報道発表資料

平成25年3月25日
廃棄物
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アジア3R推進フォーラム第4回会合の結果について(お知らせ)

 環境省は、ベトナム天然資源環境省、国際連合地域開発センター(UNCRD)とともに、平成25年3月18日〜20日に、ハノイ(ベトナム)において、アジア3R推進フォーラム第4回会合を開催しました。
 今回会合は「リオ+20の成果文書『我々が望む未来』を踏まえた今後の3Rの取組」をテーマに開催され、アジア諸国及び太平洋島嶼国の31カ国の政府、国際機関、援助機関、民間セクター、研究機関、NGO等から幅広く関係者約270名の参加がありました。環境省からは、井上環境副大臣他が出席しました。
 会議の成果文書として、議長サマリー及びその附属文書としてのハノイ3R宣言が採択されました。

 3月18日からベトナム国ハノイ市で開催されていたアジア3R推進フォーラム第4回会合は、20日に「ハノイ3R宣言」を採択して閉幕しました。
 同会合には、アジア太平洋地域の31ヶ国から7人の大臣、13人の副大臣級をはじめ、国連機関、アジア開発銀行等の援助機関、民間企業、NGO/NPO等から、計約270名(登録者数)が参加しました。この会合では、「リオ+20の成果文書『我々が望む未来』を踏まえた今後の3Rの取組」を全体テーマとして、

[1]
アジア地域での3R政策の推進
[2]
持続可能な社会に向けた資源効率性、エネルギー効率性の向上、廃棄物量の削減
[3]
国および地域レベルでの廃棄物処理政策や法規制の実施
[4]
様々な主体が参加した官民連携のあり方

などに関する議論を行いました。
 ハノイ3R宣言は、アジア太平洋地域における3Rの推進のための今後10年間の政策目標、具体的には一般廃棄物に含まれる有機物成分の活用など、33項目の目標を定め、各目標の達成状況をモニターするための指標をまとめたものです。これにより、関係国が3R推進のために行うべき事項が明確化され、各国の事情にあわせた施策の展開が進展しやすくなるものと考えています。環境省では、ハノイ3R宣言の採択を踏まえ、アジア太平洋地域の3Rに関する政策支援や技術協力を進めていくこととしています。
 なお、会議に参加した井上環境副大臣は、ベトナム天然資源環境大臣、ツバル外務貿易観光環境大臣、モルジブ環境エネルギー大臣のほか、廃棄物処理の具体的な施策を担当するベトナム建設大臣とバイ会談を行い、我が国の3Rに関する技術の活用や、地球温暖化防止に関する取組への協力などについて意見交換を行いました。特に、ベトナム天然資源環境大臣とは、二国間の包括的な環境協力の文書の作成に合意し、早急に実務的な詰めを開始することといたしましたので、併せてお知らせします。
 第4回会合の概要は以下のとおりです。

1.開催日程

平成25年3月18日(月)〜20日(水)

2.開催場所

ハノイ(ベトナム)

3.主催者

日本国環境省、ベトナム社会主義共和国天然資源環境省、国際連合地域開発センター(UNCRD)

4.参加者

アジア諸国・太平洋島嶼国(31カ国)
 ASEAN10カ国、日本、中国、韓国、インド、バングラデシュ、ブータン、モンゴル、東ティモール、フィジー、キリバス、ソロモン諸島、サモア、パラオ、モルジブ、ツバル、バヌアツ、パプアニューギニア、トンガ、マーシャル諸島、ミクロネシア連邦、オーストラリア

国際機関及び援助機関
 アジア開発銀行(ADB)、アジア工科大学/UNEP アジア太平洋地域資源センター(AIT-UNEP RRC AP)、アジア生産性機構(APO)、ドイツ国際協力公社(GIZ)、国際労働機関(ILO)、財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)、独立行政法人国際協力機構(JICA)、国連地域開発センター(UNCRD)、国連工業開発機関(UNIDO)、ASEAN事務局、バーゼル条約事務局、国際廃棄物協会(ISWA)ほか
 日本国環境省からは、井上環境副大臣他が参加した。

