報道発表資料

平成23年5月25日
自然環境
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聟島に移送したアホウドリのヒナ全羽の巣立ちについて(お知らせ)

 小笠原群島聟島(むこじま)におけるアホウドリの新繁殖地形成事業として、今年の2月8日に伊豆諸島鳥島から聟島までヘリコプターで移送したアホウドリのヒナ15羽(オス8羽、メス7羽)が、5月25日までに聟島の飼育サイトより巣立ちましたので、お知らせいたします。(ただし、4月30日に飼育サイトから1羽が姿を消しておりますが、正常な巣立ちとしては早すぎると考えています。)
 移送したヒナは移送後約3か月間、(財)山階鳥類研究所の研究チームからの給餌を受け、成長してきました。5月12日に2羽(オス1羽、メス1羽)が巣立った後、他のヒナも順に巣立ちを迎え、25日に最後のオス1羽が巣立ちました。
 巣立ち後のヒナは、北太平洋のベーリング海やアリューシャン列島、アラスカ沿岸、アメリカ西海岸まで渡っていくものと予想されます。
 今回巣立ったヒナ15羽のうち、7羽に衛星発信器を装着していますので、今後の巣立ち後の行動についても明らかとなる予定です。
 また、聟島を巣立ったヒナの帰還が確認された個体数が7羽であったことも、併せてお知らせします。

この事業は、(財)山階鳥類研究所が、環境省、米国魚類野生生物局、三井物産環境基金、公益信託サントリー世界愛鳥基金等の支援を得て実施しているものです。

ヒナの巣立ちについて

巣立ち日 巣立ち羽数 ♂♀ 備考(発信器の有無)
(4月30日) (1羽) (メス1羽) (正常な巣立ちとしては早すぎる)
5月12日 2羽 オス1羽
メス1羽 発信器装着
5月13日 1羽 メス1羽 発信器装着
5月17日 1羽 オス1羽
5月19日 1羽 オス1羽
5月23日 4羽 オス4羽 発信器装着×2
5月24日 4羽 メス4羽 発信器装着×2
5月25日 1羽 オス1羽 発信器装着
計15羽 (発信器装着:計7羽)

聟島巣立ちヒナの帰還状況について(平成23年5月25日現在)

帰還確認日 個体番号 ♂♀ 備考(何年に移送した個体か)
2月10日 Y01 オス 3歳(平成20年移送)
2月25日 Y04 オス 3歳(平成20年移送)
3月12日 Y03 メス 3歳(平成20年移送)
3月17日 Y06 メス 3歳(平成20年移送)
3月26日 Y24 オス 2歳(平成21年移送)
4月1日 Y07 オス 3歳(平成20年移送)
Y10 メス 3歳(平成20年移送)
計7羽

これまでの経過

<平成19年>
3月〜6月
近縁種のクロアシアホウドリによる飼育試験を実施
<平成20年>
2月19日
伊豆諸島鳥島において捕獲したヒナ10羽(雄4羽、雌6羽)を、ヘリコプターに載せて、小笠原群島聟島まで移送。
  ↓
(山階鳥類研究所の職員が聟島に滞在し、ヒナの人工飼育を実施。)
5月19日〜25日
ヒナの巣立ち
5月〜9月
人工衛星追跡を実施し、追跡できた4羽がベーリング海へ到達。
聟島の飼育ヒナと鳥島の野生ヒナの巣立ち後の行動に大きな違いは見られなかった。
<平成21年>
2月5日
伊豆諸島鳥島において捕獲したヒナ15羽(雄10羽、雌5羽)をヘリコプターに載せて、小笠原群島聟島まで移送。
  ↓
(山階鳥類研究所の職員が聟島に滞在し、ヒナの人工飼育を実施。)
5月11日〜25日
ヒナの巣立ち
<平成22年>
2月8日
伊豆諸島鳥島において捕獲したヒナ15羽(雄11羽、雌4羽)をヘリコプターに載せて、小笠原群島聟島まで移送。
  ↓
(山階鳥類研究所の職員が聟島に滞在し、ヒナの人工飼育を実施。)
5月18日〜29日
ヒナの巣立ち
<平成23年>
2月8日
伊豆諸島鳥島において捕獲したヒナ15羽(雄8羽、雌7羽)をヘリコプターに載せて、小笠原群島聟島まで移送。
  ↓
(山階鳥類研究所の職員が聟島に滞在し、ヒナの人工飼育を実施。)
2月10日
平成20年に巣立ちしたヒナ(3歳、雄)の聟島への帰還を確認
5月12日〜25日
ヒナの巣立ち

ヒナの写真

巣立ちの3日前のY56(5月9日)

羽ばたきの練習をする幼鳥(5月9日)
右手前はデコイ(模型)

巣立ち後、海上で羽ばたきの練習をする
Y56(5月12日)

巣立ち後、海上で羽ばたきの練習をする
Y54(5月12日)

写真提供:
財団法人山階鳥類研究所
連絡先
環境省自然環境局野生生物課
(代表:03-3581-3351)
(直通:03-5521-8283)
課長:亀澤 玲治(6460)
課長補佐:堀内 洋(6475)
専門官:大林 圭司(6469)
係長:浪花 伸和(6469)

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