報道発表資料

平成25年7月26日
大気環境 地球環境
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平成25年度CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業の採択案件について(お知らせ)

 環境省では、平成25年度から将来的な地球温暖化対策の強化につながる技術開発・実証を、「CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業」により、実施することとしております。
 この度、平成25年度に応募のあった課題のうち、14件を選定し、採択することとしましたのでお知らせします。

1.事業の概要

 CO2排出削減技術の開発・実証は、CO2排出削減量の拡大及び削減コストの低減を促し、将来にわたる大きなCO2排出削減を実現するために必要な取組です。一方、民間に委ねるだけでは大幅なCO2排出削減に必要な技術の開発が必ずしも進まないことから、本事業により、将来的な地球温暖化対策の強化につながるCO2排出削減効果の優れた技術の開発・実証を主導し、CO2排出量の大幅な削減を目指します。

2.審査方法

 審査は外部専門家からなる地球温暖化対策技術開発評価委員会において、ヒアリングを行った上で以下の観点から採否等について審査を実施しました。

a)
技術課題の妥当性...重点課題と適合しているか。
b)
技術的意義...技術に実用性、科学的な先導性・発展性があるか。
c)
社会的意義...温暖化対策施策を推進する上での社会的・経済的・行政的な必要性が高いか。
d)
実施体制・実施計画...事業実施体制や事業実施計画が妥当であるか。
e)
目標設定・達成可能性...技術開発成果及びCO2 削減効果の目標の設定は妥当かつ十分であるか。目標の達成が見込まれるか。
f)
事業化・普及の見込み...早期の事業化・製品化、普及が見込まれるか。
g)
総合評価...a)〜f)に加え、それ以外の観点を含めた総合評価。
h)
技術開発経費の妥当性...技術開発経費が妥当であるか。

3.審査の結果(別紙)

公募期間:
平成25年2月26日〜3月23日
ヒアリング実施日:
平成25年4月11日〜4月24日
応募件数:
77件 採択件数:14件

別紙

平成25年度CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業
の採択案件について(お知らせ)

