報道発表資料

平成21年3月30日
保健対策
この記事を印刷

「平成19年度化学物質環境実態調査結果」について(概要)(お知らせ)

 化学物質環境実態調査(化学物質エコ調査)は、昭和49年度より一般環境中における化学物質の残留状況を継続的に把握することを目的に実施され、その調査結果は各種化学物質対策に活用されております。今般、「平成19年度化学物質環境実態調査結果」(概要)がまとまりましたので公表します。調査結果については、今後「平成20年度版 化学物質と環境」としてとりまとめ、公表する予定です。

化学物質環境実態調査の経緯

 昭和49年度に、「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律」(以下「化審法」という。)制定時の附帯決議を踏まえ、一般環境中の既存化学物質の残留状況の把握を目的として「化学物質環境調査」が開始された。昭和54年度には、「プライオリティリスト」(優先的に調査に取り組む化学物質の一覧)に基づく「化学物質環境安全性総点検調査」の枠組みが確立され、化学物質環境調査はその一部に組み込まれたほか、関連調査として生物モニタリング、非意図的生成化学物質汚染実態追跡調査、水質・底質モニタリング、指定化学物質等検討調査等が拡充されてきたところである。
 その後、「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律」(以下「化管法」という。)の施行、「残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約」(以下「POPs条約」という。)の発効等、環境中の化学物質に係る問題を巡る状況の変化、今日的な政策課題へのより迅速かつ適切な対応のため、「プライオリティリスト」方式の調査について、抜本的な見直しが行われた。
 現在では、調査の結果が環境中の化学物質施策により有効活用されるよう、各担当部署からの要望物質を中心に調査対象物質を選定する方式に変更され、「初期環境調査」、「詳細環境調査」及び「モニタリング調査」という目的別の調査から構成される「化学物質環境実態調査」(化学物質エコ調査)として実施している。

調査内容

初期環境調査

 化管法における指定化学物質の指定について検討が必要とされる物質、社会的要因から調査が必要とされる物質等の環境残留状況を把握することを目的とした調査

詳細環境調査

 化審法における特定化学物質及び監視化学物質、環境リスク初期評価を実施すべき物質等の環境残留状況を把握することを目的とした調査

モニタリング調査

 POPs条約の対象物質及びその候補となる可能性のある物質並びに化審法の特定化学物質及び監視化学物質等のうち、環境残留性が高く環境残留実態の推移の把握が必要な物質を経年的に調査することを目的とした調査

平成19年度化学物質環境実態調査結果

初期環境調査結果

 平成19年度は27物質について調査を実施したところ、結果は次のとおりであった。詳細結果については、別添表1を参照。

1.水質:全国53地点で調査を実施し、17調査対象物質中、次の8物質が検出された。
  • 2,4-キシレノール
  • キノリン
  • ジベンジルエーテル(別名:[(ベンジルオキシ)メチル]ベンゼン)
  • ジメチル=4,4'-(o-フェニレン)ビス(3-チオアロファナート)
    (別名:チオファネートメチル)
  • バナジウム及びその化合物(バナジウムとして)
  • フェナントレン
  • フタル酸ジメチル
  • メルカプト酢酸
2.底質:全国18地点で調査を実施し、3調査対象物質中、次の3物質が検出された。
  • ジベンジルエーテル
  • フェナントレン
  • フタル酸ジメチル
3.大気:全国29地点で調査を実施し、10調査対象物質中、次の5物質が検出された。
  • 1-クロロナフタレン
  • テレフタル酸ジメチル
  • 二硝酸プロピレン
  • ベンジルアルコール
  • りん酸トリフェニル

