報道発表資料

平成22年12月27日
廃棄物
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産業廃棄物の不法投棄等の状況(平成21年度)について(お知らせ)

 環境省では、毎年度、全国の都道府県及び政令市(以下「都道府県等」という。)の協力を得て、産業廃棄物の不法投棄や不適正処理事案について、新たに判明した不法投棄事案の状況(フロー)、並びに年度末時点の不法投棄及び不適正処理(以下「不法投棄等」という。)事案の残存量(ストック)等を調査し、公表しています。
 今般、平成21年度に係る調査結果を取りまとめましたので、お知らせします。
 なお、本調査では、上記の2つの調査と併せて、全ての残存事案に係る生活環境保全上の支障又はそのおそれ(以下「支障等」という。)、個々の残存事案ごとの現在の支障等の状況や都道府県等の今後の対応方針等についても取りまとめておりますので、併せてお知らせします。

 結果の概要は次のとおりです。
(1)
平成21年度に新たに判明したと都道府県等から報告のあった不法投棄事案の件数は279件(前年度308件、▲29件)、不法投棄量は5.7万トン(同20.3万トン、▲14.6万トン)でした。
(2)
平成21年度に新たに判明したと都道府県等から報告のあった不適正処理事案の件数は187件(前年度308件、▲121件)、不適正処理量は37.9万トン(同122.8万トン、▲84.9万トン)でした。
(3)
平成21年度末における不法投棄等の残存件数として都道府県等から報告のあったものは2,591件(前年度2,675件、▲84件)、残存量の合計は1,730.5万トン(同1,726.0万トン、+4.5万トン)でした。

1 平成21年度に新たに判明した産業廃棄物の不法投棄等事案

 この調査は、以下の[1]及び[2]の両方に該当する事案で、平成21年度(平成21年4月1日〜平成22年3月31日の間)に新たに判明したものとして都道府県等から報告のあった事案を対象としています。ただし、硫酸ピッチ事案、フェロシルト事案については、本調査の対象から除外し、別途取りまとめております。

[1]
廃棄物処理法に定める産業廃棄物であって、同法第12条第1項に規定する産業廃棄物処理基準若しくは同法第12条の2第1項に規定する特別管理産業廃棄物処理基準に適合しない処分(不適正処理)が行われたもの、又は同法第16条に違反して投棄(不法投棄)されたと報告のあったもの。
[2]
1件当たりの投棄量又は不適正処理量が10トン以上と報告のあったもの。ただし、特別管理産業廃棄物を含む事案については、10トン未満と報告のあったものも含めて全てを対象とします。

1−1 平成21年度に新たに判明した産業廃棄物の不法投棄事案

1−1−1 不法投棄事案の件数及び投棄量

 平成21年度に新たに判明したと報告のあった不法投棄の件数は279件、不法投棄量は5.7万トンでした。
 (「1-1-1. 不法投棄件数及び投棄量(新規判明事案)」、「(参考1-1)不法投棄件数・投棄量(都道府県・政令市別、平成21年度新規判明事案)」及び「(参考2-1)不法投棄件数・投棄量の推移(都道府県別、5ケ年分、平成21年度新規判明事案)」参照)

