平成25年2月8日
環境省は、平成25年1月に「平成25年春のスギ・ヒノキ花粉総飛散量予測及びスギ・ヒノキ花粉飛散開始時期予測(第2報)」を公表し、一部の地域ではスギ花粉の飛散も開始しましたが、最新の気象情報等を踏まえ、第3報を公表します。
なお、本予測(第3報)は、現時点で得られた気象データ、気象庁の季節予報、前年のスギ・ヒノキ花粉飛散量及び林野庁から提供されたスギ雄花花芽調査等を踏まえて作成されたものです。
環境省では、花粉症に関する調査研究の一環として、学識者からなる検討会※1の助言をいただきつつ平成16年度から花粉飛散予測に関する調査研究※2を行っており、平成25年1月に平成25年春(1月末から5月)における花粉総飛散量及び飛散開始時期の予測(第2報)を取りまとめました。一部の地域で花粉の飛散が開始しましたが、今般、最新の気象情報等を踏まえた第3報を取りまとめました。
第3報では、スギ・ヒノキ花粉総飛散量については第2報と変化はありません。
春に飛散するスギ及びヒノキ花粉は前年夏の気象条件に大きな影響を受けます。花粉数に影響するのは6月から8月の日照時間や気温、降水量等で、特に7月上旬から8月中旬にかけての期間の影響が大きくなっています。また、少量飛散年の翌年はスギ雄花の着花量が増加するという傾向が見られます。
そこで、平成24年6月から8月、特に7月上旬から8月中旬にかけての日照時間や気温、降水量等の気象条件、前年のスギ・ヒノキ花粉飛散量※3及びスギ雄花花芽調査結果※4等から、平成25年春のスギ・ヒノキ花粉の総飛散量を予測しました※5。
上記の予測では、スギ及びヒノキの花粉を合わせた予測結果としていますが、このうちヒノキの予測については以下のようになっています。
スギ花粉を放出する雄花は、低温や日照時間の短縮によって休眠に入り、その後一定期間の低温にばく露された後、休眠から覚めて(休眠覚醒)開花準備に入るため、秋から冬の気温等により開花の時期が影響されます。スギ花粉の飛散開始は1月から2月上旬の気温の経過によってその時期が決まりますが、とりわけ2月上旬の気温に大きな影響を受けます。1月の長期予報では2月上旬は平年よりやや低い気温が予想されていましたが、2月初めに低気圧が日本海で発達し、各地で3月中旬から下旬並みの記録的な高温になりました。スギ花粉の飛散開始は2月上旬の気温が平年より1度高いと3日から5日早くなる傾向があります。2月上旬前半の気温は、関東から西で平年より2度以上高くなり、この影響でスギ雄花の開花が促進され、西日本の一部で2月上旬前半に飛散が始まりました。2月上旬後半の気温はほぼ平年並みに推移すると予想され、関東から西の地方では例年よりやや早く、2月中旬前半に飛散の始まる地域が多いでしょう。 東北地方はほぼ例年並みになる見込みです。
一般的にスギ・ヒノキの花粉数は、スギが主体の地方では飛散開始後徐々に増加し、飛散のピークを過ぎると徐々に減少する「ひと山型」の分布となり、ヒノキの割合が多い地方ではスギのピークとヒノキのピークが別になる「ふた山型」になります。このことを踏まえ、平均飛散曲線、各地点の予測される花粉総飛散量、及び気象庁の季節予報を参考として、花粉飛散ピーク期間※6の予測を行いました。なお、本ピーク予測は、スギ及びヒノキ花粉を合わせた予測結果としています。
近年の花粉飛散量は多くの地域において増加しており、平成25年春は東北から九州にかけては90%前後の測定地点で、花粉症に対し十分な注意が必要な2000個/cm2を超える飛散になると予測されます。このため、前シーズン比や例年比での増減に関わらず、予報に基づいた早めの花粉症予防対策等が必要と考えられます。
なお、花粉のばく露を避けるための基本的な対策には、以下のものが挙げられます。
上記については、花粉症に係る各種関連情報を紹介する「花粉症環境保健マニュアル2009」(http://www.env.go.jp/chemi/anzen/kafun/html/001.html)で、より詳しい内容がご覧いただけます。
本予測(第3報)は、現時点で得られた気象データ、気象庁の季節予報、前年のスギ・ヒノキ花粉飛散量及びスギ雄花花芽調査等を踏まえて作成されたものです。
環境省では、平成25年春シーズンにおいても、花粉の総飛散量等の予測及び観測を行い、「スギ花粉飛散開始マップ」により、都府県毎の飛散開始日情報を順次提供しています。また、リアルタイムの花粉の飛散状況について、「花粉観測システム(愛称:はなこさん)」により、2月1日から情報を提供しています。 上記の情報は、環境省ホームページ上※7にて公開し、順次、更新していく予定です。
なお、上記サイトでは、「花粉症環境保健マニュアル2009」を併せて提供しています。
このほか、政府における花粉症対策は、今後とも関係各省庁(内閣府、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、気象庁、環境省)の緊密な連携の下で進めることとしております。
| 今井 透 | NPO花粉情報協会 理事長 |
| 大久保公裕 | 日本医科大学耳鼻咽喉科教授 |
| 岡本 美孝 | 千葉大学大学院医学研究院教授 |
| 金指 達郎 | (独)森林総合研究所花粉動態チーム長 |
| 金子 雅信 | 東京都健康安全研究センター企画調整部健康危機管理情報課環境情報係係長 |
| 佐橋 紀男 | 東邦大学理学部訪問教授 |
| 鈴木 基雄 | (一財)気象業務支援センター専任主任技師 |
| 村山 貢司 | (一財)気象業務支援センター専任主任技師 |
| 横山 敏孝 | 元(財)林業科学技術振興所主任研究員 |
添付資料
連絡先
環境省総合環境政策局環境保健部環境安全課
代表:03-3581-3351
直通:03-5521-8261
課長 上田 康治 (内6350)
課長補佐 森川 博司 (内6365)
担当 櫻井 希実 (内6356)