebサイトにアンケート調査票を掲示し、会員企業等に協力を求めることとなった。

2.アンケート調査結果の概要

○ グリーン購入のための調達方針は、回答のあった全ての都道府県、政令指定市がグリーン購入のための調達方針を策定しているが、木材に関する調達方針を持っているのは、16.3%。回答のあった市区の5割以上、町村の8割以上、住宅・建築事業者の7割以上が、グリーン購入のための調達方針を策定していない。また、木材に関する調達方針を持っている団体は僅少。

○ グリーン購入に関する住民等の関心は概してあまり高くないと、回答者は認識している。「低い」、「ほとんどない」の回答の合計は、約6割。

 「合法木材」に係るグリーン購入の阻害要因は、「合法木材に関する情報が少ない」、「組織としての認識が低い」が高い割合となった。この他、住宅・建築事業者では、「顧客の意識が低い」、「合法木材は価格が高い」、「グリーン購入の効果がわかりにくい」が高い割合を占め、顧客からの要求が少なく、営業等経営改善に結びつく見込みが少ない、と認識していることが浮き彫りとなった。

○ 「合法木材」に係るグリーン購入の進展への必要な取組は、「情報提供システム、広報活動の拡充」、「対象製品の基準の明確化」、「制度の拡充」が高い割合となった。住宅・建築事業者では、この他、「グリーン購入実施者への優遇措置」、「生産、販売する事業者等への優遇措置」が高い割合となり、グリーン購入に伴う経済的な負担を軽減する対策の必要性が指摘された。

○ アンケート調査票の配布・回答により、公的機関の86.1%、住宅・建築事業者の72.6%が「理解が深まった」と回答。調査票を配布したものの、回答がなかった多くの公的機関、住宅・建築事業者に対しても、違法伐採問題と木材のグリーン購入に理解が深まったことが期待される。

※ なお、具体的なアンケート調査票の集計結果は、環境省ホームページに掲載。
※ 本調査は、別途環境省が実施している、今後のグリーン購入の推進方策検討の基礎資料の収集を目的とする、「地方公共団体のグリーン購入に関するアンケート調査」とは別の調査であり、調査対象、回答数等も異なっている。

添付資料

連絡先
環境省地球環境局(旧)環境保全対策課
直通:03−5521−8245
代表:03−3581−3351
課長代行:深見 正仁(内線6750)
課長補佐:服部 浩治(内線6744)
担当:仲埜 公平(内線6747)

Adobe Readerのダウンロード

PDF形式のファイルをご覧いただくためには、Adobe Readerが必要です。Adobe Reader(無償)をダウンロードしてご利用ください。

ページ先頭へ