交通低炭素化技術開発分野対象分(2件)
事業名 代表事業者 共同実施者 概要
大型路線用燃料電池バスの開発 日野自動車(株) トヨタ自動車(株) 将来の燃料電池搭載車両の普及に向けて、公共性、環境性の観点からニーズの大きい大型路線燃料電池バスの開発を実施する。燃料電池を商用車に適用する際の大きな課題として動力性能、信頼性、耐久性等の確保があげられる。
これらに対して燃料電池システム単体、それを搭載した大型路線バスを製作し、性能、信頼性、耐久性を評価し、市場投入に必要とされるこれらに関する技術開発を実施する。
航海・配船計画支援システム導入による船舶からのCO2 排出削減実証事業 (独)海上技術安全研究所 (公財)鉄道総合技術研究所、出光興産(株) 、旭タンカー(株)、宇部三菱セメント(株)、宇部興産海運(株)、鶴丸海運(株) 船舶運航の最適化・高効率化を図るため、船舶の運航にとってCO2削減効果が最も大きい減速運航を、荷主の行う配船システムとの効果的な連携により実現する統合システムを開発し、CO2の大幅削減に貢献する。荷主及び船社と共同で内航輸送の大宗を占める船種を対象に、航海・配船計画支援システムを用いて実証実験を行い、開発するCO2削減効果評価手法により本システムの導入効果を検証する。併せて普及のためのモデルケースを示す。
建築物等低炭素化技術開発分野対象分(4件)
事業名 代表事業者 共同実施者 概要
高効率地中熱利用システムに関する実証研究 (株)大林組 大気中に熱を放出せず、化石燃料消費エネルギーの少ない地中熱ヒートポンプシステムの普及を促進する目的で、採・放熱能力が高い高効率チューブ方式とフレキシブル性の高いプラスチック井戸管方式の地中熱ヒートポンプシステムを開発する。実施建物(大林組技研OL2)に導入して、繰り返し運転時に耐圧性や止水性に問題がないことを検証し、年間運用データを取得して、省エネ効果や環境保全性に関する評価を行う。
太陽光ハイブリッドパネル(太陽光・太陽熱一体型パネル)の技術開発・実証研究 大和ハウス工業(株) (株)NTT ファシリティーズ、日比谷総合設備(株) 太陽光ハイブリッドパネルは、太陽光発電モジュール裏面に熱取得モジュール(マイクロヒートパイプ)を搭載した太陽光・太陽熱一体型パネルで、太陽エネルギーの総合利用効率の向上、架台や基礎等の設備の共有化による施工費の削減、単位面積当たりの利用効率向上による設置スペースの有効活用を図る。この太陽光ハイブリッドパネルを開発し、天然ガス高効率コージェネを組み合わせて、集合住宅において熱と電気を効率的に融通するシステムとしての実証を行う。
太陽電池一体型外装材および直流給電による自立型エネルギー需給システムの技術開発 (株)竹中工務店 太陽電池一体型外装材および直流給電による自立・分散型エネルギー需給システムの開発を目標する。太陽電池一体型外装材は、建物開口部(窓面)での[1]日射遮蔽による空調負荷低減、[2]昼光導入による照明負荷削減、[3]太陽光発電による創エネルギーといった優位性を併せ持つ技術である。さらに発電した電力を交流変換することなく、リチウムイオン電池、有機EL照明、LED照明等の直流駆動の機器に給電することで[4]直交変換時の変換ロスを削減可能であり、大幅な省CO2が見込まれる。
データセンタの抜本的低炭素化とオフィス等への廃熱利用に関する共同技術開発 NTTデータ先端技術(株) (株)国際電気通信基礎技術研究所、高砂熱学工業(株)、大阪大学 民生部門での消費電力が急増しているデータセンタの省エネルギー技術と、広義の再生可能エネルギーである廃熱をオフィス等へ高効率に利活用する技術を両立させ、抜本的な低炭素化を実現する。具体的には、データセンタの電力消費の3大要素(ICT機器、空調機器、電源)それぞれの省エネ技術について個別に取り組む。また、その高効率に回収した廃熱のオフィス等への利活用技術、およびそれらを統合して連携制御(機械学習)することにより抜本的な省エネを実現する。
再生可能エネルギー・自立分散型エネルギー低炭素化技術開発分野対象分(4件)
事業名 代表事業者 共同実施者 概要
管水路用マイクロ水力発電の高効率化、低コスト化、パッケージ化に関する技術開発 ダイキン工業(株) 上水道施設等の余剰水力を最大限に活用できる管水路用マイクロ水力発電システムの技術開発。高効率な永久磁石同期発電機、立型インラインポンプ逆転水車と発電コントローラをパッケージ化することで、発電電力量を最大化し、設置スペース、導入コスト、メンテナンスコストを最小化する経済性の高いマイクロ水力発電システムの開発と実証を目指す。
