報道発表資料

平成22年3月31日
保健対策
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「平成20年度化学物質環境実態調査結果(概要)」について(お知らせ)

 化学物質環境実態調査(化学物質エコ調査)は、昭和49年度より一般環境中における化学物質の残留状況を継続的に把握することを目的に実施され、その調査結果は各種化学物質対策に活用されております。今般、「平成20年度化学物質環境実態調査結果」(概要)がまとまりましたので公表します。調査結果については、今後「平成21年度版 化学物質と環境」としてとりまとめ、公表する予定です。

化学物質環境実態調査の経緯

 昭和49年度に、「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律」(以下「化審法」という。)制定時の附帯決議を踏まえ、一般環境中の既存化学物質の残留状況の把握を目的として「化学物質環境調査」が開始された。昭和54年度からは、「プライオリティリスト」(優先的に調査に取り組む化学物質の一覧)に基づく「化学物質環境安全性総点検調査」の枠組みが確立され、化学物質環境調査はその一部に組み込まれたほか、関連調査として生物モニタリング、非意図的生成化学物質汚染実態追跡調査、水質・底質モニタリング、指定化学物質等検討調査等が拡充されてきたところである。
 一方、「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律」(以下「化管法」という。)の施行、「残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約」(以下「POPs条約」という。)の発効等、環境中の化学物質に係る問題を巡る状況の変化、今日的な政策課題へのより迅速かつ適切な対応等のため、「プライオリティリスト」方式の調査について抜本的な見直しが行われた。
 見直しの結果、調査の結果が環境中の化学物質施策により有効活用されるよう、各担当部署からの要望物質を中心に調査対象物質を選定する方式に変更され、現在は、「初期環境調査」、「詳細環境調査」及び「モニタリング調査」の調査体系で実施している。

調査内容

・初期環境調査

 化管法における指定化学物質の指定について検討が必要とされる物質、社会的要因から調査が必要とされる物質等の環境残留状況を把握することを目的とした調査。

・詳細環境調査

 化審法における特定化学物質及び監視化学物質、環境リスク初期評価を実施すべき物質等の環境残留状況を把握することを目的とした調査。

・モニタリング調査

 POPs条約の対象物質及びその候補となる可能性のある物質並びに化審法の特定化学物質及び監視化学物質等のうち、環境残留性が高く環境残留実態の推移の把握が必要な物質を経年的に調査することを目的とした調査。

平成20年度化学物質環境実態調査結果

・初期環境調査結果

 平成20年度は24物質について調査を実施したところ、結果は次のとおりであった。詳細結果については、別添表1を参照。

1.水質:
全国17地点で調査を実施し、9調査対象物質中、次の4物質が検出された。
p-アミノフェノール
4,6-ジニトロ-o-クレゾール
4-ヒドロキシ安息香酸メチル
6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン
2.底質:
全国15地点で調査を実施し、5調査対象物質中、次の1物質が検出された。
o-ニトロアニリン
3.大気:
全国22地点で調査を実施し、14調査対象物質中、次の6物質が検出された。
9,10-アントラセンジオン(別名:アントラキノン)
ジエチレングリコール
ジベンジルエーテル(別名:[(ベンジルオキシ)メチル]ベンゼン)
o-ニトロトルエン
6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン
2-プロパノール