5.第4回会合の成果文書

 議長サマリー及びその附属文書である「ハノイ3R宣言―2013年〜2023年までのアジア太平洋地域における持続可能な3Rのための目標」が採択された。議長サマリー及びハノイ3R宣言の概要は別紙のとおり。

(参考)

アジア3R推進フォーラムについて

 同フォーラムは、我が国の提唱により、アジア各国における3Rの推進による循環型社会の構築に向け、アジア各国政府、国際機関、援助機関、民間セクター、研究機関、NGO等を含む幅広い関係者の協力の基盤となるものとして、平成21年11月に設立された。
 3Rに関するハイレベルの政策対話の促進、各国における3R関連プロジェクトの実施促進、3R推進に役立つ制度面・技術面の情報の共有、関係者のネットワーク化等を目的としており、環境省は、国連地域開発センター(UNCRD)、開催国政府機関とともに毎回主催者となっている。

今までの開催状況は以下のとおり。

  • 平成21年11月 第1回会合(設立会合) 日本
  • 平成22年10月 第2回会合 マレーシア
  • 平成23年10月 第3回会合 シンガポール
  • 平成25年 3月 第4回会合 ベトナム(今回)

次回(第5回会合)は、インドネシアで開催の予定(時期は未定)。

(別紙)

アジア3R推進フォーラム第4回会合
議長サマリー及びハノイ3R宣言(概要)

1.議長サマリー概要

(1)会議の総括

ベトナム社会主義共和国天然資源環境省、日本国環境省及び国連地域開発センター(UNCRD)は、アジア3R推進フォーラム第4回会合を2013年18日〜20日の間、ハノイ(ベトナム)にて開催した。会議にはNguyen Thien Nhanベトナム国副首相、井上信治日本国環境副大臣、高瀬千賀子UNCRD所長をはじめ、アジア・太平洋諸国31か国政府の閣僚及び職員、並びに国際機関、援助機関、民間セクター、専門家、NGO等から合計約300名が参加した。
グエン・ミン・クァンベトナム天然資源環境大臣は、世界の環境破壊や気候変動問題が深刻化していることを指摘し、リオ+20で持続可能な社会のためのグリーン経済化へのパラダイムシフトが合意されたことを銘記し、ベトナムが経済発展により貧困は減少しているが、廃棄物処理分野は遅れており、国家計画を定めて対処をしているが目標に遠く及ばない現状にあることに触れ、このアジア3R推進フォーラムの場がベトナムはじめアジア各国の3Rとグリーン経済への取組により良い協力をもたらす機会であると述べた。
井上信治環境副大臣は、2004年に当時の小泉純一郎首相がG8シーアイランド・サミットで3Rイニシアティブを提唱して以来のアジア3R推進フォーラムの歴史を振り返り、アジア諸国で高まる3Rへの関心やアジア3R推進フォーラムの拡がりを銘記し、都市化と資源の大量消費や廃棄物の増大が結びついていることから、3Rの共益的側面の意義を強調した。また3Rの促進に対するこれまでの日本の努力と、アジア諸国によるハノイ3R宣言の採択の重要性を強調した。そしてアジア3R推進フォーラムが、3Rの推進に向けた情報や意見交換及び議論を深める場としての意義を述べた。
グエン・ティエン・ナン ベトナム国副首相は、リオ+20の成果を踏まえて、グリーン経済に向けた雇用創出とグリーン成長を志向することが、今次会合のテーマであることを強調し、経済危機を経験したあとでは、新たな方向に向けた経済成長モデルを再考すべき必要性を銘記した。また、グリーン成長を目指す方策のひとつとして、廃棄物の3R促進により資源を回収する統合的廃棄物管理があること、そのためにはアジア各国が協力することが必要であることを強調し、さらにアジア3R推進フォーラムにおいて、この地域の持続可能な発展に向けたハイレベルの政策対話が進むことへの期待を表明した。