1−1−2 大規模な事案の状況
(1)
投棄量5,000トン以上の大規模事案として報告のあったものは2件で、全体の投棄件数(279件)の0.7%となっています。
(2)
この大規模事案2件の投棄量の合計は1.9万トンで、全体の投棄量(5.7万トン)の32.3%を占めます。
(「1-1-2-1. 規模別不法投棄件数(新規判明事案、10ヶ年分)」、「1-1-2-2. 規模別不法投棄量(新規判明事案、10ヶ年分)」、「(参考3)平成21年度大規模事案の概要」参照)
1−1−3 実行者別の状況
(1)
不法投棄の実行者の内訳を見ると、件数では、排出事業者が150件(53.8%)、実行者不明が71件(25.4%)、複数によるものが22件(7.9%)、無許可の産業廃棄物処理業者(無許可業者)が18件(6.5%)、産業廃棄物処理許可業者(許可業者)が12件(4.3%)となっています。
(2)
投棄量では、排出事業者が2.5万トン(43.3%)、実行者不明が1.4万トン(23.9%)、複数によるものが1.3万トン(22.1%)、無許可業者が0.3万トン(5.8%)、許可業者が0.3万トン(4.4%)となっています。
(「1-1-3. 不法投棄実行者の内訳(新規判明事案)」参照)
1−1−4 不法投棄廃棄物の種類
(1)
不法投棄された廃棄物の種類は、件数で見ると、建設系廃棄物が192件(がれき類103件、建設混合廃棄物51件、建設系木くず31件 等)となっており、全体(279件)の68.8%を占めています。
(2)
投棄量で見ると、建設系廃棄物が4.2万トン(建設混合廃棄物1.4万トン、がれき類1.3万トン、建設系汚泥0.9万トン 等)となっており、全体(5.7万トン)の73.0%を占めています。
(「1-1-4. 不法投棄廃棄物の種類及び量(新規判明事案)」参照)
1−1−5 支障等の状況

 平成21 年度に新たに判明したと報告のあった不法投棄事案のうち、現に支障が生じていると報告されたものはありませんでした。現に支障のおそれがあると報告されたものは10件(3.6%)、現在支障等調査中と報告されたものは8件(2.9%)、現時点では支障等がないと報告されたものは261件(93.5%)でした。
 (「1-1-5.不法投棄事案の支障等の状況及び都道府県等の対応状況(新規判明事案)」、「参考1-1.不法投棄件数・投棄量(都道府県・政令市別、平成21年度新規判明事案)」参照)

1−1−6 都道府県等の対応状況

 平成21年度に新たに判明したと報告のあった不法投棄事案のうち、現に支障のおそれがあると報告されたもの(10件)については、今後の対応として、5件が支障のおそれの防止措置、4件が状況確認のための定期的な立入検査、1件が周辺環境モニタリングを実施するとされています。
 その他、現在支障等調査中と報告された8件については、既に、支障等の状況を明確にするための確認調査に着手されています。
 (「1-1-5.不法投棄事案の支障等の状況及び都道府県等の対応状況(新規判明事案)」参照)

1−2 平成21年度に新たに判明した産業廃棄物の不適正処理事案

(参考)
不法投棄事案の調査と不適正処理事案の調査とでは調査開始年度が異なっていることから、別々に整理して記載しています。
1−2−1 不適正処理事案の件数及び量

 平成21年度に新たに判明したと報告のあった不適正処理の件数は187件、不適正処理量は37.9万トンでした。
 (「1-2-1. 不適正処理件数及び不適正処理量(新規判明事案)」、「(参考1-2)不適正処理件数・不適正処理量(都道府県・政令市別、平成21年度新規判明事案)」及び「(参考2-2)不適正処理件数・不適正処理量の推移(都道府県別、5ヶ年分、平成21年度新規判明事案)」参照)

1−2−2 大規模な事案の状況
(1)
不適正処理量5,000トン以上の大規模事案として報告のあったものは4件で、全体の件数(187件)の2.1%となっています。
(2)
この大規模事案4件の不適正処理量の合計は30.3万トンで、全体の量(37.9万トン)の80.0%を占めます。
(「1-2-2-1. 規模別不適正処理件数(新規判明事案)」、「1-2-2-2. 規模別不適正処理量(新規判明事案)」、「(参考3)平成21年度大規模事案の概要」参照)
1−2−3 実行者別の状況
(1)
不適正処理の実行者の内訳を見ると、件数では、排出事業者が127件(67.9%)、産業廃棄物処理許可業者(許可業者)が29件(15.5%)、複数によるものが23件(12.3%)、実行者不明が4件(2.1%)、無許可の産業廃棄物処理業者(無許可業者)が2件(1.1%)となっています。
(2)
不適正処理量では、複数によるものが25.7万トン(67.9%)、許可業者が8.6万トン(22.8%)、排出事業者が3.4万トン(8.9%)、実行者不明が0.08万トン(0.2%)、無許可業者が0.03万トン(0.1%)となっています。
(「1-2-3. 不適正処理実行者の内訳(新規判明事案)」参照)
1−2−4 不適正処理物の種類
(1)
不適正処理された廃棄物の種類は、件数で見ると、建設系廃棄物が129件(がれき類64件、建設系木くず31件、建設混合廃棄物27件 等)となっており、全体(187件)の69.0%を占めています。
(2)
不適正処理量で見ると、汚泥が12.0万トン、鉱さいが9.7万トン、がれき類4.8万トン、建設系廃プラスチック2.7万トン、建設混合廃棄物2.2万トンとなっています。
(「1-2-4. 不適正処理廃棄物の種類及び量(新規判明事案)」参照)
1−2−5 支障等の状況

