報道発表資料

平成23年10月18日
自然環境
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「生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム(IPBES)に関する総会」第1セッションの結果について(お知らせ)

 10月3日(月)から7日(金)までの5日間、ナイロビ(ケニア)において、「生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム(IPBES)に関する総会」の第1セッションが開催されました。
 会議では、主にIPBESの法的枠組み、組織事項、事務局ホスト機関の選定基準、作業計画等について議論が行われるとともに、会期中の4日に、本年7月に日本で開催した「IPBESに関する国際科学ワークショップ」の結果報告に関するサイドイベントを開催しました。
 今回会合の結果を踏まえ、来年に開催される総会第2セッションにおいて、さらなる議論を重ねたうえでIPBESが設立される見込みです。

1.会議の概要

会議名称

日本語:
IPBES(*)に関する総会 第1セッション
英語:
The first session of the plenary meeting on IPBES
*IPBES:
Intergovernmental science-policy Platform on Biodiversity and Ecosystem Services
主催:
国連環境計画(UNEP)
開催期間:
平成23年10月3日(月)から7日(金)
場所:
ナイロビ(ケニア)
主な議題:
設立のための法的枠組み及び組織事項、事務局ホスト機関、作業計画等の検討について

2.経緯

 IPBESは、生物多様性と生態系サービスに関する動向を科学的に評価し、科学と政策のつながりを強化する役割が期待されている政府間のプラットフォームであり、生物多様性版のIPCCと呼ばれる。2008年11月以降、UNEP主催によるIPBES政府間会合等において設立に向けた具体的な検討が進められている。
 2010年6月、韓国(釜山)で開催された第3回政府間会合において、IPBES設立の必要性が基本合意され、同年10月に愛知県名古屋市で開催された生物多様性条約第10回締約国会議においては、第65回国連総会に対してIPBESの早期設立の検討を奨励する決定が採択された。さらに、同年12月の第65回国連総会において、UNEPに対し、できるだけ早期にIPBESの態様や体制を決定するための総会の開催を要請する決議が採択された。この決議を受け、本年10月及び来年の前半に、IPBESに関する総会が開催されることとなった。

3.結果

(1)会議の結果

 本会議では、主にIPBES設立のための法的枠組み、組織事項、事務局ホスト機関の選定基準、作業計画等について議論が行われた。今回の第1セッションの結果を踏まえ、来年に開催される総会第2セッションにおいて、各議題に関するさらなる議論を重ね、IPBESの設立が決定される見込みとなっている。本会議の終わりに、付属書X(IPBESの機能及び運営原則)と付属書Y(IPBES事務局のホスト機関・機関グループの選定及び事務所所在地選定のプロセス・基準)が添付された報告書が採択された。
 以下、各議題に関する結果の詳細。

IPBES設立及び運営に関する法的問題

 国連法務部では、これまでの決定ではIPBESは設立したものとはみなされないが、どのような形で設立がなされるかはIPBES総会の決定次第であるとの意見であった。各国は、IPBES設立の緊急性を認識しているものの、設立根拠をIPBES総会の決定とするか、ホスト国連機関の意思決定機関の決定とするか等で主張が分かれた。

IPBESの機能及び運営原則

 作業中の文書が付属書Xとして承諾され、IPBES総会の採択へ向けて、さらに検討されることとなった。

IPBESの下に設立される組織の機能及び構成

 総会の機能、総会役員の構成(議長1名、副議長4名)、補助機関の機能、事務局、補助機関の機構・構成のオプション、ワーキンググループ等に関して議論された。付属書Xに一部審議が反映され、総会第2セッションでさらに検討されることとなった。

IPBES総会の手続規則

 当議題に関する議長フレンズ会合が開催され、会期間の作業が必要であると総会に報告した。総会は、参加者に対し、手続規則に関して提案があれば、12月15日までUNEP事務局に提出することを求めた。UNEP事務局はこれら提案を編集することなく集め、総会第2セッションの6週間よりも前に総会参加者に回覧する。

IPBES事務局のホスト機関の選定基準

 総会は、関係機関に対して総会事務局ホストへの関心表明を、政府に対して事務局誘致への関心表明を求めるとともに、付属書Yの選定基準に沿ってこれら関心表明の提出を行うことを求めた。付属書Yとして承諾され、IPBES総会の採択へ向けて、さらに検討されることとなった。

IPBESの作業計画

 総会は、参加者に対し、作業計画に関して提案があれば、12月15日までUNEP事務局に提出することを求めた。UNEP事務局はこれら提案を編集することなく集め、総会第2セッションの6週間よりも前に総会参加者に回覧する。なお、UNEP事務局は、本会合で受けたコメントをもとに当議題に関する文書を修正し、総会参加者に3週間以内に送付する。

(2)サイドイベントの開催

 環境省は、本年7月に「IPBESに関する国際科学ワークショップ」を、南アフリカ政府及び国連大学と共催し、日本(国連大学本部・東京)で開催した。総会参加者に対し、本ワークショップの成果の理解を促すとともに、科学者と政策決定者との対話を促進するため、第1セッション期間中の10月4日(火)にサイドイベントを開催した。なお、本サイドイベントは、同年6月にフランスで開催された「知見生成に関するワークショップ」と合同で開催された。
 サイドイベントでは、ワークショップの共同議長を務めた国連大学の武内副学長をはじめとした専門家、環境省生物多様性地球戦略企画室奥田室長が参加し、科学的評価と他の活動の連携、ならびに科学者と政策決定者との対話を促進するための議論や質疑が行われた。サイドイベントには約120名が参加し、あらためて総会参加者の科学的評価に対する高い関心が伺われた。

連絡先
環境省自然環境局自然環境計画課生物多様性地球戦略企画室
直通:03-5521-8275
代表:03-3581-3351
室長:奥田 直久(内線 6480)
室長補佐:鈴木 渉(内線 6494)
専門官:伊奈 康治(内線 6746)

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