詳細環境調査結果

 平成19年度は24物質(群)について調査を実施したところ、結果は次のとおりであった。詳細結果については、別添表2を参照。

1.水質:全国53地点で調査を実施し、22調査対象物質(群)中、次の10物質(群)が検出された。
  • アクリル酸
  • S-エチル=ヘキサヒドロ-1H-アゼピン-1-カルボチオアート
    (別名:モリネート)
  • 2-クロロ-2',6'-ジエチル-N-(メトキシメチル)アセトアニリド
    (別名:アラクロール)
  • ジイソプロピルナフタレン
  • シクロヘキセン
  • 2,4-ジクロロフェノキシ酢酸(別名:2,4-D又は2,4-PA)
  • ジフェニルアミン
  • ジベンジルトルエン
  • 水素化テルフェニル
  • チオりん酸O,O-ジメチル-O-(3-メチル-4-メチルチオフェニル)(別名:フェンチオン又はMPP)
2.底質:全国31地点で調査を実施し、8調査対象物質(群)中、次の5物質(群)が検出された。
  • ジエチルビフェニル
  • シクロヘキセン
  • ジベンジルトルエン
  • 水素化テルフェニル
  • 1,1-ビス(tert-ブチルジオキシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン
3.生物:全国11地点で調査を実施し、3調査対象物質(群)中、次の2物質(群)が検出された。
  • ジエチルビフェニル
  • ジベンジルトルエン
4.大気:全国13地点で調査を実施し、3調査対象物質(群)中、次の3物質(群)が検出された。
  • アクリル酸
  • ナフタレン
  • ビフェニル

モニタリング調査結果

(1)対象物質

 POPs条約対象物質10物質(群)(ダイオキシン類対策特別措置法に基づき常時監視が行われているダイオキシン類を除く。)に同条約の対象物質の候補となる可能性のあるHCH類を加えた11物質(群)のほか、平成19年度は、アクリルアミド等を加えた全18物質(群)を対象物質とした。

(2)対象媒体、調査地点
・水質
48地点16物質(群)
・底質
64地点16物質(群)
・生物
25地点 (貝類7地点、魚類16地点、鳥類2地点)16物質(群)
・大気
36地点14物質(群)
(3)調査結果

 POPsについては水質、底質でのトキサフェン類及び大気でのトキサフェン類の一部を除き、調査を実施した全物質・媒体から検出された。
 POPs以外の7物質(群)については水質でのペンタクロロベンゼン、ヘキサブロモベンゼン及び水質、生物でのヘキサクロロブタ-1,3-ジエンを除き、調査を実施した全物質・媒体から検出された。詳細結果については、別添表3を参照。

(4)POPsのモニタリング調査結果の評価概要

 水質及び底質について平成14〜19年度のデータの推移をみると、水質及び底質中のPOPs濃度レベルは総じて横ばい又は漸減傾向にあると考えられる。水質及び底質中の濃度の地域分布を見ると、例年どおり、港湾、大都市圏沿岸の準閉鎖系海域等、人間活動の影響を受けやすい地域で相対的に高い傾向を示すものが比較的多く見られた。
 生物について平成14〜19年度のデータの推移をみると、生物中のPOPs濃度レベルは総じて横ばい又は漸減傾向にあると考えられる。昨年度に引き続き、PCB類、DDT類等が人口密集地帯近傍の沿岸域の魚で高めの傾向を示した。
 大気について平成14〜19年度のデータの推移をみると、大気中のPOPs濃度レベルは総じて横ばい又は漸減傾向にあると考えられる。大気中のPOPs濃度については、前年度と同様に温暖期及び寒冷期の2回測定が行われ、いずれの物質(群)についても、例年どおり、温暖期の方が寒冷期よりも全国的に濃度が高くなる傾向が認められた。

添付資料

連絡先
環境省総合環境政策局環境保健部環境安全課
直通:03-5521-8261
代表番号:03-3581-3351
課長:木村 博承(6350)
保健専門官:佐藤 輝雄(6361)
担当:山下 修(6355)

Adobe Readerのダウンロード

PDF形式のファイルをご覧いただくためには、Adobe Readerが必要です。Adobe Reader(無償)をダウンロードしてご利用ください。

ページ先頭へ