 平成21年度に新たに判明したと報告のあった不適正処理事案のうち、現に支障が生じていると報告されたものはありませんでした。現に支障のおそれのあると報告されたものは8件(4.3%)、現在支障等調査中と報告されたものは7件(3.7%)、現時点では支障がないと報告されたものは172件(92.0%)でした。
 (「1-2-5. 不適正処理事案の支障等の状況及び都道府県等の対応状況(新規判明事案)」、「参考1-2.不適正処理件数・不適正処理量(都道府県・政令市別、平成21年度新規判明事案)」参照)

1−2−6 都道府県等の対応状況

 平成21年度に新たに判明したと報告のあった不適正処理事案のうち、現に支障のおそれがあると報告された8件については、今後の対応として、1件が支障のおそれの防止措置、7件が状況確認のための定期的な立入検査を実施するとされています。
 その他、現在支障等調査中と報告された7件については、既に、支障等の状況を明確にするための確認調査に着手されています。
 (「1-2-5.不適正処理事案の支障等の状況及び都道府県等の対応状況(新規判明事案)」参照)

2 平成21年度末の時点で残存している産業廃棄物の不法投棄等事案(以下「残存事案」という。)

 この調査は、以下の[1]及び[2]の両方に該当する事案で、平成21年度末(平成22年3月31日)時点で残存しているものとして報告のあった事案を対象としています(硫酸ピッチ事案、フェロシルト事案を除く。)。

[1]
廃棄物処理法に定める産業廃棄物であって、同法第12条第1項に規定する産業廃棄物処理基準若しくは第12条の2第1項に規定する特別管理産業廃棄物処理基準に適合しない処分(不適正処理)が行われたもの、又は同法第16条に違反して投棄(不法投棄)されたと報告のあったもの。
[2]
1件当たりの残存量が平成22年3月31日(平成21年度末)時点で10トン以上と報告のあったもの。ただし、特別管理産業廃棄物を含む事案については10トン未満と報告のあったものを含めてすべて対象とします。
なお、これまで残存事案として報告されていたものについても、平成22年3月31日(平成21年度末)時点で支障除去措置又は支障のおそれの防止措置が完了したものについては当該事案からは除かれます(措置の内容に原位置封じ込め措置等を含む。)。

2−1 平成21年度末における不法投棄等事案の残存件数及び残存量

 平成21年度末における不法投棄等の残存件数として報告のあった事案は2,591件、残存量の合計は1,730.5万トンでした。
 (「2-1. 不法投棄等の規模別の残存件数及び残存量(平成21年度末時点)」、「(参考4)不法投棄等の残存件数及び残存量(都道府県・政令市別、平成21年度末時点)」及び「(参考5)不法投棄等の残存件数及び残存量(市町村別・支障別、平成21年度末時点)」参照)

2−2 大規模な事案の状況

 5,000トン以上の残存事案として報告のあったものは338件(全体の13.0%)、残存量は1,595.5万トン(同92.2%)となっています。
 (「2-1. 不法投棄等の規模別の残存件数及び残存量(平成21年度末時点)」、「(参考3)平成21年度 大規模事案の概要」参照)

