報道発表資料

平成24年12月27日
総合政策
この記事を印刷

(仮称)津軽十三湖風力発電事業に係る環境影響評価準備書に対する環境大臣意見の提出について(お知らせ)

 「(仮称)津軽十三湖風力発電事業」(青森県五所川原市、つがる市及び中泊町)に係る環境影響評価準備書について、12月26日付けで経済産業大臣に対し、対象事業実施区域及びその周辺は鳥類の生息環境としての重要な地域であること、本地域における風力発電事業によるマガン等に対する環境影響が著しいものとなる蓋然性が高いことから、マガン等の渡り鳥などの採餌場・移動経路等に位置する対象事業実施区域の位置の変更を基本として、事業計画の見直しを求める環境大臣意見を提出した。

1.背景

 本年10月1日より、環境影響評価法(平成9年法律第81号。以下「法」という。)の対象事業として風力発電所の設置又は変更の工事の事業が追加された。
 これを受けて、同日付けで「(仮称)津軽十三湖風力発電事業」(青森県五所川原市、つがる市及び中泊町。くろしお風力発電株式会社。)に係る環境影響評価準備書について、電気事業法(昭和39年法律第170号)に基づき、経済産業大臣から環境大臣に対して、環境の保全の見地からの意見の照会があったため、これを提出するものである。
 今後、事業者により、マガン等の渡り鳥などに対する影響の回避のために、対象事業実施区域の位置の変更を基本として、事業計画の見直しを求める環境大臣の意見、及び関係自治体の長の意見を受けた経済産業大臣勧告を踏まえ対応が行われる。

2.環境大臣意見の概要

(1)事業計画の見直しについて

対象事業実施区域及びその周辺はガン・カモ・ハクチョウ類等の主要の渡りのルート及び飛来地として、また、オジロワシ等の希少猛禽類等の生息環境として重要な地域であること、本準備書によるマガン等の渡り鳥に対する衝突確率の予測結果から、特にマガン等の渡り鳥に対する環境影響は著しいものとなる蓋然性が高く、本準備書に記載された環境保全措置では、環境影響の回避・低減は不十分であり、マガン等の渡り鳥などの採餌場・移動経路等に位置する対象事業実施区域の位置の変更を基本として、事業計画の見直しを行う必要がある。

(2)法及び関係法令等に従った環境影響評価書の作成について

環境影響評価書の作成に当たっては、法及び発電所主務省令※等関係法令に従い、必要な事項を遺漏なく記載すること。
特に、本準備書においては、対象事業の目的及び内容について詳細が記載されておらず、基本的な諸元が不足していることから、それらを評価書作成までに確定し、再度、予測及び評価を見直し、環境保全措置の検討に当たって環境影響の回避・低減に努めること。
発電所主務省令:「発電所の設置又は変更の工事の事業に係る環境影響評価の項目並びに当該項目に係る調査、予測及び評価を合理的に行うための手法を選定するための指針、環境の保全のための措置に関する指針等を定める省令」(平成10年通商産業省令第54号)

(3)環境影響評価項目の再検討について

本事業に係る事業特性及び地域特性を適切に整理した上で、環境影響評価項目の選定について再検討すること。
特に、「生態系」及び「廃棄物等」等については、環境影響評価の項目として選定し、適切な環境影響評価を実施すること。

(4)環境影響評価の予測・評価の結果の再検討について

評価書の作成においては、評価に係る根拠や経緯を明確にし、科学的かつ客観的な予測及び評価とするよう見直すこと。

(5)騒音及び低周波音について

騒音及び低周波音については、必要に応じて、風力発電設備等の配置等を含めた環境保全措置について、再検討すること。
騒音及び低周波音の事後調査の実施及びその結果を踏まえて検討すべき環境保全措置について、可能な限り具体的に評価書に記載すること。

(6)動物、植物及び生態系について

対象事業実施区域及びその周辺に生育・生息する水生動植物への影響が懸念されることから、適切な予測・評価を実施するとともに、環境保全措置及び事後調査を検討すること。
動物及び植物の調査については、専門家の意見聴取を踏まえて再検討し、秋季の渡りの状況調査や植物に係る追加調査を実施し、その結果、重要な種への影響が確認された場合においては、専門家の意見聴取を踏まえつつ、評価書の作成に当たって予測・評価を行うこと。
動物及び植物の予測においては、重要な種の確認位置と改変区域を重ね合わせるなど、可能な限り定量的な手法を用いて予測を行うこと。
動物及び植物に対する環境影響を可能な限り回避・低減する観点から、風力発電設備等の配置や渡来期の稼働停止等を含めて環境保全措置を再検討するとともに、鳥類等の衝突に関する予測については、不確実性が大きいことから、事後調査を実施すること。

(7)景観について

対象事業実施区域は津軽国定公園に隣接していることから、津軽国定公園の利用施設計画が存在する箇所については、主要な展望地として設定し、適切な調査、予測及び評価を行うこと。

(8)事後調査結果の公表

事後調査を確実に実施し、その結果について公表すること。事後調査の結果に応じて、追加的な環境保全措置を実施した場合は、その結果も含めて公表すること。

 なお、環境大臣意見の取りまとめに当たっては、立教大学理学部の上田恵介教授から意見聴取を行った(別紙2参照)。

【参考】

・事業の名称
(仮称)津軽十三湖風力発電事業
・事業者
くろしお風力発電株式会社
・計画位置
つがる市、中泊町
・出力
34,500kW(2,300kW級風力発電機を15基設置)
・運転開始予定
平成27年3月予定

○環境影響評価法への経過措置に係る手続

平成24年6月6日
経済産業省が「風力発電事業に係る環境影響評価実施要綱」を公表
平成24年9月27日
経済産業省への準備書の届出
平成24年10月1日
環境大臣への意見照会
平成24年12月26日
環境大臣意見の提出

添付資料

連絡先
環境省総合環境政策局環境影響審査室
代表:03-3581-3351
直通:03-5521-8237
室長   :田中 紀彦 (内6231)
室長補佐:横井三知貴(内6233)
審査官  :田中 ばく (内6232)

Adobe Readerのダウンロード

PDF形式のファイルをご覧いただくためには、Adobe Readerが必要です。Adobe Reader(無償)をダウンロードしてご利用ください。

ページ先頭へ