報道発表資料

平成26年10月20日
自然環境
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生物多様性条約第12回締約国会議(COP12)及び名古屋議定書第1回締約国会合(COP-MOP1)の結果について(お知らせ)

 生物多様性条約第12回締約国会議(COP12)が、10月6日(月)~17日(金)に、名古屋議定書第1回締約国会合(COP-MOP1)が、10月13日(月)~17日(金)に、それぞれ韓国のピョンチャンで開催されました。我が国からは、北村茂男副大臣が15日(水)の閣僚級会合に出席した他、関係各省の担当者等が出席しました。
 COP12では、戦略計画及び愛知目標の中間評価、資源動員戦略、生物多様性と持続可能な開発、海洋・沿岸の生物多様性、条約の効率的な運用等の広範な分野について議論され、34の決定事項が採択されました。COP-MOP1では名古屋議定書の実施に関する事項について議論され、13の決定事項が採択されました。また、15日(水)及び16日(木)に開催された閣僚級会合では、持続可能な開発への生物多様性の統合等について閣僚間で議論が行われました。

【概要】

1.開催期間・場所

 平成26年10月6日(月)~17日(金)(於:ピョンチャン(韓国)、アルペンシア国際会議場)※ COP-MOP1は、このうち13日(月)~17日(金)に開催。

2.参加国・参加者数等

(1) COP12には締約国162ヶ国・地域、国連環境計画等関連する国際機関、先住民代表、市民団体等3,000人以上が参加。

(2) 260以上のサイドイベントが開催された。我が国(環境省)は「国連生物多様性の10年の日」や「生態系を活用した適応・防災・減災」等の7つのイベントを主催し、ブース展示を行い、我が国の施策や我が国が主導する国際的取組を紹介した。

3.我が国からの参加者

 北村茂男環境副大臣が閣僚級会合等に参加した。また、我が国政府代表団として、環境省の他、外務省、文部科学省、農林水産省、経済産業省、国土交通省等の担当者のほか、経済界、地方自治体、NGO関係者が参加した。

4.COP12の主な成果

(1)全体

 会議初日に発表された地球規模生物多様性概況第4版(GBO4)の結果をもとに戦略計画及び愛知目標の中間評価が行われ、愛知目標のいくつかの要素には大きな進展が見られたが、それ以外のほとんどの目標の達成には施策は十分でなく、2015年が目標年となっている目標10(サンゴ礁等の脆弱な生態系への人為的な圧力の最小化)については達成が困難な状況であることから、目標達成に向けて緊急で効果的な行動が必要であることが確認された。また、各国に対してはこの結果を踏まえてGBO4に書かれた優先行動リストを実施することが奨励された。
 
また、生物多様性分野に回る資源(資金、人材、技術)の拡大を目指す「資源動員目標」については、COP9以来の課題であり、最終日まで交渉が難航したが、COP11で合意した暫定目標をもとに、今回の会議で目標の合意に至ることができた。具体的には、途上国向けの生物多様性関連の国際資金フローを世界全体で2006-2010の年間資金の平均から2015年までに倍増させ、その水準を2020年まで維持することを決定するとともに、資源のギャップを埋めるために国内においても資源動員すること等が決定した。
 
また、これらを含め、議題11(GBO4)、議題12(戦略計画及び愛知目標の中間評価)、 議題13 (能力養成、科学技術協力等による条約及び戦略計画実施支援状況の評価)、議題14 (資源動員)、議題16(生物多様性と持続可能な開発)及び議題29(他の条約、国際機関、ビジネスを含めた関係者の関与)については、戦略計画の実施及び愛知目標の達成に向けた主要な決定として、「ピョンチャンロードマップ」と総称することが合意された。

(2)個別議題

 上記のほか、生物多様性をポスト2015年開発アジェンダ等の持続可能な開発に関する目標や施策へ統合すること、条約の実施支援のための科学技術協力の強化や、「ペット等として持ち込まれる外来種のリスク管理手法に関する任意ガイダンス」の採択、合成生物学で得られた生物、製品等の生物多様性へのリスク評価、管理、規制枠組み等の確立の要請、条約23条に基づき新たに条約の実施に関する補助機関会合を設立すること、各国や関係機関の防災・減災や気候変動に係る施策等に生態系を活用した手法を統合すること、生態学的・生物学的に重要な海域(EBSA)の基準を満たす海域リストを国連の作業部会等に提出すること、2020年までのCOPの作業計画等が決定された。(別添資料1)

