報道発表資料

平成17年5月17日
地球環境
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自主参加型国内排出量取引制度の参加者の決定について (「温室効果ガスの自主削減目標設定に係る設備補助事業」の対象事業者の採択結果)

環境省は、今年度から開始する自主参加型国内排出量取引制度の参加者34社を決定しました別添1参照)。本年2月下旬〜4月上旬の公募に応募いただいた事業者について、費用効率性の観点から審査を行い、決定したものです。
 これらの事業者は、一定量の排出削減を約束して、この制度に自主的に参加し、積極的に排出削減に取り組むものであり、その取組は他のモデルともなるものです。参加者が約束した削減量は、参加者の基準年度排出量(2002〜2004年度の平均排出量)比で21%に上ります。
 参加者には排出削減対策のための設備導入に対する補助が交付され、2005年度においては設備整備を行います。2006年度においては、整備した設備を活用しつつ排出削減に取り組み、2006年度終了後、同年度の排出量を算定し、第三者の検証を受けます。排出枠は2006年4月に交付され、その後取引可能ですが、参加者は2006年度終了後、2006年度の実排出量に応じた量の排出枠を登録簿上で償却しなければなりません。必要量の排出枠を償却できない場合は、補助金を返還しなければならない可能性があります。

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1. 自主参加型国内排出量取引制度とは

(1) 自主参加型国内排出量取引制度とは(別添2参照
  自主参加型国内排出量取引制度は、温室効果ガスの費用効率的かつ確実な削減と、国内排出量取引制度に関する知見・経験の蓄積を目的として、2005年度から開始するものです。
  これは、温室効果ガスの排出削減に自主的・積極的に取り組もうとする事業者に対し、一定量の排出削減約束と引換えに、省エネルギー・石油代替エネルギーによるCO2排出抑制設備の整備に対する補助金を交付することにより支援するとともに、排出削減約束達成のために排出枠の取引という柔軟性措置の活用も可能とする、という制度です。

(2) 制度への参加方法
  自主参加型国内排出量取引制度への参加には、以下の2通りの方法があります。
    [1] 目標保有参加者
     
一定量の排出削減を約束する代わりに、省エネ設備等の整備に対する補助金と排出枠の交付を受ける参加者
    [2] 取引参加者
     
排出枠等の取引を行うことを目的として、登録簿に口座を設け、取引を行う参加者。
取引参加者に対しては、補助金及び排出枠の交付はなされません。
  [1]の目標保有参加者に対するCO2排出抑制設備の整備への補助金として、「温室効果ガスの自主削減目標設定に係る設備補助事業」が用意されています。この設備補助事業において採択された事業者が、目標保有参加者として制度に参加します。  
  2月21日〜4月11日にかけて「温室効果ガスの自主削減目標設定に係る設備補助事業」の公募を行い、費用効率性の観点から審査を行った上で、今回、その採択事業者=目標保有参加者を決定したものです。
 
 
※なお、上記[2]の取引参加者の募集については、別途、2005年度後半に行う予定です。
 
※制度の詳細については、自主参加型国内排出量取引制度のホームページ(http://www.et.chikyukankyo.com/)及び「自主参加型国内排出量取引制度の実施ルール」(http://www.et.chikyukankyo.com/download/)を御参照ください。

2. 温室効果ガスの自主削減目標設定に係る設備補助事業の概要

(1) 補助対象となる事業
  国内における、省エネルギー・石油代替エネルギーによるCO2排出抑制設備の整備
(2) 対象事業者(補助事業者)
  民間企業
  その他環境省が適当と認める者(国及び地方公共団体は対象としません。)
(3) 補助額
  事業に必要な経費の1/3

3. 採択結果について(別添1参照

(1) 採択事業者数(目標保有参加者数)
  34社 (※複数事業者が共同で取り組む場合もあるため、正確には34グループ)
(2) 補助金総額
  25億9634万円
(3) 34社の2006年度排出削減予測量の合計
  各事業者には、応募に当たり、制度の対象とする工場・事業場について、基準年度排出量(2002年度〜2004年度の平均排出量)から2006年度にどれだけ削減できるか(2006年度排出削減予測量)を、あらかじめ登録いただきました。(2006年度排出削減予測量の数値は以後変更できません。各事業者には、2006年4月に、「基準年度排出量 − 2006年度排出削減予測量」の分の排出枠が交付されます。)
  2006年度排出削減予測量は、別添1のとおりです。
34社の削減量の合計は276,380tCO2に上り、2006年度単年度でも大幅な削減が約束されました。
   