2−3 実行者別の状況

 残存事案の実行者の内訳を見ると、残存件数では、排出事業者によるものが999件(38.6%)、無許可業者によるものが601件(23.2%)、実行者不明のものが576件(22.2%)となっています。
 残存量では、許可業者によるものが921.0万トン(53.2%)、無許可業者によるものが431.8万トン(25.0%)、排出事業者によるものが160.1万トン(9.3%)となっています。
 (「2-2. 不法投棄等の実行者別残存件数及び残存量(平成21年度末時点)」参照」)

2−4 不法投棄等廃棄物の種類

 残存事案の廃棄物の種類を見ると、残存件数では建設系廃棄物が1,878件と全体の72.5%を占め、残存量では1,143.2万トンと全体の66.1%を占めています。
 (「2-3. 不法投棄等廃棄物の種類別残存件数及び残存量(平成21年度末時点)」参照)

2−5 判明時期別の状況

 残存事案の判明時期の内訳を見ると、判明時期が新しい事案ほど残存している件数が多い傾向にあります。
 なお、残存量では、判明時期が古い事案が多くを占めている状況にあります。
 (「2-4. 不法投棄等事案の判明時期別残存件数及び残存量(平成21年度末時点)」参照)

2−6 不法投棄等の開始時期と支障等の状況(残存事案)

 平成21年度末時点における全残存事案2,591件のうち、平成10年6月16日以前に投棄等が行われたと報告されたものは484件(18.7%)となっています。そのうち、現に支障が生じていると報告されたものは11件(0.4%)、現に支障のおそれがあると報告されたものは55件(2.1%)、支障等調査中と報告されたものは14件(0.5%)、現時点では支障等がないと報告されたものは404件(15.6%)でした。
 また、平成10年6月17日以降に行われたと報告された残存事案は1,712件(66.1%)となっています。そのうち、現に支障が生じていると報告されたものは9件(0.3%)、現に支障のおそれがあると報告されたものは64件(2.5%)、支障等調査中と報告されたものは24件(0.9%)、現時点では支障等がないと報告されたものは1,615件(62.3%)でした。
 平成21年度末時点で開始時期を調査していると報告された事案(以下「開始時期調査中事案」という)は42件(1.6%)となっています。そのうち、現に支障が生じていると報告されたものはありませんでした。現に支障のおそれがあると報告されたものは10件(0.4%)でした。支障等調査中と報告されたものは1件(0.0%)、現時点では支障等がないと報告されたものは31件(1.2%)でした。
 不法投棄等の開始時期の特定が困難な事案(以下「開始時期特定困難事案」という)と報告された事案は353件(13.6%)となっています。そのうち、現に支障が生じていると報告されたものはありませんでした。現に支障のおそれがあると報告されたものは22件(0.8%)、支障等調査中と報告されたものは19件(0.7%)、現時点では支障等がないと報告されたものは312件(12.0%)でした。
 (「2-5-1.不法投棄等の開始時期と支障の状況(残存事案・平成21年度末時点)」及び「2-5-2.不法投棄等事案の支障等の状況及び都道府県等の対応方針(残存事案・平成21年度末時点)」、「参考4.不法投棄等の残存件数及び残存量(都道府県・政令市別、平成21年度末時点)」、「参考5.不法投棄等の残存件数及び残存量(市町村別・支障別、平成21年度末時点)」参照)

