報道発表資料

平成21年12月22日
自然環境
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「知床世界自然遺産地域管理計画」の決定について(お知らせ)

 知床世界自然遺産地域は、平成16年に策定された「知床世界自然遺産候補地管理計画」などに基づいて、関係行政機関や関係団体により保全管理が行われています。
 平成20年2月にユネスコ及びIUCN(国際自然保護連合)により保全状況に関する現地調査が実施され、この調査報告において、「遺産の管理計画を見直し、包括的な遺産管理計画として完成させること」との勧告がなされました。この勧告に適切に対応するため、今般、環境省、林野庁、文化庁及び北海道は、有識者からなる知床世界自然遺産地域科学委員会の助言を得つつ、現行の「知床世界自然遺産候補地管理計画」を全体にわたって見直し、知床世界自然遺産地域連絡会議の合意を得て「知床世界自然遺産地域管理計画」を決定いたしました。

1.概要
 知床世界自然遺産地域管理計画(以下「管理計画」という。)は、関係行政機関や関係団体が緊密な連携を図り、知床世界自然遺産地域(以下「遺産地域」という。)を適正かつ円滑に管理することを目的として、各種制度の運用及び各種事業の推進等に関する基本的な方針を明らかにするものです。
 知床世界遺産地域は急峻な山々、切り立つ断崖や流氷等の優れた自然景観を有しているとともに、シマフクロウ、オオワシ等の国際的希少種の重要な繁殖地や越冬地であり、ヒグマが高密度に生息しているなど、日本でも原生的な自然環境が残されている数少ない地域です。世界遺産の登録の際には「生態系」と「生物多様性」について高く評価されており、遺産地域の管理に当たっては、生態系と生物多様性の価値を維持し、多様な野生生物を含む原生的な自然環境を後世に引き継いでいくことを目標としました。
 管理計画では自然環境や社会環境等の遺産地域の概要をまとめるとともに、地域との連携・協働等の管理に当たって必要な視点を記述し、陸上生態系や海域の保全、自然の適正な利用等の10の項目について管理の方策を定めています。
2.知床世界自然遺産候補地管理計画からの変更点
 知床世界自然遺産候補地管理計画からの主な変更点は、以下のとおりです。
管理の基本方針を明確化するとともに、管理に当たって必要な視点として「地域との連携・協働(地域連絡会議)」「順応的管理(科学委員会)」「広域的な視点による管理(気候変動、日露の協力)」を追加。
第32回世界遺産委員会において、区域内の管理区分をcore zone(核心地域)と呼ぶべきではないとの決議がなされたため、区域内の管理区分の名称を核心地域、緩衝地域からA地区、B地区に変更。
付属資料として、管理計画の下に「エゾシカ保護管理計画」及び「多利用型統合的海域管理計画」を位置付け。
管理の方策として「海域と陸域の相互関係の保全」という項目を立て、河川環境の保全やサケ類の利用と保全について記載。
利用の適正化とエコツーリズムの推進に関する方針を明示。利用の適正化に関する方針に「利用調整地区」の導入の検討について記載。
新たに整備された知床世界遺産センター、ルサフィールドハウス等について記載。
「調査研究・モニタリング」の項目に、科学的知見に基づく順応的管理のための長期的なモニタリングの実施について記載。
管理の方策として「気候変動の影響への対応」という項目を立て、気候変動の影響を把握できるモニタリングの実施や適応策の検討について記載。
管理の方策として「年次報告書の作成」という項目を立て、自然環境や社会環境の状況及び各主体による取組等を毎年度取りまとめた年次報告書の作成について記載。
管理の方策として「情報の共有と普及啓発」という項目を立て、対象に応じた効果的な普及啓発の推進について記載。
「計画の実施その他の事項」の項目に、毎年度の計画の実施状況の点検及び、遺産地域のより良い管理の推進のための資金について記載。
3.資料の入手方法
 知床世界自然遺産地域管理計画の付属資料である「知床世界自然遺産地域多利用型統合的海域管理計画」と「知床半島エゾシカ保護管理計画」は、以下のホームページにて閲覧可能です。
知床データセンター
http://dc.shiretoko-whc.com/management/kanri.html

連絡先
環境省北海道地方環境事務所釧路自然環境事務所
北海道釧路市幸町10丁目3番地 釧路地方合同庁舎4階
TEL:0154−32−7500
FAX:0154−32−7575
統括自然保護企画官:則久雅司
自然保護官:三宅悠介

添付資料

連絡先
環境省自然環境局自然環境計画課
TEL:03-5521-8274(直通)
   03-3581-3351(代表)
課長:星野 一昭(内線6430)
課長補佐:奥山 正樹(内線6435)
担当:藤田 聡(内線6477)

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