報道発表資料

平成19年6月19日
保健対策
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超低周波電磁界に関する環境保健クライテリアについて

 世界保健機関(WHO)では、電磁界が健康と環境へ及ぼす影響を評価するため平成8年(1996年)より国際電磁界プロジェクトを開始し、その検討を進めており、その一環としてこのたび超低周波電磁界に関する環境保健クライテリアが公表されましたので、お知らせします。

1.経緯

 世界保健機関(WHO)では、電磁界が健康と環境へ及ぼす影響を評価するため1996年より国際電磁界プロジェクトを開始し、現在54ヶ国の政府代表、国際機関及び共同研究センターが参画している。本プロジェクトでは、高周波電磁界と、超低周波電磁界に分けて取組を進めており、今般、超低周波電磁界について、健康リスク評価の結果を環境保健クライテリアとして取りまとめた。
 我が国においても、この環境保健クライテリア作成のための専門家会合を、2003年に日本で開催する等の参画をしてきている。

2.内容

 環境保健クライテリアは、「発生源、計測、ばく露」「神経行動反応」「免疫、血液系」「がん」「健康リスク評価」「防護措置」等13章から構成され、その概要は以下のとおり。

(1)
現行のばく露規制値を上回る強い電磁界によって、神経や組織への刺激は引き起こされうるが、一般環境中の電磁界レベルでは、神経系や免疫系等に対する悪影響を示す結果は確立していない。
(2)
がんについては、一部の疫学研究(人を対象にした統計的研究)において、小児白血病のリスクの増加と一般環境としては高い磁界ばく露との間の弱い関連性が報告されている。しかし、動物実験や細胞実験では健康に悪い影響を及ぼす可能性を示唆するような再現性のある実験結果は得られておらず、2001年に行われた国際がん研究機関(IARC)の評価「人にとって発がん性があるかもしれない(2B)」を変更する必要はない。
(3)
今回の評価の結果からは国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)において定めている国際的ガイドラインを尊重すべきであり、予防的方策としてこれを任意のレベルに引き下げることは推奨されない。電力の健康上・社会的・経済的便益を損なわない限り、ばく露を低減するための極めて低費用の予防方策を実施することは妥当であり、是認される。

3.参考

(1)電磁界とは
 電界と磁界が合わさったもので、電流や磁気の方向や強さが変化する(交流)と電界と磁界が互いに影響し合い、電界があると磁界が、また磁界があると電界が、それぞれ発生する。
 これらの合わさった場所が電磁界と呼ばれる。
 家電製品や電力設備、携帯電話等から発生する電磁界が人の健康に何らかの悪影響を与える可能性はないかということに国際的な関心が高まり、国際電磁界プロジェクトが開始された。なお、超低周波電磁界とは、一般的には300Hz以下の周波数の電磁界を指すが、今般の環境保健クライテリアは人との相互作用(刺激作用)を考慮して、100kHzまでを対象としている。
(2)環境省 電磁界に関する調査研究
http://www.env.go.jp/chemi/electric/index.html
(3)超低周波電磁界に関する環境保健クライテリア(英文)
http://www.who.int/peh-emf/publications/elf_ehc/en/index.html

添付資料

連絡先
環境省総合環境政策局環境保健部環境安全課
直通:03-5521-8261
 代表:03-3581-3351
 課長:木村 博承(内6350)
 補佐:神谷 洋一(内6356)
 係長:高岡 志帆(内6352)
 担当:齊藤 弘毅(内6352)

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