※これは、対象工場・事業場の基準年度排出量((6)参照)の21%にあたります。
(4) 導入設備の法定耐用年数分の排出削減予測量
  事業者には、応募に当たり、導入設備の法定耐用年数分の排出削減予測量(= 2006年度排出削減予測量×導入設備の法定耐用年数)についてもあらかじめ登録いただきました。これは、2006年度排出削減予測量が法定耐用年数分続くと仮定した場合の数値です(設備の性能低下の影響等は捨象しています。)。
  採択に当たっては、この法定耐用年数分の排出削減予測量をもとに、「補助の費用効率性」を判断した上で、費用効率の良いものを採択しています。このため、各事業者には、採択されるためになるべく多くの削減量を登録しようというインセンティブが働いたものと考えられます。
※ここでいう「補助の費用効率性」とは、「補助金額/法定耐用年数分排出削減予測量」 を指しています。tCO2削減当たりの補助金額を表す数値であり、これが小さいほど費用効率が良いこととなります。
  法定耐用年数分の排出削減予測量は、別添1のとおりです。
34社の合計は3,750,311tCO2という非常に大きな削減量となりました。
(5) 補助の費用効率性(=tCO2削減当たりの補助金額)
[1] 補助金総額/法定耐用年数排出削減予測量合計 (※補助金全体としての費用効率性)
  2,596,340千円/3,750,311tCO2=692円
補助金全体として見ると、tCO2削減当たり692円という非常に低いコストとなっています。
[2] 事業者ごとの「補助の費用効率性」の数値の単純平均
  2,967円
各事業者の「補助の費用効率性」の数値の単純平均で見ても、平均2,967円と費用効率の良い数値となっています。
 
(注)上記[1][2]の数値については、以下の事項を考慮する必要があります。
  2006年度の排出削減予測量として、補助対象設備以外の効果による削減(全額自費での設備導入等)が含まれている事業者もあります。
  2006年度の排出削減予測量の合計276,380tCO2のうち、補助対象設備による削減予測量は136,325tCO2です。
  補助対象設備による削減効果のみに着目した場合、(5)[1][2]の数値はそれぞれ以下のとおりとなります。
[1]1,298円
[2]3,549円
  なお、補助対象設備による削減予測量136,325tCO2は、対象工場・事業場の基準年度排出量の10%となります。
(6) 対象となる工場・事業場の基準年度排出量について
  本制度は、全社単位ではなく、対象となる工場・事業場を特定し、対象工場・事業場のみからの排出量を算定・検証するルールとしています。
  対象となる34工場・事業場からの基準年度排出量については、今後、検証機関による検証を経る必要があり、現段階では確定していません。
  参考までに、現段階で暫定的に申告されている基準年度排出量の34工場・事業場の合計は、年間1,311,241tCO2です。
(注) 前記(3)〜(5)の数値については、以下の事項についても考慮する必要があります。
1) 設備導入の効果が2006年度通年で発揮されない場合もあること。
  事業者によっては、補助対象設備の整備が2006年度にずれ込む可能性があり、したがって、2006年度の一部の期間について補助対象設備による削減効果が発揮されない可能性がある場合もありました。そうした場合には、2006年度の排出削減予測量は、設備が稼働しない可能性の高い期間を除いて算定がされている場合があります。
2) 「補助の費用効率性」と「削減コスト」の関係
  ここでいう「補助の費用効率性」は、tCO2削減当たりどれだけの補助金が支払われるかを評価するための指標です。
  実際のtCO2当たりの削減コストを考える上では、設備投資の2/3は事業者が負担していること、設備投資額だけでなく省エネ等による燃料コストの減少やメンテナンス費用の変動等についても考慮する必要があります。

4. 今後のスケジュール

 目標保有参加者に関する今後のスケジュールは以下のとおりです。

原則として2005年度中に補助対象設備の整備を行います。
2005年10月までに、基準度排出量(2002年度〜2004年度の排出量)について、環境省の委託する検証機関による検証を受けます。
2006年度においては、補助対象設備を活用しつつ、排出削減に取り組みます。
2006年度終了後、2006年度の排出量を算定するとともに、検証機関による検証を受けます。
2006年4月に排出枠が交付され、以後、取引可能となります。排出枠の交付量は、「基準年度排出量 − 2006年度排出削減予測量」です。
2006年度終了後、検証を受けた2006年度排出量に応じた排出枠(CDMのクレジットも利用可)を登録簿上で償却する必要があります。必要な量の排出枠を償却できない場合には、不足量に応じて補助金を返還いただく可能性があります。

添付資料

連絡先
環境省地球環境局地球温暖化対策課
課長:清水 康弘(6770)
 補佐:小笠原 靖(6796)
 担当:二宮 康司(6781)
     岡田 慶昭(6781)

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