報道発表資料

平成10年12月4日 この記事を印刷

 「水環境中の内分泌攪乱化学物質(いわゆる環境ホルモン)の実態概況調査(夏季)結果(速報)」について

環境庁では「環境ホルモン緊急全国一斉調査」の一環として、公共用水域及び地下水中の内分泌攪乱作用を有すると疑われる化学物質の存在状況の概況を把握するために、全国130地点において水質調査を実施したが、今般その結果を速報として中間的に取りまとめた。

1 調査内容
  (1)主旨
    今回の調査は、「環境ホルモン緊急全国一斉調査」(別紙参照)の一環として水質調査を実施したもので、公共用水域及び地下水中の内分泌攪乱作用を有すると疑われる化学物質の存在状況の概況を把握するために、内分泌攪乱作用の疑われる67項目のうち、農薬以外の22項目について、8月から9月にかけて全国130地点で水質調査を行ったものである。
    今般、その概況調査(夏季)の結果を速報として中間的に取りまとめた。

  (2)調査箇所
    調査は、河川:下流部の環境基準点(100地点)、湖沼:指定湖沼等の環境基準点(5地点)、地下水:農業地域、市街地、工業地域(8地点)、海域:閉鎖性水域の環境基準点(17地点)の合計130地点において水質調査を実施した。 2 調査結果の概要(詳細は別添「水環境中の内分泌攪乱化学物質(いわゆる環境ホルモン)実態概況調査(夏季)結果速報」のとおり)
    今回の調査では22項目の内、11項目が検出(表)され、検出割合(全地点数に占める検出地点の割合)の高かった主な物質は、ノニルフェノール(76%),ビスフェノールA(68%),4-t-オクチルフェノール(62%),フタル酸ジ-2-エチルヘキシル(55%)であった。
    なお、今回人畜由来の女性ホルモン(17-β-エストラジオール)についても調査した結果、61%から検出された。

 (表)

No 項目名 検出割合 用 途
1




2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
アルキルフェノール類
     ノニルフェノール
     4-t-オクチルフェノール
     4-t-ブチルフェノール
     4-n-ヘプチルフェノール
ビスフェノールA
フタル酸ジ-2-エチルヘキシル
2、4-ジクロロフェノール
ベンゾフェノン
フタル酸ジ-n-ブチル
スチレンの3量体
フタル酸ジエチル
アジピン酸ジ-2-エチルヘキシル
4-ニトロトルエン
トリブチルスズ

99/130
81/130
45/130
5/130
88/130
71/130
15/130
12/130
9/130
7/130
5/130
3/130
2/130
1/130

界面活性剤の原料、分解生成物



樹脂の原料
プラスチックの可塑剤
染料中間体
医療品合成原料、保香剤
プラスチックの可塑剤
スチレン樹脂の未反応物
プラスチックの可塑剤
プラスチックの可塑剤
2,4-ジニトロトルエンなどの中間体
船底塗料、漁網の防腐剤
17-β-エストラジオール 79/130 人畜由来の女性ホルモン

3 今後の予定

(1)秋期調査について
   今回実施した調査は、水環境中の内分泌攪乱作用を有すると疑われる化学物質の実態を全国的に調査しようとする初めてのもので、8月から9月にかけて水質調査を実施したものである。
   秋季調査(11月9日発表)においては、引き続き水質調査を実施するとともに、底質、水生生物についても調査することとしている。

(2)科学的知見の集積
   今回、調査分析を行った物質は、内分泌攪乱作用を有すると疑われる物質であるが、攪乱作用の強弱やメカニズムについてはいまだ十分には明らかにされていない状況にあるため、今回の測定値については、内分泌攪乱作用についての評価を行える状況にはない。
   今後、環境庁では野生生物の病理的調査等を行い、人及び野生生物への環境リスクの評価確立へ向け、科学的知見の集積に努めていく。

添付資料

連絡先
環境庁水質保全局水質管理課
課   長 :一方井誠治(内線6630)
 補   佐 :藤塚 哲朗(内線6632)
 調整係長 :伊藤一十三(内線6639)

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