報道発表資料

平成23年5月2日
総合政策
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中央新幹線小委員会答申(案)に対する環境省意見の提出について(お知らせ)

 環境省は、4月21日に公表された国土交通省の交通政策審議会 中央新幹線小委員会の答申(案)に対して、「戦略的環境アセスメント導入ガイドライン」(環境省)に基づき、本日付けで環境省意見を述べた。
 環境省意見においては、現在示されているルート帯から事業者が路線位置の絞込みを行う際に、4月27日に公布された環境影響評価法改正法の趣旨を踏まえ、概ねの路線案を複数設定するか、複数案の設定が困難である場合はルート帯をより狭めた形で概ねの路線案を設定することにより、配慮書手続を行うよう求めるとともに、路線案を選定する際に、特に回避すべき環境要素について指摘している。

1.中央新幹線小委員会における検討経緯

 中央新幹線については、昨年3月から国土交通省の交通政策審議会 陸上交通分科会 鉄道部会 中央新幹線小委員会において、営業主体及び建設主体の指名、並びに整備計画の決定について検討が進められており、甲府市附近〜名古屋市附近間においては南アルプスルートと伊那谷ルートの2案が比較検討されている。昨年12月には中間とりまとめが公表され、パブリックコメントが1ヶ月間実施された。その後、パブリックコメントの意見等を踏まえながら検討が進められ、本年4月21日に答申(案)が公表された。この答申(案)に対するパブリックコメントが4月22日〜5月5日の期間で実施されており、今後、この結果も踏まえ、交通政策審議会の答申がとりまとめられる予定。

2.環境省意見について

 中央新幹線小委員会においては、国土交通省が策定した「公共事業の構想段階における計画策定プロセスガイドライン」の趣旨を踏まえ、パブリックインボルブメント(住民参加)手法を取り入れつつ検討が進められているが、当ガイドラインは環境省が取りまとめた「戦略的環境アセスメント導入ガイドライン」に基づく戦略的環境アセスメントの内容を含むものとなっている。
 このため、環境省はこれらのガイドラインに基づき、昨年12月の中間とりまとめに対して、本年1月14日に環境の保全の見地からの意見を述べており、今回公表された答申(案)においては、当該意見を踏まえ、環境影響について現段階で可能な調査・予測・評価が行われていると評価される。答申(案)に対しても、事業者が実施すべき計画段階の環境配慮措置について別紙のとおり意見を述べたところである。

〔環境省意見の概要〕

計画段階における環境配慮の実施について

 今後、幅20〜25kmのルート帯から絞り込みが行われる過程で、環境影響評価法改正法の趣旨を踏まえ、事業実施の際の建設主体によって、トンネルの位置等具体的な事業内容を含むルート案が設定され、より詳細な計画段階の環境配慮手続が実施されるよう求める。

路線の位置等を選定する際の留意事項について

 路線の位置や構造等を選定する際には、以下の点に特に留意すること。

[1]
自然環境保全の観点から、重要と考えられる以下の地域について、自然環境への影響が回避・低減されるよう検討する必要がある。
国立・国定公園
大井川源流部の原生自然環境保全地域
赤石山脈及び巨摩山地の国立公園の候補地として検討している地域
良好な低山森林環境が存在する多摩丘陵〜丹沢付近
低山〜山地帯森林生態系が存在する八ヶ岳山塊、伊那谷地域等一帯
名古屋付近の木曽三川河口部や藤前干潟の水鳥生息地
紀伊半島北部の地域における森林環境及び水環境の希少動植物、生態系
環境省レッドリスト記載種が生息・生育している地域
[2]
騒音・振動については、特にトンネル坑口において微気圧波が発生する懸念があるため、市街地や人家への影響を回避・低減する必要がある。
[3]
トンネル工事等により地下水の流出が想定されるため、可能な範囲で水源の位置や使用状況等を十分把握し、影響を回避・低減する必要がある。

その他

 トンネル掘削による大量の土砂が発生し、大規模な土捨場の設置も想定され、自然由来の重金属等を含む土砂が発生する可能性もある。このため、今後、掘削土等の影響を検討する必要がある。

添付資料

連絡先
環境省総合環境政策局環境影響審査室
直通:03-5521-8237
代表:03-3581-3351
室長:小野 洋(内線6231)
室長補佐:馬場 康弘(内線6233)
審査官:原 哲郎(内線6253)
環境専門員:岸本 祥(内線6232)

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