2−7 都道府県等の対応状況

 残存事案のうち、現に支障が生じていると報告されている20件については、今後の対応として、全て支障除去措置を実施するとされており、いずれも、現時点では原因者等又は行政による支障除去措置に着手されています。
 なお、これらのうち、支障除去措置を行わせるために原因者等に対して措置命令が発出されたものは14件、措置命令が発出されていないものが6件となっています。
 現に支障のおそれのあると報告されている151件については、今後の対応として、27件が支障のおそれの防止措置、23件が周辺環境モニタリング、100件が状況確認のための立入検査を実施するとされています。また、支障のおそれの防止措置を実施すると報告された27件のうち、5件については既に行政代執行による支障のおそれの防止措置に着手されています。
 なお、これらのうち、支障のおそれの防止措置等を行わせるために原因者等に対して措置命令が発出されたものは39件、措置命令が発出されていないものが112件となっています。
 その他、現在支障等調査中と報告された58件については、いずれも支障等の状況を明確にするための確認調査に着手又は次年度中に着手予定とされています。また、現時点では支障等はないと報告された2,362件についても、必要に応じて、改善指導、定期的な立入検査や監視等が実施されています。
 (「2-5-2.不法投棄等事案の支障等の状況及び都道府県等の対応方針(残存事案・平成21年度末時点)」及び「2-6. 残存事案への対応状況(残存事案・平成21年度末時点)」参照」

(注)
不法投棄等については、その一義的な責任が投棄者及び不適正な処理を委託した排出事業者等(以下「原因者等」という。)にあることから、生活環境保全上の支障の除去等については当該原因者等により行われることが基本となりますが、原因者等が不明又は資力がない等の理由により、都道府県等が原因者に代わって代執行により当該支障の除去等が行われる場合があります。

3 「不法投棄撲滅アクションプラン」への対応

 環境省では、平成21年度までに5,000トン超の大規模事案をゼロにすることを目標にして、平成16年6月に「不法投棄撲滅アクションプラン」を策定し、これに基づき不法投棄等の防止のための幅広い取組を実施してきました。
 平成21年度に新たに判明した5,000トンを超える大規模不法投棄は2件、18,520トンとなっており、件数、量ともにアクションプラン策定時の平成16年度(大規模不法投棄は7件、305,499トン)に比べると大幅に減少しています。また、平成21年度に新たに判明した大規模不適正処理は4件、303,244トンで、平成16年度(大規模不適正処理は18件、234,906トン)に比べると件数では大幅に減少していますが、量では増加しています。
 このように、環境省の種々の取組にもかかわらず、平成21年度にも大規模事案が新たに判明しており、平成21年度までに5,000トン超の大規模事案をゼロにすることはできず、残念ながらアクションプランの目標達成には至りませんでした。
 今後は、現行のアクションプランに代わる新しいアクションプランを策定し、不法投棄等の撲滅を図るべく、更なる取組を推進していくこととしています。

4 環境省の取組

 廃棄物処理法の累次の改正による規制の強化をはじめ、不法投棄等の未然防止・拡大防止のための様々な施策の実施等により、産業廃棄物の不法投棄等の新規判明事案の件数は減少してきています。また、これら新規判明事案で、現に支障等があると報告されたものについては、都道府県等により、支障の除去又はそのおそれの防止措置、周辺環境モニタリング、状況確認のための立入検査のいずれかの措置が講じられているか又は講じることとされています。
 しかしながら、5,000トン以上の大規模な不法投棄事案は新たに2件、不適正処理事案については4件判明し、5,000トン未満の規模のものを含めると、全体ではいまだに279件の不法投棄、187件の不適正処理が新たに判明したと報告されており、いまだ不法投棄等の事案を撲滅するには至っていません。

 一方、残存事案2,591件について、現に支障等があると報告されている171件については、支障等の状況により、支障の除去又はそのおそれの防止措置、周辺環境モニタリング、状況確認のための立入検査又は周辺環境モニタリングと立入検査の両方の実施のいずれかの措置が講じられているか又は講じることとされています。そのうち、現に支障が生じていると報告されているものが20件、現に支障のおそれがあり、支障のおそれの度合いから支障のおそれの防止措置を講じると報告されているいるものが27件あり、できる限り早期にこれらの措置が実施され、完了することが必要です。
 また、現在、支障等調査中と報告された事案が58件残っていることから、早急に支障等の状況を明確にした上で、支障のおそれの度合いに応じた対応が必要です。
 さらに、現時点では支障等がないと報告された2,362件についても、必要に応じて、定期的・継続的な状況確認を行い、支障等の状況に変化が生じた場合には速やかに必要な対応ができるようにしておくことが必要です。
 また、支障の除去又はそのおそれの防止措置が完了した事案については、残存事案から除外されることになりますが、全量撤去以外の措置がなされた事案については、その後の土地利用において土地の形質の変更(廃棄物搬出含む)等がなされた場合には新たなリスクが発生し得ることから、廃棄物処理法に基づく指定区域に指定する等、別途関係者間で情報共有及び管理を行っていくことが重要です。
 いずれにしても、これら残存事案については、都道府県・政令市別及び市町村別、並びに支障等の状況別にリスト化して公表資料の中のデータの1つとして公表し、関係者間で情報共有を図り、将来にわたって的確に対応していけるようにしていくことが必要です。

