報道発表資料

平成16年1月19日
大気環境
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環境と交通に関するマニラ政策対話の結果等について

  1. 概要

     本月17日、環境と交通に関するマニラ政策対話が「マニラ宣言〜環境面から見たアジアの持続可能な交通の実現に向けて〜(Manila Statement 〜Toward the realization of environmentally sustainable transport in Asia)」を採択して、16日からの2日間の政策対話を閉幕した。
     本政策対話は、昨年3月の「交通と環境に関する名古屋国際会議」の際、フィリピン国運輸通信省大臣代行として来日したラスティモソ局長(当時)が、鈴木環境大臣(当時)表敬した際に、マニラでの後継会議開催の意向を表明し、鈴木大臣が開催支援を約束したことに基づき開催された。
     政策対話にはアジア13カ国と11つの国際機関から47名の参加があった。会議では、(1)アジアにおけるEST(Environmentally Sustainable Transport)促進のための戦略的プランニング:長期ヴィジョンと短期アクション、(2)道路沿道の大気環境のモニタリングと評価、(3)使用課程車からの排ガス規制:特に特に自動車検査・整備について、(4)自動車の低公害燃料について、(5)環境にやさしい公共交通計画の各テーマについて討議が行われ、最後に政策対話参加者の総意としてマニラ宣言が採択された。
     我が国からは、西尾哲茂環境管理局長他が政策対話に出席し、フィリピン国運輸通信省ラスティモソ次官補他と議長を務めた。

     
  2. 主な議論とマニラ宣言のポイント(別紙「マニラ宣言」参照)

    1) 主な議論のポイント
       セッション1:アジアにおけるEST(Environmentally Sustainable Transport)促進のための戦略的プランニング:長期ヴィジョンと短期アクション
       アジア地域においては、限られた交通インフラの中で交通需要が急速に増大しつつあることから、長期のビジョンとそれを踏まえた中短期のアクションプランを含んだ戦略計画の策定が必要である。
     アジア各国が交通と環境に関して直面する問題について、地域フォーラムを核として、相互に情報交換・意見交換を進め、他の国際機関等との連携を深めつつ、それぞれの経験を生かしながら、より効果的な解決方法やアジア地域の協働した活動に結びつけていくことが必要である。
     
       セッション2:道路沿道の大気環境のモニタリングと評価
       アジア各国の大気環境管理は異なった段階にあるが、大気汚染による脅威に対応するためには大気環境管理の枠組みの改善・開発を促すことが必要である。
     専門家グループ会議の設置により大気環境管理に関する情報と経験を共有することが必要である。
     
       セッション3:使用課程車からの排ガス規制:特に特に自動車検査・整備について
       アジア各国の実態を考慮し、自動車の検査・整備を実施していくことが必要である。
     専門家グループ会議の設置により自動車の検査・整備に関する情報と経験を共有することが必要である。
     
       セッション4:自動車の低公害燃料について
       アジア各国は燃料品質についてどのような基準を追求すべきか、またどうすれば効果的に導入出来るかについて継続的に情報交換を進めていくことが必要である。
     専門家グループ会議の設置により燃料品質に関する情報と経験を共有することが必要である。
     
       セッション5:環境にやさしい公共交通計画
       都市の規模及び人口分布、費用、性能、環境影響を考慮した上で、適切な交通モード、あるいはモードの組み合わせを選択することが必要である。
     都市の無秩序なスプロールを回避するために、公共交通を長期的な土地利用計画と整合させていくことが必要である。
     専門家グループ会議の設置により公共交通に関する情報と経験を共有することが必要である。
     
    2) マニラ宣言のポイント
       以上のような議論の結果、以下のマニラ宣言が参加者全員の総意として採択された。
     アジア各国における自然、社会、及び文化の各面での多様性及び経済的な相違に配慮し、環境面から見た持続可能な交通に向けて国・地域レベルの戦略的な計画の必要性を認識し、
      [1] 地域フォーラムの設立に合意、
      [2] 地域フォーラムにおける政府高官の年次政策会議と専門家グループ会議の促進に合意、
      [3] 国家戦略とアクションプランの策定、地域フォーラムと専門家グループ会議に対しUNCRD(国際連合地域開発センター)による指導を歓迎、
      [4] UNCRDが国家戦略及びアクションプランの策定と実施をはじめ、アジアの交通と環境に関する問題にかかるすべての進展をフォローし、最初の地域フォーラムにおいて結果と経過を報告することを要請。
    最初の地域フォーラムの総会は2005年に名古屋で開催を予定する。

     
  3. 環境省代表団所感

     本政策対話では、アジア各国の交通環境政策責任者が一堂に会し、各国の置かれた条件や特徴を踏まえた、環境面から持続可能な交通の実現のために、情報交換・意見交換を進め、今後の取組の方向を明らかにし、具体的に活動に向けての課題を抽出出来た会議として意義があった。
     また今後は、UNCRDが国家戦略及びアクションプランの策定と実施をはじめ、アジアの環境と交通に関する問題にかかるすべての進展をフォローすることとなったが、環境省としては他の参加国と協働してUNCRDの活動を積極的に支援していきたいと考えている。
     

添付資料

連絡先
環境省環境管理局自動車環境対策課
課長  堅尾 和夫(6520)

環境省環境管理局総務課
調査官 笠井 俊彦(6564)

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