(2)各セッションの議論の概括

1)リオ+20成果文書 「我々が望む未来」の実現に向けて - 3R及び資源効率性向上を通じた道筋
リオ+20の成果文書は、持続可能な開発を推進する意義に関する新たな国際的合意を示すものである。貧困の撲滅、持続可能な消費と生産のパターン確立、社会・経済的開発の天然資源基盤の管理がすべての国にとって重要であることが認識された。
2)新たに生起してきた問題へ対処するための 政策、制度、技術的検討
電子廃棄物、医療関連廃棄物、海洋・沿岸部のプラスチック、建設廃材、鉱業廃棄物、化学・有害廃棄物、農業バイオマス廃棄物、中古タイヤ、ナノ材料関連の廃棄物など、新たに発生している廃棄物は地域の持続性にとって深刻な懸念事項になっている一方、3R政策やそれを支えるインフラの適切な対応や、技術の普及が多くの国にとって主要な課題となっている。
3)資源効率的で廃棄物ゼロの社会に向けた産業のグリーン化を目指す3Rのツール
資源効率的で廃棄物ゼロの社会を実現するため、よりグリーンな産業に向けたいくつかの3Rのツールはすでに利用可能である一方、国際的にまだ開発途上のツールもある。各国は持続可能な産業開発を成就するために原材料のより効率的使用を導入することにより、それぞれの採掘、製造、生産セクターを変換する必要がある。
中小企業を含む産業界は、3Rに関する認識が欠如していたり、3Rの実施が高くつくという認識を持っている。これに対処するためには、政府の強いリーダーシップやすべてのステークホルダーの参加が必要である。
4)3R及び資源効率性についての進捗を測る諸指標
アジア太平洋地域では都市化や急速な工業化が進展しており、廃棄物の発生を防ぎ、あるいは最小にとどめる代替的な成長モデルが必要である。この地域の多くの国は3Rを促進するために国家的な政策、法制、戦略の開発と実施に取り組んでいる。増大する資源需要・消費、それに関連した廃棄物の発生を考慮すると、各国が明確な政策目標を設定し、マクロレベルで原材料の使用・効率性を定期的にモニターするための指標―原材料フロー分析(MFA)やライフサイクル分析(LCA)に基づいた指標―を定期的に評価することが重要である。
指標は分かりやすく、実用的なことが重要である。指標の開発には3R推進のみならず、環境負荷全般や公衆衛生、廃棄物処理に関わる関係者の労働衛生(児童労働含む)等に配慮できる統合的な指標であることが重要である。
5)アジアにおける3R促進分野の二国間協力とパートナーシップ
3R分野における各国の異なる対応能力を考慮すると、アジア太平洋地域の3R政策の形成や実施を促進するための国際協力は有益である。この国際協力には姉妹都市による都市間協力、地域間協力、南南協力、二国間協力などが含まれる。
さらには、他の国際的なプログラム(例えばCCAC)との協同や、他の活動体との連携なども重要である。

