報道発表資料

平成18年11月20日
水・土壌
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化学的酸素要求量、窒素含有量及びりん含有量に係る総量削減基本方針の策定について

「化学的酸素要求量、窒素含有量及びりん含有量に係る総量削減基本方針(東京湾、伊勢湾及び瀬戸内海)」が、公害対策会議の議を経て、11月21日(火)付けで環境大臣により策定される予定です。

1.経緯

[1]
 総量削減基本方針は、水質汚濁防止法第4条の2に基づき、人口及び産業が集中し、汚濁が著しい広域的な閉鎖性海域の水質改善を図るため、工場・事業場のみならず、生活排水等も含めた発生源全体からの汚濁負荷量について削減目標量、目標年度等を定め、総合的・計画的な水質保全対策を推進しようとするものであり、「水質総量規制制度」の根幹をなすものです。
[2]
 水質総量規制制度は、昭和54年以来5次にわたり、化学的酸素要求量(COD)を対象に、また、第5次総量規制からは窒素及びりんを新たな対象項目に加え実施されています。対象水域は東京湾、伊勢湾及び瀬戸内海とされ、また、これら水域への流入域である20都府県の関係地域が対象地域となっています。
[3]
 現行の第5次水質総量規制における総量削減基本方針は平成13年に策定され、平成16年度を目標年度として着実にCOD、窒素及びりんの汚濁負荷量の削減が図られてきました。
[4]
 その結果、東京湾、伊勢湾及び大阪湾においては、水質が改善されてきた水域があるものの、COD、窒素及びりんの環境基準達成率の改善が不十分な状態です。また、大規模な貧酸素水塊が発生し、生物が生息しにくい環境となっております。
 他方、大阪湾を除く瀬戸内海においては、窒素及びりんの環境基準を概ね達成しており、CODの環境基準達成率は70%にとどまっているものの、濃度レベルは他の指定水域に比較して低い状況にあります。
[5]
 そうした水域の状況に鑑み、今回の第6次水質総量規制では、東京湾、伊勢湾及び大阪湾においては、水環境改善を目途として、負荷削減等各種対策を推進するため、また、大阪湾を除く瀬戸内海においては、海域のCODが悪化しないこと、窒素及びりんについては現状を維持することを目途として、各種施策を継続するため、公害対策会議の議を経て、環境大臣により新たな総量削減基本方針を策定する予定です。

2.主な内容

[1] 削減の目標
 東京湾、伊勢湾及び瀬戸内海に係る指定地域において公共用水域に排出される水の汚濁負荷量について、COD、窒素含有量及びりん含有量のそれぞれについての削減目標量を、平成21年度を目標年度として、発生源別、都府県別に定めています。
 この削減目標量は、人口及び産業の動向、下水道整備の見通し、汚水処理技術の水準等を勘案し、生活排水、産業排水等の発生源全体について定めたものです。
|生活排水下水処理場、し尿処理場、浄化槽等|
|産業排水工場、事業場等|
|その他畜舎、農地、養殖、山林等|

表 指定水域別・指定項目別の削減目標量
                              (単位:トン/日)
削減目標量
(平成21年度における量)
(参考)
平成16年度における量
東京湾
COD
窒素含有量
りん含有量
193
199
13.9
211
208
15.3
伊勢湾
COD
窒素含有量
りん含有量
167
123
9.6
186
129
10.8
瀬戸内海
(大阪湾)
COD
窒素含有量
りん含有量
537(133)
465(116)
29.5(7.5)
561(144)
476(121)
30.6(8.2)
[2] 汚濁負荷量の削減の方途、その他汚濁負荷量の削減に関し必要な事項
 東京湾、伊勢湾及び大阪湾の水環境改善と、大阪湾を除く瀬戸内海の水質の悪化防止に向けて、関連する諸施策の円滑かつ効果的な推進を図るため、以下のような汚濁負荷量削減に資する基本的事項を掲げています。
[1]
下水道、浄化槽等の生活排水処理施設の整備
[2]
工場・事業場の実状に応じた総量規制基準の適切な運用
[3]
環境保全型農業の推進、家畜排せつ物の適正な管理、合流式下水道の改善等
[4]
情報発信、普及・啓発等
[5]
干潟の保全・再生、底泥除去や覆砂等の底質改善対策の推進

3.今後の予定

[1] 総量削減計画
 東京湾、伊勢湾及び瀬戸内海の関係都府県知事は、この総量削減基本方針に基づき、総量削減計画を策定し、都府県ごとの発生源別の削減目標量及び削減の方途等を定めることとされており、平成19年6月の策定を目途に各都府県において検討が進められることとなります。
[2] 総量規制基準
 総量削減計画に基づき、各都府県において汚濁負荷量を削減するための具体的な措置が講じられていくこととなりますが、特に、工場・事業場に対しては、通常の濃度基準による排水規制に加え、汚濁負荷量(排水濃度×排水量)についての総量規制基準が適用されることとなります。
 この総量規制基準は、本年10月13日の環境省告示(平成18年10月環境省告示第134号、同第135号及び同第136号)により示される範囲内において、業種等の実態に応じて各都府県ごとに定めることとされており、総量削減計画の策定に併せて各都府県知事が設定し、平成19年夏以降、一定の猶予期間を経た上で工場・事業場に適用される予定です。
<連絡先>
環境省水・大気環境局水環境課閉鎖性海域対策室
 担当 : 秋山・宮地
 〒100-8975 東京都千代田区霞が関1−2−2
 TEL : 03−5521−8320
 FAX : 03−3501−2717
 E-mail : mizu-hesasei@env.go.jp
連絡先
環境省水・大気環境局水環境課閉鎖性海域対策室
直通番号:03-5521-8320
 室長:高橋 康夫(6660)
 室長補佐:秋山 和裕(6661)
 担当:宮地 修平(6664)

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