報道発表資料

平成17年11月8日
廃棄物
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産業廃棄物の不法投棄等の状況(平成16年度)について

 平成16年度において(1)新たに発覚した産業廃棄物の不法投棄事案、及び(2)残存している産業廃棄物の不法投棄及び不適正処理(以下「不法投棄等」という。)事案について調査し、その結果を取りまとめたので公表する。結果の概要は次のとおり。

(1)

 平成16年度に発覚した産業廃棄物の不法投棄事案は、673件(平成15年度894件)、41.1万トン(同74.5万トン)と、件数及び投棄量ともに前年度より減少した。
 ただし、このうち20.4万トン(49.7%)は、平成15年度以前から行われていたと考えられる静岡県沼津市における事案であり、同事案を除くと20.7万トンとなる。
 不法投棄された産業廃棄物の種類をみると、建設系廃棄物が479件(35.4万トン)で、投棄量全体の86.2%となっている。

(2)

 平成16年度末の時点で残存している産業廃棄物の不法投棄等事案の残存件数は、2,560件、残存量は1,579.5万トンであった。
 残存している不法投棄等事案の産業廃棄物の種類をみると、建設系廃棄物が1,773件(1,008.3万トン)で、投棄量全体の63.8%を占めている。

1 平成16年度に発覚した産業廃棄物の不法投棄

 この調査は、以下のア及びイの両方に該当する事案で、平成16年度(平成16年4月1日〜平成17年3月31日の間)に発覚したものを対象としている。ただし、硫酸ピッチ事案については別途とりまとめていることから、本調査の対象から除外している。

廃棄物処理法に規定する産業廃棄物であって、同法第16条に違反して不法投棄されたもの。
1件当たりの投棄量が、10トン以上のもの。ただし、特別管理産業廃棄物を含む事案については、10トン未満のものも含めてすべて対象とした。

1−1 不法投棄の件数及び投棄量

(1)
平成16年度に新たに発覚した不法投棄の件数は673件で、前年度に引き続き減少した。
(2)
不法投棄量は41.1万トン。ただし、このうち20.4万トン(49.7%)は、平成15年度以前から不法投棄が行われていたと考えられている静岡県沼津市における事案によるものであり、同事案を除くと20.7万トンとなる。
(「1. 不法投棄件数及び投棄量」、「(参考1)不法投棄件数・投棄量(都道府県・保健所設置市別、平成16年度)」及び「(参考2)不法投棄件数・投棄量の推移(都道府県別、平成8〜16年度)」参照)

1−2 大規模な事案の状況

(1)
投棄量5,000トン以上の大規模事案は7件で、件数ベースで全体の1.0%となっている。
(2)
この大規模事案7件の投棄量の合計は30.5万トンで、全体の投棄量(41.1万トン)の74.4%を占める。
(「2. 規模別不法投棄件数」、「3. 規模別不法投棄量」及び「(参考3)平成16年度大規模事案の概要」参照)

1−3 実行者別の状況

(1)
不法投棄の実行者で多いのは、件数で見ると、排出事業者によるもの290件(43.1%)、実行者不明262件(38.9%)が多くなっている。
(2)
投棄量で見ると、許可処理業者によるもの24.5万トン(59.6%)、無許可業者8.7万トン(21.2%)、実行者不明4.1万トン(10.1%)、排出事業者3.2万トン(7.9%)が多くなっている。なお、沼津市事案(許可処理業者による)を除く20.7万トンでは、無許可業者8.7万トン(41.9%)、実行者不明4.1万トン(20.0%)、許可処理業者4.1万トン(19.8%)、排出事業者3.2万トン(15.6%)が多くなっている。
(「4-1. 不法投棄実行者の内訳」及び「4-2. 不法投棄実行者の内訳(平成16年度沼津市事案及び平成15年度岐阜事案を除く)」参照)

1−4 不法投棄廃棄物の種類

(1)
不法投棄された廃棄物の種類は、件数で見ると、建設系廃棄物が479件(建設系汚泥20件、建設系廃プラスチック類28件、建設系木くず119件、がれき207件、建設混合廃棄物105件)と多く、全体(673件)の71.2%(平成15年度は69.5%)となっている。
(2)
不法投棄量で見ると、建設系廃棄物が35.4万トン(建設系汚泥1.0万トン、建設系廃プラスチック類23.0万トン、建設系木くず3.5万トン、がれき4.3万トン、建設混合廃棄物3.6万トン)と多く、全体の86.2%(同94.1%)となっている。
(「5-1. 不法投棄廃棄物の種類」及び「5-2. 不法投棄廃棄物の種類」参照)

1−5 生活環境保全上の支障除去等の状況

 平成16年度に新たに確認された不法投棄事案のうち、当該年度(平成16年度)中に支障除去等に着手されたものは、全不法投棄件数673件のうち387件(57.5%)であった。
(「6. 支障除去等の状況」、「7-1. 支障の除去未着手の産業廃棄物の種類」及び「7-2. 支障の除去未着手の産業廃棄物の種類」参照」)