 以上のような状況の中、環境省では、廃棄物の適正な処理の確保を図るため、排出事業者による適正な処理の確保対策の強化、廃棄物の不適正な処理への厳格な対応、廃棄物処理施設の維持管理対策の強化等の措置を講ずること等を盛り込んだ廃棄物処理法の一部を改正する法律案をさきの通常国会に提出し、可決・成立しました(平成22年5月法律第34号)。平成22年12月17日に関係する政令が閣議決定され、改正法は平成23年4月1日付で施行されることになりました。今後、改正法の円滑な施行のため、都道府県等や関係団体等への周知徹底を図っていきます。
 また、経済の状況によっては不法投棄等の増加が懸念されることを勘案し、引き続き、不法投棄等の防止を図るため、全国ごみ不法投棄撲滅運動の展開による監視活動の強化、エコアラームネット等を活用した取組、現地調査や関係法令等に精通した専門家の派遣による都道府県等での行為者等の責任追及の支援、衛星画像を活用した早期発見・早期対応等の取組を展開し、地方環境事務所が拠点となって都道府県等と緊密に連携し、大規模事案を中心に新規に判明される事案を減少させることができるよう、早期発見による未然防止及び早期対応による拡大防止の取組を一層推進します。

 さらに、支障等がある残存事案の支障の除去等の措置については、平成10年6月16日以前に行為のあった事案は、特定産業廃棄物に起因する支障の除去等に関する特別措置法(産廃特措法)に基づき都道府県等が行う代執行について国からの補助等の支援を実施しており、これまでに12事案について同法に基づく大臣同意がなされています。一方、平成10年6月17日以降に行為のあった事案については、建設八団体副産物対策協議会をはじめとして、(社)日本経済団体連合会会員団体及び企業、(社)全国産業廃棄物連合会、(社)日本医師会及び四病院団体協議会各団体からの出えんをいただき、国からの補助も加えて造成した廃棄物処理法に基づく産業廃棄物適正処理推進基金により、都道府県等の代執行経費の支援を行っており、平成21年度末までにのべ75事案に対して支援を行いました。
 しかしながら、産廃特措法についてはその期限が平成24年度末となっていることから、産廃特措法の対象となる事案の状況を踏まえつつ、生活環境の保全上支障又はそのおそれがある同法に定める特定産業廃棄物に対する今後の対応を検討していくこととしています。
 また、廃棄物処理法に基づく基金による支援については、当該支援の在り方について検討する懇談会が平成21年10月に取りまとめた報告書の中で、現行基金の積み増し期間は平成24年度までの3年間とし、平成22年度以降に新たに判明する事案は本基金の対象には含めないこと、現行基金で支援できなかった事案については今後改めて検討される新たな支援スキームにより可能な範囲で支援すること、平成25年度以降の新たな支援スキームについては産廃特措法の動向等も踏まえつつ、当該懇談会において検討に着手し、平成24年度末までの3年間で結論を得ることとされ、同懇談会において引き続き検討を行っています。             

添付資料

連絡先
環境省廃棄物・リサイクル対策部適正処理・不法投棄対策室
直通:03-5501-3157
室長:吉田 一博(内線 6881)
室長補佐:大川 仁(内線 6884)
担当:日浦 憲太郎(内線 6883)
担当:近藤 淳史(内線 6883)

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