安定・高効率に熱電供給を実現できる次世代天然ガスコージェネシステムの技術開発 千葉大学 大分大学 オンデマンドで発電ができる分散型電源の中で,安定して高効率に熱電供給できる天然ガスコージェネエンジンシステムの技術開発は喫緊の課題である。そこで,15%の熱効率向上,5%の排気熱利用率向上,5%の最大出力向上,低温プラズマによる点火プラグの2倍以上の長寿命化と未燃メタンの90%削減が可能な要素技術を,ガス会社やエンジンメーカの協力により開発する.最終的に,実用化を意識して試作したシステムで上記目標値を実証す る。
太陽熱温水器・下水熱回収ヒートポンプ技術を利用した消化プロセスのエネルギー高効率化システム開発 大阪市立大学 (株)AFES、(株)ダン計画研究所、大阪市 カーボンニュートラルなエネルギーとして発電等に有効活用できる下水汚泥の消化ガス量をできる限り増やすために、消化槽の加温用の温水熱源として太陽熱温水パネルと、下水処理水からのヒートポンプによる熱回収、消化汚泥からの熱回収、および消化ガスボイラなどによる温水供給システムを統合した新たな下水熱有効活用システムを構築し、消化ガスを熱・電気の需要地で有効利用をするシステム開発を行う。本システムは、国際総合戦略特区指定を受けている大阪市咲洲地区をフィールドとして事業性を検討し、国内外への事業展開のためのシステムのパッケージ化を図る。
温泉発電における温泉熱利用効率の向上とノンフロン系媒体の安全性検証等によるCO2排出削減対策強化のための技術開発 地熱技術開発(株) 弘前大学、(独)産業技術総合研究所 現在、温泉発電として普及が進みつつある不活性ガスの課題である発電効率の低さとフロン類回収・破壊法改正に伴う媒体に対する規制強化のリスクを回避するため、ノンフロンガスであるが主任技術者選任等の規制緩和がなされていないアンモニア水を媒体に用いた地熱バイナリー発電の性能と安全性を高めて、規制緩和を達成して、不活性ガスのみの利用状況と比較した場合に、温泉発電によるCO2 排出量削減を2.8倍にする。
バイオマス・循環資源低炭素化技術開発分野対象分(4件)
事業名 代表事業者 共同実施者 概要
都市域廃棄物からの
バイオマス二段階原燃料化
システム実証研究
日立造船(株) 熊本大学 一般廃棄物から生ごみと紙ごみのバイオマスを分別し、同時糖化発酵法でエタノール製造、残渣をメタン発酵法によりバイオガス製造・精製する技術の実証試験を行う。
食品系廃棄物の中規模バイオガス化システムの実用化技術開発 三菱マテリアル(株) 食品系廃棄物のバイオガス化システムについて、収集からメタン発酵、バイオガスの利用、及び発酵液、残渣の処理/利用までのシステム全体について、最適化の検討と実証試験を行う。その結果を基に、経済性、CO2削減の観点から汎用性をもった中規模(10〜30t/日)のバイオガスシステム構築と、事業モデル(パターン)を構築する。特に、排水、残渣類の処理について、排水処理における自治体のインフラ(下水処理場)の活用、及び残渣(廃プラ、汚泥等)処理におけるセメント工場の活用によるシステム最適化と必要な利用技術開発と実証を行う。
バイオマスの熱分解 による低コスト型液 体・気体燃料製造技 術の研究開発 明和工業(株) 簡易なアップドラフト型ガス化によりタールを副生・回収すると同時にガスを清浄化することで、タール及びガスを有用な燃料として利用できる低コストで高効率な液体燃料・気体燃料製造技術を開発する。
バイオマス/廃棄物利用・高温空気タービン発電システムの開発 (財)エネルギー総合工学研究所 (株)アーカイブワークス バイオマス発電・廃棄物発電においては、小規模な収集拠点への発電設備導入が課題となっていることから、小規模でも高効率、低コストで、高信頼性を備えた発電技術として、高温空気タービン発電システムを開発する。ガス軸受式・永久磁石発電機直結の高速タービン発電ユニットと、新開発の流路を形成した大面積プレート式熱交換器を備えた20kW級発電システムを製作する。
連絡先
環境省地球環境局地球温暖化対策課
直通    03-5521-8339
代表    03-3581-3351
課長    和田 篤也(内線6736)
調整官   神谷 洋一(内線6771)
課長補佐 吉田 諭史(内線6791)
担当    張能 太郎(内線6780)

環境省水・大気環境局自動車環境対策課
直通    03-5521-8301
代表    03-3581-3351
課長    大村 卓  (内線6520)
課長補佐 沖本 憲司(内線6529)
担当    藤井 洋平(内線6577)

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