2 平成16年度末の時点で残存している産業廃棄物の不法投棄及び不適正処理(以下「不法投棄等」という。)事案

 この調査は、以下のア及びイの両方に該当する事案で、平成16年度末(平成17年3月31日)時点で残存しているものを対象としている(硫酸ピッチ事案を除く)。

廃棄物処理法に規定する産業廃棄物であって、同法第12条第1項に規定する産業廃棄物処理基準若しくは第12条の2第1項に規定する特別管理産業廃棄物処理基準に適合しない処分(不適正処理)が行われたもの又は同法第16条に違反して投棄(不法投棄)されたもの。
1件当たりの残存量が、平成17年3月31日(平成16年度末)時点で10トン以上のもの。ただし、特別管理産業廃棄物を含む事案については10トン未満を含めてすべて対象とする。

2−1 平成16年度末における不法投棄等事案の残存件数及び残存量

 残存件数は2,560件(前年度2,320件)、残存量の合計は1,579.5万トン(同1.267.0万トン)で、件数及び残存量ともに増加している。
(「8. 規模別の残存件数と残存量(平成16年度末時点)」、「(参考4)不法投棄等の残存件数及び残存量(都道府県・保健所設置市別、平成16年度)」及び「(参考5)不法投棄等の残存件数及び残存量(市町村別、平成8〜16年度)」参照)

2−2 大規模な事案の状況

 5,000トン以上の残存事案は334件(全体の13.0%)、残存量は1,448.9万トン(同 91.7%)となっている。
(「8. 規模別の残存件数と残存量(平成16年度末時点)」参照)

2−3 実行者別の状況

 残存事案の実行者を件数ベースで見ると、排出事業者949件(37.1%)、実行者不明 654件(25.5%)、無許可業者578件(22.6%)が多くなっている。
 残存量で見ると、許可業者が828.2万トン(52.4%)、無許可業者が393.9万トン(24.9%)、排出事業者が173.2万トン(11.0%)が多くなっている。
(「9. 不法投棄等の実行者(平成16年度末時点)」参照」)

2−4 不法投棄等廃棄物の種類

 不法投棄等事案の廃棄物の種類を見ると、建設系廃棄物が残存件数で1,773件と全体の69.3%を占め、また、残存量では1,008.3万トンと全体の63.8%を占める。
(「10-1. 不法投棄等された廃棄物の種類別残存件数と残存量(平成16年度末時点)」及び「10-2. 不法投棄等された廃棄物の種類別残存件数と残存量(平成16年度末時点)」参照)

2−5 発覚時期別の状況

 残存事案の発覚時期を件数ベースで見ると、平成16年度に発覚したもの538件(21.0%)、平成15年度に発覚したもの446件(17.4%)、平成13年度に発覚したもの390件(15.2%)が多くなっている。
 また、同じく発覚時期を残存量ベースで見ると、平成10年度に発覚したもの325.0万トン(20.6%)、平成11年度に発覚したもの286.8万トン(18.2%)、平成9年度に発覚したもの126.5万トン(8.0%)が多くなっている。
(「11-1. 不法投棄等事案の発覚時期別残存件数と残存量(平成16年度末時点)」及び「11-2. 不法投棄等事案の発覚時期別残存件数と残存量(平成16年度末時点)」参照)

2−6 生活環境保全上の支障除去等の状況

 生活環境保全上の支障の除去等を行うため、原因者等に対して措置命令が発出されたものは84件(710.2万トン)あり、このうち13件(352.2万トン)については行政代執行が着手されるなど、対策が進められている。
(「12. 措置命令の発出状況(平成16年度末時点)」参照」)

(注)
不法投棄等事案については、その一義的な責任が投棄者及び不適正な委託をした排出事業者等にあることから、生活環境保全上の支障の除去については、これらの原因者等により行われることが基本であるが、原因者等が不明又は資力がないなどの理由により、行政代執行が行われる場合がある。

3 環境省の取組み

 不法投棄対策として、種々の施策が講じられてきており、新規発覚の件数及び投棄量は減少傾向にあるが、依然として不法投棄の撲滅には至っていない。また、残存件数及び残存量は増加している状況にある。
 環境省においては、不法投棄を防止するため、廃棄物処理法の改正による不法投棄の罰則強化、マニフェスト制度の強化、排出事業者の責任強化、不法投棄目的罰の創設等を行ってきているが、今後、10月1日に設置された地方環境事務所の活用を図り、不法投棄対策を強化していくこととしている。
 また、不法投棄等事案による生活環境保全上の支障の除去を促進するため、産業廃棄物適正処理推進センターの基金による都道府県等の代執行経費の支援を行っていくこととしている。

添付資料

連絡先
環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課適正処理・不法投棄対策室
室長: 坂川 勉(内線 6881)
 室長補佐: 矢口 和博(内線 6883)
 専門官: 加藤 博己(内線 6883)

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