・詳細環境調査結果

 平成20年度は19物質(群)について調査を実施したところ、結果は次のとおりであった。詳細結果については、別添表2を参照。

1.水質:
全国48地点で調査を実施し、11調査対象物質(群)中、次の8物質(群)が検出された。
4-アミノ-6-tert-ブチル-3-メチルチオ-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オン(別名:メトリブジン)及びその分解物
4-クロロフェノール(別名:p-クロロフェノール)
4,4'-ジアミノジフェニルメタン(別名:4,4'-メチレンジアニリン)
1,4-ジメチル-2-(1-フェニルエチル)ベンゼン
ピペラジン
p-ブロモフェノール
N-メチルカルバミン酸1-ナフチル(別名:カルバリル又はNAC)及びその分解物
S-メチル-N-(メチルカルバモイルオキシ)チオアセトイミダート(別名:メソミル)
2.底質:
全国35地点で調査を実施し、4調査対象物質(群)中、次の2物質(群)が検出された。
1,4-ジメチル-2-(1-フェニルエチル)ベンゼン
4-tert-ペンチルフェノール
3.大気:
全国23地点で調査を実施し、8調査対象物質(群)中、次の4物質(群)が検出された。
アクリル酸-n-ブチル
アクロレイン
イソブチルアルコール
キノリン

・モニタリング調査結果

(1)
対象物質
 昨年度に引き続き、POPs条約対象物質10物質(群)(ポリ塩化ジベンゾ-パラ-ジオキシン及びポリ塩化ジベンゾフランを除く。)にHCH類※、を加えた11物質(群)について調査を実施した。また、その他の物質として、化審法特定化学物質他12物質(群)(クロルデコン※、ポリブロモジフェニルエーテル類※、2‐クロロ‐4‐エチルアミノ‐6‐イソプロピルアミノ‐1,3,5‐トリアジン(別名:アトラジン)、ジオクチルスズ化合物、N',N‐ジフェニル‐p‐フェニレンジアミン、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール(別名:BHT)、ジベンゾチオフェン、2,2,2-トリクロロ-1,1-ビス(4-クロロフェニル)エタノール(別名:ケルセン又はジコホル)、2,4,6-トリ-tert-ブチルフェノール、フタル酸ジ-n-ブチル、ポリ塩化ナフタレン類、りん酸トリ-n-ブチル)について調査を実施した。
平成21年5月に開催された第4回POPs条約締約国会議において、POPs条約対象物質に追加されることが決定された。
(2)
対象媒体、調査地点
・水質
48地点22物質(群)
・底質
64地点21物質(群)
・生物
26地点(貝類7地点、魚類17地点、鳥類2地点)22物質(群)
・大気
37地点14物質(群)
(3)
POPsのモニタリング調査結果の評価概要(詳細結果については、別添表3を参照。)
[1]
継続的に調査している物質(POPs条約対象物質10物質(群)及びHCH類)
 水質及び底質について平成14〜20年度のデータの推移をみると、水質及び底質中のPOPs濃度レベルは総じて横ばい又は漸減傾向にあると考えられる。水質及び底質中の濃度の地域分布を見ると、例年どおり、港湾、大都市圏沿岸の準閉鎖系海域等、人間活動の影響を受けやすい地域で相対的に高い傾向を示すものが比較的多く見られた。
 生物について平成14〜20年度のデータの推移をみると、生物中のPOPs濃度レベルは総じて横ばい又は漸減傾向にあると考えられる。昨年度に引き続き、PCB類、DDT類等が人口密集地帯近傍の沿岸域の魚で高めの傾向を示した。
 大気について平成14〜20年度のデータの推移をみると、大気中のPOPs濃度レベルは総じて横ばい又は漸減傾向にあると考えられる。大気中のPOPs濃度については、前年度と同様に温暖期及び寒冷期の2回測定が行われ、いずれの物質(群)についても、例年どおり、温暖期の方が寒冷期よりも全国的に濃度が高くなる傾向が認められた。
[2]
隔年的に調査している物質(化審法特定化学物質他12物質(群))
 水質については、11調査対象物質(群)中9物質が検出された。底質については、10調査対象物質(群)全てが検出された。生物については、10調査対象物質(群)中8物質(群)が検出された。大気については、3調査対象物質(群)全てが検出された。

添付資料

連絡先
環境省総合環境政策局環境保健部環境安全課
直通:03-5521-8261
代表番号:03-3581-3351
課長:早水 輝好(6350)
保健専門官:佐藤 輝雄(6361)
担当:太田 昌宏(6355)

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