報道発表資料

平成24年1月23日
大気環境
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平成23年度「日本モデル環境対策技術等の国際展開」事業に係るインドネシアとの第4回専門家会合及び共同セミナーの開催結果について

 平成23年度「日本モデル環境対策技術等の国際展開」事業に係るインドネシアとの協力事業として、 12月7日(水)に「第4回日尼専門家会合」と「パーム油工場からの排水管理に関する共同セミナー」を インドネシア環境省環境管理センターにおいて開催いたしました。

1.経緯
 環境省では、平成21年度から「日本モデル環境対策技術等の国際展開」事業を開始しており、環境対策技術を法制度整備、人材育成とパッケージにして、アジア諸国の排出企業に普及・展開する方策を検討し、中国・ベトナム・インドネシアを対象としてパッケージ施策を実現するための二国間協力事業を実施しております。本事業の一環として、本年2月よりインドネシア環境省環境技術・人材能力強化担当局(第7局)との間で、産業排水対策分野を中心とする協力事業を実施しています。
 昨年3月4日には日本で局長級会合を開催し、インドネシア環境省第7局長と当省水・大気環境局長との間で、今後の協力事業の内容を盛り込んだ協議議事録を作成し、両局長が署名を行いました。
 この協議議事録の内容に基づき今年度も協力事業を実施しており、この度、政府間対話の場である「第4回日尼専門家会合」と環境管理に係る関係主体を対象とした「パーム油工場からの排水管理に関する共同セミナー」をジャカルタ近郊において開催いたしました。
2.概要
(1)開催日時
共同セミナー        平成23年12月7日(水) 9:00〜12:00
第4回日尼専門家会合        12月7日(水)13:30〜16:00
(2)開催場所
インドネシア環境省 環境管理センター(バンテン州セルポン)
Kawasan Puspiptek, Serpong, Tangerang Selatan 15310, Banten,
Indonesia
(3)主な出席者
(インドネシア側)
ヘンリー・バスタマン    環境省 環境技術・人材能力強化担当局(第7局)長
ハリ・ワヒュディ       環境省 第7局 環境管理センター長
リスマワルニ・マーシャル 環境省 国家クリーナープロダクションセンター長
ヒダヤティ           北スマトラ州 環境保護局長
ほか、環境省、地方政府、企業等の専門家が専門家会合に参加。
共同セミナーには、加えて、環境省、科学院、その他関係省庁、地方政府、大学・研究機関、企業等の専門家が参加。
(日本側)
西本 俊幸          環境省 水・大気環境局 総務課 環境管理技術室長
ほか、環境省、(独)国際協力機構、(財)地球環境戦略研究機関、(社)産業環境管理協会、(社)日本産業機械工業会等の専門家が参加。
共同セミナーには、日尼合計のべ約80名が参加しました。
3.会合結果
[第4回日尼専門家会合]
・インドネシア環境省から、今後の二国間協力は、以下の3つの領域で行うことが提案され、合意しました。
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 北スマトラ州のパーム油工場における環境対策技術及び環境管理能力の向上並びにその水平展開
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 環境ラボを含む地方政府の環境管理能力向上
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インドネシア環境省環境管理センター(EMC)の強化による政策策定に必要なデータ分析能力の向上、地方の環境モニタリング能力向上への貢献
また、持続可能な消費と生産の概念を本二国間協力の中に取り入れることが提案されました。
・日本環境省から、2013年3月までの二国間協力事業の全体工程案を提示し、合意しました。
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環境対策技術の提案と実効性のある環境管理の仕組みを構築するための共同政策研究実施を中核とし、定期的な専門家会合及びワーキンググループ会合の開催、成果を関係主体に共有する共同セミナーの開催、訪日視察・研修の実施、並びに「インドネシア環境週間2012」展示会への参加を行う。
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2012年11月の専門家会合で、本二国間協力事業の中間報告を実施する。
日本側から、モデル工場として選定した北スマトラ州ランカット県にある粗パーム油工場(PTPN II Sawit Hulu)での現地調査結果並びにそれを踏まえた環境対策技術、工場内部の環境管理及び地方政府による工場への指導監督の改善策を報告しました。
北スマトラ州から、これまでに州政府で実施している環境保全のためのプロジェクトや2010年から2014年の環境保護政策の方向性が報告されました。また、共同政策研究の課題であるパッケージ施策構築に関して、モデル工場の課題として、技術の改善、環境管理担当者の能力強化、県政府の課題として、人材育成、県の環境モニタリングラボの能力の向上実施が指摘されました。更に、州政府として、県市のラボに対する指導、手順書や基準の策定等を行う考えが示されたほか、県のラボの人材育成についてのEMCの協力についても期待感が示されました。
[パーム油工場からの排水管理に関する共同セミナー]
環境対策技術の導入、法制度の整備、人材の育成からなる「パッケージ・アプローチ」の好事例構築のためモデル工場に選定した北スマトラ州ランカット県の粗パーム油工場における共同政策研究の成果を中心としてプレゼンテーションを行い、環境管理に係る関係主体と情報を共有しました。また、参加者との間で活発な質疑応答がなされました。
「粗パーム油工場における排水処理の改善提案」として、日本側から、対象モデル工場におけるこれまで2回の専門家による現地調査結果を基に改善提案し、各段階で取り得る選択肢を提示しました。
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第一段階:排水処理に係る基本的な項目の測定を実施
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第二段階:排水経路変更と前処理により下流側の排水処理施設への負荷を低減
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第三段階:現状の施設に比べてより先進的な排水処理施設を導入
「粗パーム油工場における環境管理能力向上にかかる協力事業について」として、対象モデル工場から、工場の組織、生産、排水処理の概要が説明され、これまでの日本側専門家の助言に従い、環境管理組織を設置したこと、簡易流量計を建設し運用に向けて準備中であることなどが報告されました。
「粗パーム油工場における環境モニタリングの重要性と環境管理センターによる指導のあり方について」として、日本側から、1990年代以降のJICAによるインドネシアの環境管理能力向上に係る協力事業の内容を紹介し、環境モニタリングが環境管理の基礎となること、地方政府は確かなモニタリング技術を獲得することが重要であり、「モニタリング技術」には、データの取得、処理、そして評価が含まれることを報告しました。また、モニタリングの実施と技術指導についてのEMCの地方政府への支援が重要であることを示しました。

連絡先
環境省水・大気環境局総務課環境管理技術室
直通:03-5521-8297
代表:03-3581-3351
室長:西本 俊幸(内線6550)
補佐:高野 厚 (内線6551)
担当:山本 享 (内線6554)

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