報道発表資料

平成18年3月22日
自然環境
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カルタヘナ議定書第3回締約国会議の結果について

カルタヘナ議定書第3回締約国会議が3月13日(月)〜17日(金)の日程で、クリチバ(ブラジル)にて開催されました。遺伝子組換え生物等の輸出の際の取扱い、輸送、包装及び表示の詳細な要件、リスク評価及びリスク管理、議定書の有効性の評価等に関し決議が採択されました。

1.これまでの経緯

 「生物の多様性に関する条約のバイオセーフティに関するカルタヘナ議定書」(以下「議定書」という。)は、遺伝子組換え生物の使用による生物多様性への悪影響を防止することを目的として、2000年1月に採択され、議定書発効に必要な50か国が締結した日から90日後の2003年9月11日に発効。
 我が国は、これに対応する国内法として「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律」(以下「カルタヘナ法」という。)及び関連する政省令等の整備を進め、2003年11月21日に議定書を締結。議定書の規定により締結の90日後の2004年2月19日から議定書が我が国について発効(カルタヘナ法も同日施行)。
 2006年3月7日現在、131か国及びECが議定書を締結しており、我が国は73番目の締約国。
 第1回締約国会議は、2004年にクアラルンプール(マレーシア)で、第2回締約国会議は2005年にモントリオール(カナダ)で開催。

2.議定書第3回締約国会議の概要

(1)開催地・会議期間:

 クリチバ(ブラジル)
 2006年3月13日(月)〜17日(金)(生物多様性条約第8回締約国会議に先立ち開催)

(2)締約国会議の主な結果

 バイオセーフティに関する情報交換センター(Biosafety Clearing-House:BCH)の活動内容について
 第4回締約国会議での再検討に向けて、BCHに関する作業計画の実施状況について検討した。それを踏まえ、締約国等は関連情報を可能な限り早急に提供すること、時宜を得た情報提供に障害が生じた政府はそのような経験を事務局に伝えること、事務局長はBCHの現状に対する改善状況を評価して第4回締約国会議における検討に提出すること等が決議された。
 LMO(Living Modified Organism:遺伝子組換え生物)の取扱い、輸送、包装及び表示の詳細な要件について
 食料、飼料及び加工用のLMOの輸出に際して添付する文書の内容については、議定書において発効の日から2年以内にその詳細な要件を定めることとされているが、昨年開催された第2回締約国会議では合意が得られず、今回の会議において継続して審議が行われた。その結果、[1]分別流通等によりLMOであることが認識されている積荷についてはLMOを含むこと(contain)、[2]分別流通等が行われておらずLMOであることが確実には認識できない積荷についてはLMOを含む可能性があること(may contain)を表示し、併せて、LMOの一般名称、学名等を記述することが決議された。
 拡散防止措置の下での利用を目的とするLMO及び環境への直接導入を目的とするLMOの輸出に際して添付する文書についてさらに検討するため、商業インボイス、独立した文書、その他の既存の文書システムを使用した経験に関する情報を事務局に提出すること等が決議された。
 また、取扱い、輸送、包装及び表示に関する新たな基準について、第4回締約国会議において検討するために、各締約国等は、他の国際条約等における既存の規程や基準の妥当性及び修正すべき点に関する見解と情報を提出すること等が決議された。
 リスク評価及びリスク管理
 昨年11月に開催されたリスク評価に関するアドホック技術専門家会合からの報告及び国別中間報告書におけるリスク評価、リスク管理に関する記述を踏まえ、第4回締約国会議においてリスク評価及びリスク管理に関する追加的な指針の必要性及びそのような指針の策定方法を検討することが決議された。また、主に途上国における能力開発のため、議定書事務局に対し、関連する他の国際機関等とリスク評価及びリスク管理に関するネットワークの促進やBCHを通じた情報の交換を進めていくことを要請するとともに、締約国等に対し、種々の政府機関や専門家の間で、協力と連携を促進することが要請された。
 議定書の実施のための補助機関について
 リスク評価及びリスク管理を含む議定書の実施において生じる科学・技術的課題に関して、締約国会議に助言を行う常設、あるいはアドホックの補助機関の設立等について、第4回締約国会議において検討することが決議された。
 議定書の実施に関する中間的な国別報告書について
 第1回締約国会議において、各締約国の履行状況等に関する報告を4年毎に行い、中間的な報告を議定書発効の2年後に行うこととされた。これを受け、昨年9月に提出された中間報告書の内容について事務局が解析を行い、それを踏まえ、中間報告書の様式を基にした国別報告書の様式が採択された。また、第4回締約国会議の12か月前までに各締約国は国別報告書を提出することが決議された。
 議定書の有効性の評価に関する作業手順等について
 議定書の規定に基づき、締約国会議は、最初の議定書の有効性の評価を議定書の効力発生の5年後(2008年9月)に行うこととされており、第3回締約国会議より評価の作業が開始された。今回の会議では、議定書の有効性の評価を行う際に考慮すべき事項、評価を実施するための最も適切な形態について議論が行われ、次回の第4回締約国会議においてレビューを行うため、各締約国が議定書の有効性の評価に関する見解を事務局に提出すること、それを事務局で集約すること等が決議された。
 通過国の権利及び義務の明確化
 締約国等は、第5回締約国会議の6か月前までに、通過国である締約国の権利及び義務に関する見解及び経験に関する情報を提出することが決議された。

3.その他

 締約国会議は、これまで毎年開催さてきたが、早期に対応が必要な措置についてはほぼ満たされたことから、今後は2年毎に開催されることとされ、第4回締約国会議は生物多様性条約第9回締約国会議に併せて開催されることが決まった(2008年)。

連絡先
環境省自然環境局野生生物課
課長:名執 芳博(6460)
 課長補佐:安田 直人(6496)

関連情報

過去の報道発表資料

平成18年3月10日
カルタヘナ議定書第3回締約国会議の開催について
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