報道発表資料

平成18年10月30日
地球環境
この記事を印刷

第7回日中韓環境教育ワークショップ/シンポジウムの結果について

日中韓三カ国環境大臣会合(TEMM)で合意された優先取組分野の一つである「環境共同体意識の向上」のうち、環境教育ネットワーク(TEEN)を推進するため、10月27(金)から28日(土)にかけて、第7回となる日中韓三カ国の環境教育専門家によるワークショップ及び公開シンポジウムを開催しました。

1.主催

環境省、石川県及び金沢市

2.場所

石川県金沢市「金沢ニューグランドホテル」

3.参加者

ワークショップ:
日本、中国、韓国の政府、環境教育の専門家、NGO等
日本(9名)、中国(12名)、韓国(8名)
シンポジウム:
上記ワークショップ出席者、石川県、金沢市の一般参加者等(約170名)

4.日程及び議題

10月27日(金)

[ワークショップ]
○テーマ別討議
テーマ1
若者達が参画する環境教育の事例
テーマ2
環境教育を軸とした町づくり、地域づくり

10月28日(土)

[現地視察] 

いしかわ自然学校まつり(於:夕日寺健民自然園)

[公開シンポジウム]
 「日中韓3カ国の沿岸地域における環境教育」
○開会挨拶
環境大臣政務官 北川 知克
石川県副知事 山岸 勇

金沢市長

山出 保
○基調講演

金沢大学大学院自然科学研究科教授   早川 和一
「ナホトカ号重油流出事故から学んだこと」

○事例発表 日中韓の沿岸都市における「海」に関わる環境教育事例
中国: 大連環保宣伝教育センター副主任 Jiang Hui
韓国: 大邱大学科学教育学部教授 Sung Gyu Yun
日本:

クリーン・ビーチいしかわ実行委員会アドバイザー、金沢星稜大学経済学部教授

池田 幸應
○質疑応答

5.結果

(1)ワークショップ

ワークショップでは2つのテーマについて各国より発表があり、質疑応答が行われた。

[1] 若者達が参画する環境教育の事例
  • 中国から清華大学の環境保全活動の取組が紹介された。大学自身がGreen University を目指し、学生自身もStudent Green Association を創って、"Actions speak louder than words."をモットーにリサイクルや、キャンパス内のゴミが環境に悪影響を及ぼしている写真を張り出すなどの活動の紹介があった。
  • 韓国からは2つの事例発表があった。環境教育の手段としてローカルラジオ放送を取り入れたGwanakの取組が紹介され、ラジオプログラムを作成する過程について詳細な説明があった。また、韓国環境教育センターでボランティア活動をしている大学生から、環境キャンプに参画した体験談の発表があった。そこでは"American Friends Service Committee"が主催して日本、中国、韓国、ロシアの学生を集めて行ったサマーキャンプの環境教育プログラムの実施事例や、ドイツの製薬会社が韓国国内で行った"Bayer Young Environmental Envoy"(大学生の環境エッセーコンテストを行い、選ばれた10人がドイツで特別な環境教育を受けることができるもの)の事例などについて紹介があった。
  • 日本からはNGOであるA SEED JAPAN の活動が紹介された。民間のイベント開催時にゴミの削減、リサイクルを請け負ったり、金融機関に環境配慮を呼びかける取組などについて説明があった。
[2] 環境教育を軸とした町づくり、地域づくり
  • 中国からは北京市内にあるCommunityの環境保全活動について紹介があった。住民自身が先頭に立って木や花を植える活動を行っている。
  • 韓国からは2つの事例発表があり、最初に韓国国内におけるナショナルトラストの動向について紹介があった。代表例としてUmyeonsan Trust の取組が取り上げられ、自然や動物達を守るため、ガソリンスタンド建設予定地を18,000人の人達が共同で買い上げたことなどが話された。2つ目として廃校寸前だった地方の分校が、キャンプや蜂蜜づくりなどの自然体験学習を導入することによって、子供を呼び戻し、普通の小学校によみがえった事例について発表された。
  • 日本からは兵庫県立コウノトリの郷公園において行われているコウノトリの野生化の取組が紹介された。豊岡市の但馬地区において絶滅しかけたコウノトリを捕獲し、繁殖させ、再び自然に帰す取組の中で生息地の保全のため、地域が一体となって協力している。農薬を使わない稲作などでお米の評判があがるなど、農業などにも良い影響を与えている。
(2)シンポジウム

シンポジウムにはワークショップの出席者、専門家及び石川県の住民、高校生など約170名が参加した。

  • はじめに金沢大学大学院の早川和一教授による基調講演があり、日本海におけるナホトカ号の重油流出被害について説明があった。ボランティアが早く駆けつけた三国の沿岸地区は、人手が少なかった鹿磯の沿岸地区よりも早く悪影響が沈静化したことが明らかになった。日本海は大陸や海溝に挟まれて閉鎖的な海域であるためタンカー事故や化学物質などに極めて弱いため、周辺地域の国々の人達が相互理解をして国際協力を行っていくことが大切であると述べられた。
  • 中国からは大連市における環境保護活動について事例発表があった。市内にグリーンスクール(65)、グリーンホテル(57)、グリーン病院(11)など各界の取組が生まれている説明があった。また、大連市の環境ボランティアは増え続けており、海底のゴミを引き上げる活動や日本、中国、韓国、ロシア四カ国の海岸線調査活動への参加などについて紹介された。
  • 韓国からは国内における海洋環境教育レビューについて事例発表があった。海洋環境教育の始まりや現状などについて説明があり、韓国海洋研究院が行っている海洋環境の指導者向けトレーニングプログラムについて紹介がされた。
  • 日本からは「グリーン・ビーチいしかわ」の取組が紹介された。"学生クリーン・ビーチいしかわ大作戦"として、海をみつめる、海の文化にふれる、海岸を歩いてみよう、などをテーマに活動を展開している。また、"子どもゆめ基金助成活動"として県内の小学生を大学生が指導して、2泊3日で川から海までの体験活動を行ったことや、肢体不自由児を大学生が手助けして海へ一緒に行き、その子ども達に海を感じさせる取組などが行われている。
連絡先
環境省地球環境局(旧)環境保全対策課環境協力室
室長:米谷 仁(6760)
 補佐:小川眞佐子(6761)
 担当:中川 浩史(6764)

ページ先頭へ