報道発表資料

平成25年12月20日
保健対策 総合政策
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平成26年春の花粉総飛散量及び飛散開始時期の予測(第1報)について(お知らせ)

 環境省が実施している平成25年度花粉症に関する調査・検討業務による、平成26年春のスギ・ヒノキ花粉総飛散量予測及びスギ・ヒノキ花粉飛散開始時期予測(第1報)を公表します。
 (1)スギ・ヒノキ花粉総飛散量は、例年と比較して、北海道と四国九州の一部で例年並みかやや多くなりますが、その他の地方は例年よりも少なく、とりわけ、東北地方南部から関東北部、北陸と東海地方では例年の50%以下の所が多くなると予測されています。平成25年春(前シーズン)と比較すると、一部の地域を除き、全国的に少なくなると予測されます。
 ただし、例年より少ないと予測される地域でも、花粉症に対し十分な注意が必要な花粉総飛散量である県が多いと予測されるため、例年比や前シーズン比での増減に関わらず、花粉飛散量の予測値に基づいた早めの花粉症予防対策等が必要と考えられます。
 (2)スギ花粉の飛散開始時期は、全国的に前シーズンよりやや遅く、例年並みか例年よりもやや遅くなると予測されます。なお、本予測(第1報)は、現時点で得られた気象データ、気象庁の季節予報、及び前年の花粉飛散量等を踏まえて作成されたものであり、1月下旬頃に最新の気象予報を踏まえ、より精緻な予測(第2報)を公表する予定です。さらに、花粉の飛散開始時期をより実態に即して予測し、花粉症予防及び治療を効果的なものとするために、2月中旬頃にも最新の気象予報を踏まえて補正した予測(第3報)を追加して公表する予定です。

1.概要

 環境省では、花粉症に関する調査研究の一環として、学識者からなる検討会※1の助言をいただきつつ平成16年度から花粉飛散予測に関する調査研究※2を行っており、今般、平成26年春(1月末から5月)における花粉総飛散量及び飛散開始時期の予測(第1報)を取りまとめました。

※1
「花粉飛散予測及び動態に関する調査研究」検討会
※2
平成25年度花粉症に関する調査・検討業務(請負先;NPO法人花粉情報協会)

2.平成26年春のスギ・ヒノキ花粉総飛散量の予測について(別紙1、2)

 春に飛散するスギ及びヒノキ花粉は前年夏の気象条件に大きな影響を受けます。花粉数に影響するのは6月から8月の日照時間や気温、降水量等で、特に7月上旬から8月中旬にかけての期間の影響が大きくなっています。また、大量飛散年の翌年はスギ雄花の着花量が減少するという傾向が見られます。
 そこで、平成25年6月から8月、特に7月上旬から8月中旬にかけての日照時間や気温、降水量等の気象条件及び前年のスギ・ヒノキ花粉飛散量※3等から、平成26年春のスギ・ヒノキ花粉の総飛散量を予測しました※4

※3
NPO法人花粉情報協会が実施した調査結果によるもの
※4
例年比または前年比が、50%未満:少ない、50%以上〜80%未満:やや少ない、80%以上〜120%未満:並、120%以上〜150%未満:やや多い、150%以上〜180%未満:多い、180%以上:かなり多い、と記載している。

(1)例年(過去10年間の平均)との比較

 例年との比較では花粉の総飛散量は北海道と四国、九州の一部でやや多くなりますが、その他の地方は例年より少なくなるでしょう。特に東北南部から関東北部にかけてと北陸東部、東海地方、中国地方では例年の50%以下の地域がある見込みです。しかし、地域によって異なりますが、2000個/㎠を越えると、一般的に花粉症に対し十分な注意が必要とされており、半数以上の地域で、これを越える飛散になると予測されます。

(2)平成25年春シーズンとの比較

 平成26年春の花粉の総飛散量については、平成25年の7月はほぼ全国的に日照時間が長く、気温も高めであり、8月の日照時間も東北を除いて長く、気温も高めとなり、スギやヒノキの雄花形成が多くなる気象条件になりました。しかし、平成25年春(前シーズン)が東北南部から西日本にかけて例年の1.5倍から3倍という大量飛散年になったことにより、スギ・ヒノキの雄花着花量が少なく、平成25年の夏が猛暑になった割には前シーズンより花粉が少なくなる見込みです。
 特に、前シーズンに大量飛散となった東北南部から関東北部、北陸、東海、近畿南部、中国地方での減少が著しく、前シーズンの3割以下になる地域が多い見込みです。
 一方、東北北部から北海道にかけてと九州南部の一部では前シーズンの飛散量が例年並みか少なかったこと、及び日照時間がやや多くなったため、前シーズンを上回る地域が多くなる見込みです。

(補足)ヒノキ花粉の飛散量の増加について

 上記の予測では、スギ及びヒノキの花粉を合わせた予測結果としていますが、このうちヒノキの予測については以下のようになっています。

ヒノキ花粉は、日照時間に加え、気温、降水量による影響を大きく受けると言われています。また、ヒノキ花粉においても、大量飛散年の翌年は着花量が減少するという傾向が見られます。前シーズンは東海、近畿、及び九州ではヒノキ花粉がかなり多く飛散しました。このため、スギと同様にヒノキの花粉は例年より少なくなる地域が多い見込みです。
近年、西日本では雄花をつけるまでに成長したヒノキが多くなったこともあり、ヒノキの花粉がスギを上回る飛散量となる年が増加してきています。このため、ヒノキの植林面積が広い東海地方から西では予測値を上回る可能性があります。

3.平成26年春のスギ花粉飛散開始時期予測について(別紙3)

