報道発表資料

平成23年7月22日
水・土壌
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被災地の海洋環境のモニタリング調査結果(中間報告)の公表について(お知らせ)

 環境省では、東日本大震災を受け、被災地の海洋環境について緊急的に有害物質等のモニタリング調査を実施しました(調査実施日:6月3日〜20日)。
 分析が終了した、健康項目、ダイオキシン類、油分等の測定結果(中間報告)については、海洋環境緊急モニタリング調査検討会での検討結果を踏まえ、以下のとおり公表します。

1.調査結果概要

ア)環境基準調査

(1)人の健康の保護に関する環境基準(健康項目)

 すべての項目について環境基準値を下回っていました。

(2)ダイオキシン類

 堆積物中のダイオキシン類は、いずれの測点においても環境基準値を下回っていました。今後、海水の測定結果が得られた段階で評価することとします。

イ)有害物質等調査

(1)油分(炭化水素)

 海水中の炭化水素は既存の調査結果の範囲内でしたが、一部の測点において他よりも相対的に高い値が検出されました。今後、堆積物の測定結果が得られた段階で評価することとします。

(2)臭素系難燃剤

 堆積物中の臭素系難燃剤(PBDE及びHBCD)は既存の調査結果の範囲内でしたが、一部の測点において他よりも相対的に高い値が検出されました。今後、海水の測定結果が得られた段階で評価することとします。

(3)有機フッ素化合物

 堆積物中の有機フッ素化合物(PFOS及びPFOA)は既存の調査結果の範囲内でした。今後、海水の測定結果が得られた段階で評価することとします。

(4)有害化学物質

 浸水地域での取扱量が多い有害化学物質のうち、海水中に溶解する性質を有するものとして、1,2-ジクロロエタン、N,N-ジメチルホルムアミド、アセトニトリルを選定し、海水中の濃度を調査したところ、1,2-ジクロロエタン及びアセトニトリルはいずれも検出されず、N,N-ジメチルホルムアミドは定量下限値前後の低い値でした。

ウ)海底ごみ調査

 離岸1km以遠の海域においてサイドスキャンソナー調査(注)を実施した結果、海底に沈積しているごみが検知されました。三陸海域では沿岸に近い海域にやや多く分布する傾向が見られ、仙台湾では比較的沖合まで広がって分布する傾向が見られました。
 サイドスキャンソナーでごみが検知された地点のうち、6地点において水中カメラによる撮影を行ったところ、いずれの地点においても海域起源と思われるごみ(養殖施設の残骸等)が発見されました。このうち2地点においては陸域起源と思われるごみ(ホームタンク、ロッカーあるいは冷蔵庫と推定されるごみ)も発見されましたが、大型のガレキ等(倒壊家屋、自動車等)は発見されませんでした。

注:
サイドスキャンソナー調査とは、海底に向けて音響パルスを発信し、その反射・散乱波を受信することにより、海底の地形や沈積物の状況を把握するものです。

2.今後の予定

 海洋環境緊急モニタリング調査検討会のもと、現在分析中の項目(海水:ダイオキシン類、臭素系難燃剤、有機フッ素化合物、堆積物:炭化水素、PCB)の結果を含めて最終的な取りまとめを行い、公表する予定です。

3.海洋環境緊急モニタリング調査検討会検討員

(50音順、敬称略)
石坂 丞二名古屋大学地球水循環研究センター教授
井上 均見海上保安庁海洋情報部環境調査課海洋汚染調査室長
小城 春雄北海道大学水産学部名誉教授
白山 義久(独)海洋研究開発機構理事
田中 勝鳥取環境大学サステイナビリティ研究所長・特任教授
田辺 信介愛媛大学沿岸環境科学研究センター教授
中田 英昭長崎大学大学院水産・環境科学総合研究科長(座長)
西田 周平東京大学大気海洋研究所教授
野尻 幸宏独立行政法人国立環境研究所地球環境研究センター上級主席研究員
牧 秀明独立行政法人国立環境研究所地域環境研究センター海洋環境研究室
主任研究員

参考

関連公表資料

東日本大震災の被災地における環境モニタリング調査について(平成23年5月2日)
被災地の海洋環境のモニタリング調査結果(速報)の公表について(平成23年7月8日)

添付資料

連絡先
環境省水・大気環境局水環境課海洋環境室
直通:03-5521-9025
代表:03-3581-3351
室長:森 高志(内線6630)
室長補佐:宮元 康一(内線6631)
担当:黒川 忍(内線6632)

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