報道発表資料

平成21年6月29日
保健対策
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石綿の健康影響に関する各種調査の報告について

 平成21年6月17日(水)に第17回「石綿の健康影響に関する検討会」が開催され、平成20年度に実施された、「大阪府・尼崎市・鳥栖市・横浜市・羽島市・奈良県における石綿の健康リスク調査報告」及び「被認定者に関するばく露状況調査報告」が取りまとめられました。

1 調査の目的
 環境省では、石綿による健康被害の救済に関する法律案に対する附帯決議等を踏まえ、被害の実態把握を行うことにより、制度の施行に反映させるとともに、見直しに当たっての検討材料等とするため、石綿の健康影響に関する各種調査を実施しています。
2 実施体制
 調査は、「石綿の健康影響に関する検討会」(座長:内山巖雄 京都大学名誉教授)による評価・検討・助言をいただきつつ、計画・実施されています。平成21年6月17日に開催された第17回検討会において、平成20年度に実施された調査結果について以下のとおり取りまとめられました。
3 調査の概要
(1)
石綿の健康リスク調査(大阪府泉南地域等・尼崎市・鳥栖市・横浜市鶴見区・羽島市・奈良県の計6地域 
1)調査事項
 一般環境を経由した石綿ばく露による健康被害の可能性があった6地域において、平成20年度に問診、胸部X線、胸部CT検査を実施(対象者は、石綿ばく露の可能性があったと申し出て調査への参加を希望された方)。石綿のばく露歴や石綿関連疾患の健康リスクに関する実態を把握。
平成18年度〜 大阪府泉南地域等・尼崎市・鳥栖市
平成19年度〜 横浜市鶴見区・羽島市・奈良県
2)結果概要(付表1[PDF 64.1KB]
  • 調査対象となった受診者数は、6地域合計で2,262人であり、このうち平成20年度の新規受診者は872人(39%)、平成19年度以前の調査を受診した者は1,390人(61%)でした。
  • 2,262人のうち、労働現場等と関連しているばく露歴が確認できる者(直接職歴、間接職歴、家庭内ばく露、立入・屋内環境ばく露のいずれかの区分に該当する者)は1,250人(55%)でした。労働現場等と関連しているばく露歴が確認できない者(直接職歴、間接職歴、家庭内ばく露、立入・屋内環境ばく露のいずれの区分にも該当しない者)は1,012人(45%)であり、これらの者はいずれの地域においても一定以上いました。
  • 石綿ばく露特有の所見である胸膜プラークが見られた者は、労働現場等と関連しているばく露歴が見られた者1,250人のうち388人(31%)であり、労働現場等と関連したばく露が確認できなかった者1,012人のうち160人(16%)でした。これらの割合は、羽島市、大阪府泉南地域等、尼崎市で比較的高くなっていました。
    また、胸膜プラークが見られた者は平成19年度以前から受診している者で28%(389人/1390人)、平成20年度からの新規受診者で18%(159人/872人)でした。
  • 肺線維化所見である胸膜下曲線様陰影や肺野間質影が見られた者は、労働現場等と関連したばく露歴が確認できる者1,250人のうち実人数で64人(5%)、労働現場等と関連しているばく露歴が確認できない者1,012人のうち実人数で34人(3%)でした。これらの割合は、尼崎市、奈良県、大阪府泉南地域等において比較的多数見られました。
  • 年齢が高くなるとともに、胸膜プラーク、肺線維化とも有所見者割合が高くなる傾向が見られました。
(2)
被認定者に関するばく露状況調査
1)調査事項
 救済法に基づく平成19年度の被認定者(医療費対象者642人、施行前死亡者(弔慰金)320人 計962人)を対象として、過去の職歴や居住歴を集計して全国的な石綿ばく露の状況を把握する調査を行いました。
  平成18〜19年度の被認定者(医療費対象者1,441人、施行前死亡者(弔慰金)1,910人 計3,351人)の累計データについても整理しました。
2)結果概要(付表2[PDF 66.7KB]
  • 平成19年度の被認定者について、ばく露分類別集計を行った結果、医療費グループと弔慰金グループとも職業ばく露の可能性のある者の割合が医療費グループで約7割、弔慰金グループで約6割を占めました。
    ※この分類の中には労災やその他の補償に申請中の者及び認定された者が含まれています。
  • 被認定者の所属した事業所の産業について、産業分類別集計を行った結果、医療費グループと弔慰金グループとも製造業、建設業の従事者が多く見られました。
  • 平成19年度の被認定者について、被認定者の昭和20年〜平成元年の間の最長居住地について住所別集計を行った結果、医療費グループと弔慰金グループともに被認定者が最も多かったのは都道府県別で大阪府であり、市区町村別では大阪市でした。平成18〜19年度の累計では、被認定者が最も多かったのは都道府県別で兵庫県であり、市区町村別では尼崎市でした。
  • 平成18〜19年度の「その他ばく露・不明」に分類される被認定者について、同様の住所別集計を行った結果、医療費グループと弔慰金グループともに被認定者が最も多かったのは都道府県別で兵庫県であり、市区町村別では尼崎市でした。

添付資料

連絡先
環境省環境保健部石綿健康被害対策室
直通:03−5521−6558
室長:泉 陽子(内線 6381)
補佐:根木 桂三(内線 6382)
担当:岩田 洋一(内線 6387)
担当:坂内 修(内線 6387)

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