(3)今後進むべき方向

アジア太平洋地域の各国は3Rを効率的に促進することを公約する旨を表明し、「ハノイ3R宣言―2013年〜2023年までのアジア太平洋地域における持続可能な3Rのための目標」を全会一致で採択した。ハノイ3R宣言は、アジア太平洋諸国が3Rの政策やプログラムを自発的に開発し、実施するための包括的な枠組みを提供するものであり、リオ+20の成果文書「我々が望む未来」にある目的や勧告を補完するものである。
本フォーラムは、ハノイ宣言の目標を達成するため地域間及び国際的協力を強化する必要性を確認した。特に、見本となる実例情報を共有し、各国の経験から学ぶため各国の知見の交換の必要性を強調した。
本フォーラムは、地域の情報ネットワークの強化と課題設定や政策枠組の作成、3R政策の成果のモニタリングや評価を支援する指標策定を支援する。これらによって各国が行う野心的な、あるいは達成可能な政策目標の設定を支援する。
本フォーラムは、小島嶼国(SIDS)が直面している特別な廃棄物問題を確認した。地域的協力の枠組みの下で、小島嶼国は、優良な実施例情報の共有、地域の専門家との協力による能力強化、地域内のリサイクルネットワークの促進、及び廃棄物管理システムに関する資金調達の画期的手法(観光客への課税やデポジット制の導入など)の開発において協働できる旨を確認した。
気候変動や自然災害に対する対応力を強化するため、各国は3Rに関連する政策、プログラム、技術、インフラの開発に向けて努力する。
本フォーラムは、地域の包括的なグリーン経済開発の実現に向けた3R政策イニシアティブや対策は、21世紀の資源管理及び廃棄物管理問題に対して包括的な問題提起をしていると考える。

2.ハノイ3R宣言※の概要

 資源効率的かつ強靭な社会を実現し、グリーン経済に移行するという究極的な目標のため、3Rに関する以下の計33目標に関し、自発的に政策、プログラム、プロジェクトの開発、導入をする。各目標をモニターする指標案についても提案。

I 都市・産業分野の3R目標

a)一般廃棄物の3R

 政府の各種プログラムによる一般廃棄物量の大幅削減、食品廃棄物等の有機資源の有効利用、リサイクル資源のリサイクル率の向上と近代的リサイクル産業の育成、持続可能なグリーン都市の開発など。

b)産業廃棄物分野の3R目標

 中小企業等での環境に配慮した事業活動の促進、バリュー・チェーンのグリーン化、産業共生の促進、民間部門でのグリーン産業育成、有害廃棄物の適正な分別・保管など。

II 農村部の3R目標

 食品サプライチェーンにおけるロスの削減、農業系バイオマス廃棄物及び畜産廃棄物の最大限の利用

III 新たに生じてきた廃棄物問題に対する3R目標

  沿岸部のプラスチック廃棄物(漂着ごみ)に対応する国及び地方の対応の強化、廃電子家電の環境に配慮した管理の確保、有害廃棄物や廃電子廃棄物の不適切な輸出入防止メカニズムの強化、電子廃棄物等の処理に係る拡大生産者責任の段階的な導入、保健分野の廃棄物管理における3Rの導入

IV その他分野横断的な課題に対する3R目標

 あらゆる経済・開発セクターでの資源効率及び資源生産性向上、大気・水質・海洋・土壌・気候変動問題に対する廃棄物管理とのコベネフィットの追求、3Rや資源効率性に関する国・地方の情報ベース、研究ネットワークの強化、国民の意識啓発、各ステークホルダーのパートナーシップの強化と国民の行動変化の促進、3R教育の正規・非正規教育への導入、主要省庁の政策・プログラムへの3Rコンセプトの導入、グリーン調達の普及、持続不可能な資源利用に関する有害補助金の削減、バーゼル条約に則った資源の国際循環の促進、廃棄物や3Rに関する統計データの収集・共有・公表、3Rが不可能な場合の熱回収の推奨、3Rに関する先進国から発展途上国への技術移転、技術・資金援助の促進、小島嶼国を含む発展途上国の問題に対する配慮、小島嶼国などでリサイクル困難な場合の「返還」概念の導入、非合法セクターにおける児童の不法就労などの労働問題の改善

正文は正式編集(Formal Editing)中である。最終確定版は、後日UNCRDのホームページに掲載の予定。
連絡先
環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部企画課循環型社会推進室
直通    : 03-5521-8336
代表    : 03-3581-3351
室長    : 河本 晃利 (内線 6898)
室長補佐 : 外山 洋一 (内線 6814)
係長    : 大東 淳  (内線 6819)

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