報道発表資料

平成22年12月21日
地球環境
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浮体式洋上風力発電実証事業実施候補海域の選定について(お知らせ)

 環境省が平成22年度から実施している洋上風力発電実証事業(受託者:京都大学)において、我が国初となる2MW級の浮体式洋上風力発電実証機の設置候補海域として、長崎県五島市椛島周辺を選定しました。平成25年度ごろの実証機の設置に向けて、関係省庁とも連携しつつ、候補海域の環境影響評価等を進めていきます。

1.背景

 国内の中長期的な温室効果ガスの排出削減を進めるためには、再生可能エネルギーの導入を強力に推進する必要がある。我が国は、排他的経済水域が世界第6位の海洋国であり、平成21年度に環境省が実施した再生可能エネルギー導入ポテンシャル調査の結果によると、陸上のみならず、洋上にも風力発電の大きな導入ポテンシャルを有することが明らかになっている。また、洋上は風速が強く、その変動が少ないため、安定かつ効率的な発電が見込まれ、その実用化が期待されている。
 洋上風力発電のうち、水深が浅い海域に適した着床式については、国内3ヶ所で運転開始しており、経済産業省においては風況観測システム及び風力発電システムの実証研究等が行われている。一方、より深い海域に対応する浮体式については、世界的にもノルウェーにおいて2.3MWの実用機が建設されているのみであり、国内での導入事例はない。
 そこで、環境省では、我が国初となる2MW級の浮体式洋上風力発電実証機1機を外洋域に設置することを目指して本年度から実証事業を開始しており、受託者である京都大学が事務局となって、浮体式洋上風力発電実証事業検討会(委員長:木下健東京大学生産技術研究所教授)を開催し、候補海域の選定、環境影響評価手法の検討、基本設計等を進めている。今般、長崎県五島市椛島周辺にて実証事業を実施することについて、周辺地域関係者の同意・賛同が得られたため、当該海域を実証実施候補海域として選定した。

2.実施候補海域の概要(位置図は別添参照)

 実施候補海域は長崎県五島市椛島(面積8.75km2、人口194人(平成22年11月末現在))周辺で、天見ヶ浦の沖合、陸からの最短距離が約1kmの地点に実証機の設置を計画している。
 浮体式洋上風力は、一般的に水深50〜200mの海域に設置可能とされており、海上保安庁の海底地形図によると当該地点の水深は約100mである。また、NEDO局所風況マップによると当該地点の高度70mにおける年平均風速は7.0m/sであり、十分な事業可能性を有する水準にある。以上の既存情報からは、当該地点は浮体式洋上風力発電に適した地理条件及び風況であると考えられる。

3.今後の進め方

 浮体式洋上風量発電の平成28年度の実用化を目指し、以下のスケジュールで実証事業を進める予定である。

気象・海象・環境影響調査(平成23〜24年度)
設計と実証機製造(平成23〜25年度)
実海域設置、実証運転開始(平成25〜27年度)
事業性等の評価(平成26〜27年度)

 2MW級実証機に先立ち、100kW程度以下の小規模試験機を実施海域に設置し、環境影響や安全性に関する情報を収集して、周辺地域関係者の安心感の醸成に努めるとともに、得られたデータは2MW級実証機の製造・制御に反映させることとしている。
 五島市の市民、関係団体、行政等が設立した五島市地球温暖化対策協議会では、平成21年3月に「地球温暖化防止対策行動計画」を策定しており、この中で、自然の恵みを活かした脱化石エネルギー源の利用促進の具体的取組として、地域の実情等に応じた風力発電の設置の促進を掲げている。したがって、五島市としては、椛島周辺への浮体式洋上風力発電実証機の設置に向けて周辺地域関係者同意の上、積極的に協力していく考えである。
 なお、椛島周辺は、現時点では実施候補海域であり、今後実施する環境影響評価の結果等を踏まえて実証機の設置の可否を判断することとしている。
 また、特に実証機製造・設置段階においては、経済産業省、国土交通省等関係省庁との連携を図りながら進めていく予定である。

添付資料

連絡先
環境省地球環境局地球温暖化対策課
直通 03−5521−8339
代表 03−3581−3351
課長 高橋 康夫(内線6770)
調整官 立川 裕隆(内線6771)
課長補佐 平塚 二朗(内線6791)
担当 工藤 俊祐(内線6795)

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