本文へジャンプ
ここから本文
環境省報道発表資料

報道発表資料

この記事を印刷する

平成16年8月31日

希少猛禽類調査(イヌワシ・クマタカ)の結果について

 平成9年度から、環境省、経済産業省、国土交通省が実施(林野庁協力)した希少猛禽類調査(イヌワシ・クマタカ)の取りまとめが終了しましたので、結果の概要をお知らせします。
  1. 調査の概要

     イヌワシ及びクマタカについて、分布及び生態等の知見の集積を図ることを目的として、平成9年度以降、[1]既存資料調査、[2]分布に関する現地調査、[3]生態に関する現地調査、[4]生息環境調査(植生調査)、[5]イヌワシ・クマタカの生息状況に詳しい有識者等へのアンケート調査を実施した。
     本調査により、調査実施以前には不足していたイヌワシ・クマタカに関する生息分布、個体数、生態等に関する新たな知見の収集が図られた。

     
  2. 結果概要

    (1)生息分布について
     既存資料調査、現地調査及びアンケート調査により、イヌワシでは全国で635メッシュ(10km×10km)、クマタカでは全国で1,402メッシュ(10km×10km)において生息が確認された(別紙1・2参照)。生息が確認されていないメッシュには、まだ調査が行われていないメッシュが含まれているため、今後の調査の進展によって、新たな生息が確認される可能性がある。
     なお、イヌワシ生息分布図は、これまでにも作成されているが、実際に生息が確認された地点だけでなく、アンケート調査等により生息が推定される地点の外周を線で囲んだものであった。今回の生息分布図は、実際に生息が確認された地点または生息の可能性が高い地点を10kmメッシュにプロットしたものであり、より正確で詳細な情報となっている。

    (2)個体数について
     イヌワシでは、既存資料調査、現地調査及びアンケート調査より、最低でも約200ペアが確認されたことから、全国での最小推定個体数は、200ペア×2羽=約400羽となっている。
     全国でのイヌワシの推定個体数は、以下の式で求められる。
     (推定個体数)=(ペアとなっている個体の数)÷(1−(単独個体の割合))
     アンケート調査からさらに約60ペアの生息が推定されており、海外の文献よりペアを形成していない単独個体(幼鳥や若鳥を含む。)の個体数を全個体数の20%と仮定すると、全国での推定個体数は、(200ペア+60ペア)×2羽÷(1−0.2)=約650羽と推測される。
     クマタカでは、既存資料調査、現地調査及びアンケート調査より、最低でも約900ペアが確認されたことから、全国での最小推定個体数は、900ペア×2羽=約1,800羽となっている。
     全国でのクマタカの個体数の推定については、クマタカはイヌワシと比べて分布域が広く、精度の高い推定を行い得る基礎的な分布データが十分に集積されているとはいえないため、今回は行っていない。
     今回の個体数の推定値が、これまでの推定値(イヌワシでは400〜500羽、クマタカでは900〜1000羽)より大きくなっているが、これは、以前より調査が進展し、今まで調査が実施されていなかった地域で新たな生息が確認されたためであり、両種の個体数が増加しているということではない。
     イヌワシ・クマタカの繁殖成功率は全国的に低下傾向にあるため、将来における個体数の急激な減少が危惧されている。
     
    (3)その他(生態等について)
     別表参照

     
  3. 今後の対応

     環境省では、現在、イヌワシ・クマタカについて、「希少猛禽類保護指針策定調査」を実施しており、基礎的な生息分布や生態等の知見の集積だけでなく、生息環境の整備方法等、積極的な保護を図るための調査を実施しているところであり、これらの調査結果も踏まえ、今後の希少猛禽類保護施策を進めることとしている。
     

添付資料

連絡先

環境省自然環境局野生生物課
 課長   :名執 芳博(6460)
 課長補佐:鈴木 明  (6465)
 担当   :村上 靖典(6465)

▲Page Top