報道発表資料

平成21年10月8日
自然環境
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SATOYAMAイニシアティブに関するアジア太平洋地域有識者会合−アジア太平洋地域における生態系サービス−の開催結果について(お知らせ)

 10月1−2日にマレーシアのペナンにおいて、アジア太平洋地域の政府関係者、研究者、専門家を対象とした「SATOYAMAイニシアティブに関するアジア太平洋地域有識者会合−アジア太平洋地域における生態系サービス−」を、環境省、国連大学高等研究所主催、マレーシア天然資源環境省、国連環境計画、生物多様性条約事務局等の共催で開催しました。
 本会合では、出席者による生物多様性と生態系サービス、人間の福利と里山的ランドスケープ等に関する講演・事例発表を踏まえ、SATOYAMAイニシアティブとそれを推進する枠組について活発な議論が行われました。

SATOYAMAイニシアティブ

 我が国の里地里山における自然資源の持続的な管理・利用は、生物多様性の保全と両立するものであり、世界的にも自然共生社会づくりのための参考となりうるものです。また、2010年に愛知県名古屋市で開催予定の生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)では「生物多様性の持続可能な利用」が重要な課題の一つとなる予定であることから、環境省では、国連大学高等研究所と連携し、自然資源の持続可能な管理・利用のための共通理念を構築し世界各地の自然共生社会の実現に活かしていく取組みを「SATOYAMAイニシアティブ」として、国際的に推進し、COP10を契機として多様な主体の支持・参加を得た国際協調の枠組みを設立する予定です。

1 実施主体

主催:
環境省、国連大学高等研究所
共催:
国連環境計画、生物多様性条約事務局、マレーシア天然資源環境省、マレーシア科学大学グローバルサステイナビリティー研究センター、国際科学会議アジア太平洋地域事務所、マレーシア国民大学環境開発研究所、(財)地球環境戦略研究機関

2 日程

 平成21年10月1日(木)−2日(金)

3 場所

マレーシア国 ペナン

4 出席者

別紙参照

5 議題

10月1日
セッション1:
アジア太平洋地域における自然と共生した暮らしとはどのようなものか?
セッション2:
[1]
アジア太平洋地域における里山的ランドスケープの共通点と相違点とは何か?
[2]
里山的ランドスケープ管理の成功に向けた課題とは何か?
[3]
里山的ランドスケープは途上国にとってより有益なものと成りうるか?
10月2日
セッション3:
SATOYAMAイニシアティブと、自然資源の持続可能な管理・利用を目的とした他の国際的枠組みとの相乗効果について
セッション4:
生物多様性条約における2010年以降の戦略計画と人間開発を推進していく上でのSATOYAMAイニシアティブの理念と視点及びイニシアティブの国際的なパートナーシップの役割について

6 議論の概要と成果

二日日間にわたる会合の概要及び成果は以下のとおりです。

<1日目:アジア太平洋地域における事例の発表及び共通点・相違点に関する議論>

カンボジア、クックアイランド、インド、イラン、ネパール、中国の6カ国の代表から、各地域における事例等について発表がなされた。
事例発表をベースにした議論では、それぞれの地域における日本の里地里山との共通点及び相違点、不十分な管理費用や体制、短期的利潤を追求した開発圧力などにより、里山的ランドスケープにおける持続可能性が失われる傾向があること、発展途上国における生物多様性の保全や人間の福利向上を達成していく上で、気候変動への適応や食料・エネルギー安全保障、文化的な側面からも、SATOYAMAイニシアティブは有効な手段と成り得ることが共有された。
先進国と発展途上国では社会・経済的な違いがあることを踏まえつつ、特に発展途上国においてSATOYAMAイニシアティブに基づく取組を実施する際には、社会・経済的、地理的条件等を加味した、それぞれの条件に適した手法の選択が必須であることが共有された。

<2日目:他のイニシアティブとの連携・協調並びにSATOYAMAイニシアティブの進め方>

SATOYAMAイニシアティブは、持続可能な自然資源の管理・利用を推進するための包括的な理念や取組として、エコアグリカルチャーなど、他の取組との相乗効果が得られることが共有された。
海外における対象地域の表現方法については、現在使用している「里山的ランドスケープ(satoyama-like landscape)」では、日本の里山を基準にしていると受け取られかねないため、世界の多様な景観(システムを含む)を対象としていることを表現できる別の表現とすべきとの意見が出された。
COP10を契機に立ち上げることとしている国際的な枠組みについては、その具体的な目的や活動内容に加え、名称についても今後詰めていく必要性が指摘された。

7 その他

 本会合を機として、世界の自然資源の持続可能な管理・利用に関する情報などのSATOYAMAイニシアティブの関連情報を世界に発信するためのウェブサイトが立ち上げられました。
 本ウェブサイトでは、SATOYAMAイニシアティブの取組や普及啓発のためのビデオ、ケーススタディや関連会議の情報等を得ることが出来ます。また、各地の取組をサイトに投稿し、世界中の人と情報を共有することが出来ます。
 国際的な枠組みの立ち上げに向けて、今後さらに内容を充実させていきます。
 なお、議長サマリー及びその和訳についても、近日中に上記のウェブサイトに掲載する予定です。

【SATOYAMAイニシアティブウェブサイト】
日本語 http://satoyama-initiative.org/jp/
英 語 http://satoyama-initiative.org/en/

添付資料

連絡先
環境省自然環境局自然環境計画課
代表:03-3581-3351
直通:03-5521-8150
課長:星野 一昭(内線6430)
専門官:川口 大二(内線6476)
担当:奥田 青州(内線6476)

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