報道発表資料

平成21年3月27日
地球環境
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酸性雨長期モニタリング報告書について(お知らせ)

 環境省では、酸性雨長期モニタリング(平成15〜19年度)の結果、及び周辺土壌等の酸性化が認められる岐阜県伊自良湖(いじらこ)集水域における重点調査(17〜19年度)の結果をとりまとめたほか、我が国への越境大気汚染の状況を検討しました。その主な内容は次のとおりです。

1.
 降水pHの5年間の地点別平均値はpH4.51〜pH4.95の範囲(全平均値:pH4.68)にあり、依然として、酸性雨が観測されている。
2.
 日本海側や西日本では晩秋から春季にかけて大陸に由来した大気汚染物質の流入が示唆され、全国的に春季にオゾンの越境汚染及び黄砂飛来の影響が示唆された。
3.
 我が国への越境汚染の寄与率は、シミュレーションモデルの計算によれば、年間で非海塩性硫酸イオンが約30〜65%、硝酸イオンが約35〜60%と推計され、また、本州付近の春季の月平均オゾン濃度に対しては概ね10〜20数%程度が東アジア起源であると考えられた。
4.
 生態系への影響については、酸性沈着や土壌酸性化が主要因として断定される衰退木や、酸性沈着の明確な影響を受けている湖沼は確認されなかった。また、伊自良湖集水域以外では、土壌の明確な酸性化傾向はみられなかった。
5.
 伊自良湖集水域では、過去に大気から沈着し、土壌に蓄積したと考えられる硫黄が渓流に流出するとともに、現在も多量の窒素沈着により集水域の酸性化が継続していると考えられた。現時点で、直ちに人の健康及び生態系に何らかの影響を及ぼす状況にはないものの、将来的な影響の発現や、伊自良湖集水域と同様な条件の他の地域の酸性化が懸念されることから、引き続き伊自良湖集水域などの酸性化のリスクの高い地域における調査が必要である。

 環境省としては、越境大気汚染や酸性沈着の影響の早期把握や将来予測のため、長期モニタリングを着実に実施していくこととしています。また、東アジア酸性雨モニタリングネットワーク(EANET)など、東アジアの大気汚染を防止するため国際的な協力関係を構築し、地域協力を推進していくこととしています。

 

添付資料

連絡先
環境省地球環境局(旧)環境保全対策課
直通:03−5521−8246
代表:03−3581−3351
課長:田中 聡志(6740)
課長補佐:袖野 玲子(6755)
担当:橋本 俊一(6745)

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