 スギ花粉を放出する雄花は、低温や日長時間の短縮によって休眠に入り、その後一定期間の低温にばく露された後、休眠から覚めて(休眠覚醒)開花準備に入るため、秋から冬の気温等により開花の時期が影響されます。このことから、気象庁12月13日発表の1ヶ月予報及び11月25日発表の3ヶ月予報を参考に、スギの花粉飛散開始時期を予測しました。
 平成25年11月の気温は北海道と東北の太平洋側で平年よりやや高くなったものの、その他の地方は平年よりやや低くなりました。12月上旬までの気温も北海道と東北南部を除いて低くなりました。これから年末にかけては、気象庁の季節予報によると、近畿から九州は平年よりやや低く、東海、北陸、関東はほぼ平年並み、東北と北海道は平年並み、他は平年よりやや低くなると予測されています。また、平成26年1月及び2月の気温は全国的に平年並みか平年よりやや低くなる確率が高いと予測されています。
 このため、雄花の休眠覚醒は低温が厳しいほど早くなるために、ほぼ例年並みかやや早くなりますが、開花準備期間の1月から2月がやや低温になるために、スギ花粉の飛散開始日は、全国的に例年並みかやや遅く、西日本では花粉飛散開始が例年よりも早かった平成25年春と比較すると5日前後遅くなる可能性が高いと見込まれます。

4.花粉症予防対策について

 花粉飛散量は、地域によって異なりますが、2000個/㎠を越えると、一般的に花粉症に対し十分な注意が必要とされています。近年の花粉飛散量は多くの地域において増加しており、平成26年春は東北から九州にかけては70%前後の地域で、これを超える飛散になると予測されます。このため、例年比や前シーズン比での増減に関わらず、予報に基づいた早めの花粉症予防対策等が必要と考えられます。

*参考
1日の花粉数が30個を超えると花粉症の症状が悪化することが知られています。シーズンの花粉数が1000個の場合、30個以上飛散する日数は平均で11日前後ですが、2000個では22日に、3000個では29日にもなります。

 なお、花粉のばく露を避けるための基本的な対策には、以下のものが挙げられます。

マスク、メガネを着用する。特にマスク内側に当てガーゼを付け、鼻口部分に枕ガーゼを当てると効果が高い。
換気時にはレースのカーテン等で遮るとともに、開窓を10cm程度にとどめる。
掃除はこまめに行い、掃除機の使用だけでなく、濡れ雑巾やモップによる清掃を行う。
洗濯物は屋内に干す。
衣類の素材は羊毛や毛織物は避け、ポリエステルや綿製品で起毛のないものを着用する。

 上記については、花粉症に係る各種関連情報を紹介する「花粉症環境保健マニュアル2009」(http://www.env.go.jp/chemi/anzen/kafun/html/001.html)で、より詳しい内容がご覧いただけます。

5.その他

(1)本予測(第1報)に関する留意事項

 本予測(第1報)は、現時点で得られた気象データ、気象庁の季節予報、及び前年の花粉飛散量等を踏まえて作成されたものであり、1月下旬頃に最新の気象予報を踏まえ、より精緻な予測(第2報)を公表する予定です。さらに、花粉の飛散開始時期をより実態に即して予測し、花粉症予防及び治療を効果的なものとするために、2月中旬頃にも最新の気象予報を踏まえて補正した予測(第3報)を公表する予定です。

(2)平成26年春シーズンの対応

 環境省では、平成26年春シーズンにおいても、花粉の総飛散量等の予測及び観測を行い、「スギ花粉飛散開始マップ」により、都府県毎の飛散開始日情報を順次提供します。また、リアルタイムの花粉の飛散状況については、「花粉観測システム(愛称:はなこさん)」により、情報を提供します(2月初旬より提供予定)。
 上記の情報は、環境省ホームページ上※5にて公開し、順次、更新していく予定です。

※5
環境省花粉情報サイト(http://www.env.go.jp/chemi/anzen/kafun/index.html

 なお、上記サイトでは、「花粉症環境保健マニュアル2009」を併せて提供しています。
 このほか、政府における花粉症対策は、今後とも関係各省(内閣府、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、気象庁、環境省)の緊密な連携の下で進めることとしております。

【本件発表に係る詳細についての問合せ先】
スギ・ヒノキ花粉飛散予測(スギ及びヒノキ雄花花芽調査含む)に関すること
NPO法人花粉情報協会
 連絡先:047-475-7116 担当:佐橋
林野庁によるスギ雄花花芽調査に関すること
林野庁森林利用課
 連絡先:03-3501-3845 担当:大沼、山本
「花粉観測システム(愛称:はなこさん)」に関すること
環境省水・大気環境局大気環境課
 連絡先:03-5521-8294 担当:中島 
「花粉症環境保健マニュアル2009」に関すること
環境省総合環境政策局環境保健部環境安全課  
 連絡先:03-5521-8261 担当:森川
(参考)平成25年度「花粉飛散予測・動態に関する調査研究」検討会名簿(五十音順)
今井 透
NPO花粉情報協会 理事長
榎本 雅夫
鳥取大学医学部客員教授
大久保公裕
日本医科大学耳鼻咽喉科教授
岡本 美孝
千葉大学大学院医学研究院教授
金子 雅信
東京都健康安全研究センター企画調整部健康危機管理情報課
岸川 禮子
国立病院機構 福岡病院 臨床研究部アレルギー科医長
佐橋 紀男
東邦大学理学部訪問教授
村山 貢司
(一財)気象業務支援センター専任主任技師
横山 敏孝
元(財)林業科学技術振興所主任研究員 

添付資料

連絡先
環境省総合環境政策局環境保健部環境安全課
代表:03-3581-3351
直通:03-5521-8261
課長   牧谷 邦昭(内6350)
課長補佐 森川 博司(内6365)

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