(3)我が国の貢献

 我が国は、COP10以降、生物多様性日本基金及び名古屋議定書実施基金を設立し、途上国における取組に対して支援を行うとともに、国内でも愛知目標を踏まえた生物多様性国家戦略の改訂やその実施を通じて施策の充実化を図ってきた。また、今次会合に向けた各議題別の専門家会合、地域会合の開催についても幅広い支援を行った。COP12中最大の争点となった資源動員の目標設定に関する議論については、アジア地域代表として非公式閣僚会合に参加した北村茂男環境副大臣からCOP10の経験を踏まえて目標合意に向けて貢献したい旨表明し、それを受けてCOP10の経験について共有するなど、合意に至る議論に積極的に貢献した。その他の各議題についても積極的に参加・貢献した。

5.名古屋議定書COP-MOP1の主な成果

 名古屋議定書が10月12日に発効し、7月14日以前に締結を行った50カ国及びEUが議決権のある締約国となった。今次会議では過去3回開催された政府間会合(ICNP)における議論及び勧告を踏まえ、発効した議定書が効果的に実施されるよう、実施において重要な役割を担うABSクリアリングハウスの運用や議定書遵守を促進するための手続・制度等について議論された(別添資料2)。なお、COP議長国である韓国が名古屋議定書の締約国ではないことから、締約国の中からインドがCOP-MOP議長として選出された。

6. 閣僚級会合

 COP12議長国(韓国政府)主催で、10月15日(水)及び16日(木)に閣僚級会合が開催され、約150カ国が出席し、そのうち79カ国からは閣僚が参加した。我が国からは北村茂男環境副大臣及び星野一昭環境省参与が参加し、生物多様性国家戦略の策定・実施に関する国内外の取組や生物多様性の主流化に関する取組について紹介した。また、北村茂男環境副大臣は、会議の間に韓国のユン・ソンギュ環境大臣や、国連開発計画のヘレン・クラーク総裁等とバイ会談を行い、生物多様性分野における国際協力に向けて関係を強化した。閣僚級会合ではテーマ別のパネルディスカッションが行われ、生物多様性と持続可能な開発に関するカンウォン宣言(別添資料3)が採択された。

7.その他

(1)次回会合

 生物多様性条約第13回締約国会議、カルタヘナ議定書第8回締約国会合及び名古屋議定書第2回締約国会合を2016年11月にメキシコ・ロスカボスで開催することを決定。

(2)COPビューローメンバー選出

 日本はアジア太平洋地域の代表として、サウジアラビアとともにCOPビューロー(幹事会)メンバーに選出された。議長国期間を除けば我が国の選出は初めてで、今後COP13に向けて条約の実施に向けた国際的な議論に積極的に参加していく。任期は2016年のCOP13の閉会まで。また、名古屋議定書COP-MOPのビューローでは議定書締約国であるインドが代理を務めることとなった。

(3)第2回日中韓生物多様性政策対話

  10月12日(土)に韓国政府主催で日中韓環境大臣会合の決定に基づく第2回日中韓生物多様性政策対話が開催され、三カ国の参加のもとで愛知目標の達成、生物多様性及び生態系サービスに関する政府間プラットフォーム(IPBES)等に関する各国の施策や研究が共有され、今後の協力事項について確認された。次回は中国で開催されることとなった。

 

別添資料: (1)COP12個別主要議題の概要
      (
2)COP-MOP1個別主要議題の概要
      (3)生物多様性と持続可能な開発に関するカンウォン宣言(仮訳)

添付資料

連絡先
環境省自然環境局自然環境計画課生物多様性地球戦略企画室
代表:03-3581-3351)
(直通:03-5521-8275)
 室長   :奥田 直久 (内6480)
 企画官   :柴田 泰邦 (内6660)
 室長補佐 :中山 直樹 (内6485)

環境省自然環境局自然環境計画課生物多様性施策推進室
直通:03-5521-8150
 室長 : 堀上  勝  (内6661)
 専門官: 野田 恭子 (内6666)
 係長 : 笠原  綾  (内6487)

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