報道発表資料

平成21年7月30日
自然環境
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Satoyamaイニシアティブ構想に関する有識者会合−生物多様性と持続可能性−の開催結果について(お知らせ)

 7月25日に「Satoyamaイニシアティブ構想に関する有識者会合−生物多様性と持続可能性−」が、国連大学本部エリザベス・ローズホールにて開催されました。
 本会合では、「生物多様性と持続可能性」を切り口とし、出席者による生物多様性と生態系サービス、人間の福利と里山的ランドスケープ等に関する講演を踏まえた上で、国際Satoyamaイニシアティブ構想について活発な議論が行われました。その結果、生物多様性の保全と人間の福利向上のための主要な管理手法としての里山ランドスケープの可能性やその特徴と課題、Satoyamaイニシアティブに関する主要な要素やイニシアティブを進めるための重要な視点などについての認識が共有され、議長総括としてとりまとめられました。

1 実施主体

・主催:
国連大学高等研究所
・共催:
環境省、国連環境計画、生物多様性条約事務局
東京大学サステイナビリティ学連携研究機構
・協力:
宇都宮大学

2 日程

平成21年7月25日(土)

3 場所

国連大学本部 エリザベス・ローズホール(東京都渋谷区神宮前5−53−70)

4 出席者

・議長:
武内 和彦
(国連大学副学長、東京大学サステイナビリティ学連携研究機構副機構長)
・参加者:
中静 透
(東北大学大学院生命科学科教授)
田中 教幸
(北海道大学サステイナビリティ学教育研究センター教授)
ハロルド・ムーニー
(スタンフォード大学生物科学科教授)
ジェームス・H・セヤニ
(CBD COPビューロー委員、マラウィ)
ユー・ボク-ファン
(韓国環境省監査官)
アナンサ・クマール・ドゥライアパ
(UNEP生態系サービス経済課課長
カレマニー・ジョイセフ・ムロンゴイ
(生物多様性条約事務局科学及び専門的技術的事項セクション部長)
名執 芳博
(国連大学高等研究所上席研究員)
鈴木 正規
(環境省自然環境局長)
渡邉 綱男
( 〃 大臣官房審議官)
星野 一昭
( 〃 自然環境局自然環境計画課長)

5 議題

冒頭講演 「里山及び国際Satoyamaイニシアティブの概念の紹介」

 武内和彦(国連大学副学長、東京大学サステイナビリティ学連携研究機構副機構長)

第1部 生物多様性を損失することなく、人と生態系の相互作用を通じて生態系サービスを最大化することは可能か

・講演
「生物多様性、生態系機能および生態系サービスの連鎖に関する評価における進歩」
ハロルド・ムーニー(スタンフォード大学生物科学科教授)
・講演
「里山-人間の福利のための社会的生態学的生産ランドスケープ」
アナンサ・クマール・ドゥライアパ(UNEP生態系サービス経済課長)
・講演
「強いられた持続の場から、選ばれし自立生活の地へ」
田中教幸(北海道大学サステイナビリティ学教育研究センター教授)

第2部 国際Satoyamaイニシアティブ構想

・ディスカッション
「里山的ランドスケープとは」
・ディスカッション
「国際Satoyamaイニシアティブはどうあるべきか」

6 議論の概要と成果

議論の概要及び成果は以下のとおり。なお、議論の成果は議長総括に取りまとめられた。

※別紙1:
議長総括(日本語仮訳)
※別紙2:
Satoyamaイニシアティブの進め方(案)

(1)里山的ランドスケープとは

  • 事務局より、里山的ランドスケープの持つ特徴(形成プロセス、構造と生態学的プロセス、利用と管理等)や意義(生物多様性、生態系サービス、人間の福利の向上等)について討議文書により説明を行った。
  • 里山的ランドスケープは生態系サービスと農業生産性を高めるとともに、様々な社会文化的メリットを与えるものであることから、生物多様性の保全と人間の福利向上のための里山的ランドスケープ管理の重要性が認識される一方で、世界各地において実践されてきたこうした管理手法が失われつつあるとの事実が共有された。

(2)国際Satoyamaイニシアティブはどうあるべきか

  • 事務局より、里山的ランドスケープが持続的に発展していくために、Satoyamaイニシアティブは、三つの理念(別紙2参照)のもと、それぞれの地域において里山的ランドスケープの維持・再生すなわち土地利用および自然資源の利用と管理を実践していくには、五つの視点(別紙2参照)を持つことが必要であるとの提案がなされ、出席者からの支持を得た。
  • Satoyamaイニシアティブは、自然資源の持続的な管理だけではなく、発展途上国での食糧危機や燃料危機、貧困削減等を対象とし、人間の福利の向上を目的とするべき、との認識が共有された。
  • 今後のSatoyamaイニシアティブを推進していく上で、収集した情報の生態学的側面のみならず社会経済的側面からの評価及び分野横断的な観点から多様な主体との連携の重要性の認識が共有された。

(3)その他

  • 環境省からは、今後の一連の準備会合等、COP10に向けたスケジュール(案)及びSatoyamaイニシアティブの理念や視点、活動の紹介等情報発信を図るための手段としてのポータルサイトの設立することが報告され、出席者から支持された。

添付資料

連絡先
環境省自然環境局自然環境計画課
代表:03-3581-3351
直通:03-5521-8150
課長:星野 一昭(内線6430)
専門官:川口 大二(内線6476)
担当:奥田 青州(内線6825)

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